10月, 2019年

【917号】一流の「話し方」全技術 磨けば磨くだけ成果に直結する技術を一挙公開 !

2019-10-20

 

一昨晩、明日香出版主催の「著者大会」に招かれまして、

壇上にて「感謝状と記念品」をいただく栄誉を賜りました

 

何も勝手のわからない初参加だったのですが、

いきなり百数十名の著者や関係者の前で〝表彰〟していただき、

スピーチまで、というのは、本当に感謝・感激でございました。

 

その昔、外資系生保のプレーヤーや営業所長・支社長だった頃には、

表彰される常連でしたので、壇上に登るのは慣れたものでしたが、

最近は、本部の者として「表彰する」側のお役目が続いていましたので、

超久しぶりの〝感動〟に、胸が熱くなりました

 

やっぱり、いくつになっても、表彰される立場っていうのは、

ホントいいもんですねぇ。

 

かつて、サンセットビューで真っ赤に染まったゴールドプライズの表彰盾を

ハワイの地で贈呈された表彰パーティーを思い起こしましたよ。

(今回の場所は、本の聖地・神保町でしたが…)

 

むしろ、その時の感動とは趣の違った、

いや、それ以上の感動だったかもしれません。

 

素人の私が、自己流でコツコツと13作書いてきて、

やっと何とか「少しだけ」でも公に認めてもらえたような、

そんな嬉々たる気持ちです。

 

僭越ながら、式典あとの懇親パーティーでは、

乾杯の音頭をとるお役目まで仰せつかり、

すっかり調子に乗ってしまった私です。すいません。

 

著名な先生方とも交流を深めることができ

何から何までラッキー・ハッピーな夜でございました。

 

ホント単純ですが、

ますます「出版」へのモチベーションが上がりました!

 

これもひとえに、読者の皆さま方の応援のおかげです。

最高のバースデープレゼントになりました。

(本日10/20は、私早川の57歳の誕生日でございます)

 

還暦まであと3年、もうひと花もふた花も咲かせます!

 

改めまして、どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(714冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【一字が万事】です。

 

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.714

『一流の「話し方」全技術』

磨けば磨くだけ成果に直結する技術を一挙公開 ! 

話し方ひとつで、たちまち見える世界が変わってくる

世界トップ 6%に贈られるMDRTを

900名以上、輩出!

あらゆる仕事や人間関係に使えて、即・効果が出る!

井上健哉著

明日香出版

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そう、日本語の「一字」は劇薬です。

それゆえに、使い方を間違えると大変なことになります

 

「が」と「で」の違いを見てみましょう。

「あなたがいい」

「あなたでいい」

プロポーズなら取り返しのつかない大失態です。

 

友達同士でランチに行きました。

何種類かあるランチメニューのなかから選ぶとき、

本人は無意識ですが、「それがいい」という人と、「それでいい」という人がいます。

「が」は是非ですが、「で」は妥協です。一流人は、「が」を使います。

 

こんなのもあります。

「も」と「は」の違いです。

「今日もありがとうございます」

「今日はありがとうございます」

「も」は包括ですが、「は」は限定です。

 

初対面の場合は、「今日はありがとうございます」でもOKですが、

知っている人同士なら考えものです。

「今日はありがとうございます」だと、人によって、

「あれ? いつもは、ダメなのかな?」というふうに聞こえる場合があります。

万能なのは、「も」です。

 

もう少し、日常生活で何気なく使っている具体例を、いくつか見てみましょう。

 

職場で上司から仕事を頼まれました。

「やってみます」

「やってはみます」

そうです。「は」が余分なのです。

 

「は」は自信のなさや、できなかった時の言い訳を含みます。

自信がないのなら、なおさら「やってはみます」と言うのはやめましょう

「やってみます……自信ありませんが」と分けて話すと、

「前向きさ」が前面に出るので、聞いている上司には心地よいでしょう。

 

続いて、お願いされたときの返事を見てみましょう。

「いいですよ」

「いいですけど」

これもおわかりの通り、「けど」が余分なのです。

「イヤイヤ感」が不快の素になります。

 

では、その頼まれた仕事が完成した時の言葉です。

「できました」

「しておきました」

「しておきました」は、やや恩着せがましさが入ります。

そのため、せっかく頑張ったのに、自分の値打ちを下げてしまいます。

 

これらは「一字」ではありませんが、

多くの人が無意識のうちによく使ってしまう表現です。

 

さらに、電車で席を譲る時の声掛けはいかがでしょう。

座ったままで、「お掛けになりますか」

立ち上がって、「お掛けください」

 

譲るふりだけなのか、本気で譲る気があるのか、

相手が受ける印象は大きく違います。

立ち上がって「お掛けください」なら

譲られた相手も気兼ねなく座ることができるでしょう。

 

ビジネスであれ、プライベートであれ、

日常生活のなかで、同じ日本語使うのにさほど大きな手間などないはずです。

しかし、たった「一字」の違いでこれほどまで、

相手に伝わる印象が変わってしまうのも事実です。

 

一流人は、「一字」の重みを知っています

たった「一字」の選択を間違えて、

相手に誤解を与えてしまった経験を持つ人も少なくないでしょう。

そこで、言葉の選択ミスを避けるためにも、

事前に内容を整理してから話すことを習慣にしましょう

実は、一流人は、常に話す内容を頭の中でまとめているものです。

 

整理する時間は1、2分ほどでかまいません。

思いつきで話すのをやめて、一度、どのように伝えたら誤解がないかを

頭の中で考えるだけでも、言い間違いを減らすことができます。

 

私たちは、果たして 一日にどれほどの言葉を話しているでしょうか?

それが1カ月、1年となれば……。

小難しい表現や言葉遣いを意識しなくても、たった「一字」にこだわるだけで、

もっともっとあなたのファンは増え続けるでしょう。

 

たかが「一字」、されど「一字」。

まさに一字が万事なのです。

 

 

(中略)

 

 

相槌を打つときに、「そうなんですね」は共感がにじみますが、

「そうなんですか」は反感を醸すことがあります。

 

語尾が、「ね」か「か」だけ、たった一語しか違いません。

だから日本語は怖いのです。

 

待たれている、お客様などへの声掛けです。

「お急ぎですか」より「お急ぎですね」を使ってください。

「私は、『あなたは急いでいる』とわかっています」と、このニュアンスが伝わります。

 

「手伝いましょうか」より「手伝います」ですし、

「席変わりましょうか」より「席変わります」です。

 

相手に尋ねるより、一方的に差し出すほうがスマートです。

 

語尾が「か」だと、露骨に言うと、あなたが私にお願いするんだったら、

『してあげなくもないけど』感が漂ってしまいます。

 

原因は、『心の声』です。

あなたの心の声が、小さな小さな一語として言葉に含まれるのです。

そして声のトーンや大きさと相まって相手に届くのです。

 

(中略)

 

コミュニケーション能力に大きな差など生じないはずなのに、

話し方で相手を引きつける人がいる一方で、

いくら話しても特に魅力を感じない人もいます。

一体、何が違うのでしょうか?

 

言葉遣いによるところも大きいかと思います。

常日頃から、豊かさが伝わる一言を足すことを心掛けるようにしましょう。

 

ありがとうございます→いつもありがとうございます

ありがとうございます→ありがとうございます、勉強になりました

美味しかったです→どれもホントに美味しかったです

お疲れ様です→暑いなか、お疲れ様です

いらっしゃいませ→いらっしゃいませ、お待ちしておりました

お気をつけて→夕刻で皆先を急ぐ時ですから、お気をつけて

 

いかがでしょうか?

たった一言足すだけで、随分と豊かな表現になると思いませんか?

 

 

 

 

令和元年10月13日(日)

 

【編集後記】

 

本日ご紹介した『一流の「話し方」全技術』は、

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私早川の盟友・井上健哉氏の最新刊です。

 

今作が、井上健哉さんの3作品目となります。

実はこの本、拙著〝鬼シリーズ〟と同じ「明日香出版」から刊行されたのですが、

井上健哉さんの1作目・2作目もまた、

拙著〝死ぬ気シリーズ〟と同じ「かんき出版」からの刊行、

というように、不思議と深いご縁がございます。

 

井上健哉さんは、生保のプロとしてMDRTに22年連続登録される終身会員であり、

主催する「けんや塾」のからは900名にも及ぶMDRTを輩出する伝説の男

さらには、カリスマ講師として年間200回の講演を10年以上続けています。

 

ぜひ皆さんも、新刊を通して「けんや術」を学び、

日々お役立てくださいませ。

 

 

それではまた、次号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

******************************

早川勝

【オフィシャルサイト】http://tsuitel.in

 

最新シリーズ↓

『リーダーの鬼100則』

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『営業の鬼100則』

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【916号】好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則

2019-10-06

 

中国語版「営業の鬼100則」の見本が届きました!

 

韓国語バージョンのときは、ハングル語でまったく理解できませんでしたけど、

中国語翻訳バージョンの表紙を見ると、

「魔鬼」とか、「強勢締結法則」とか、「業務是一門藝術」とか、

それらの漢字から想像するに、何だか物凄いイメージが湧いてきます。

 

「100」則のデザインは、黄金色に輝いています↓

https://www.facebook.com/masaru.hayakawa2/posts/2504782526274595?notif_id=1569029152512326&notif_t=feedback_reaction_generic

 

日本版の発売も、あれから丸一年が経ちました。

有り難いことに、店頭ではまだまだ地道に動いているようですが…。

『営業の鬼100則』↓

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これからは、日本国内のみならず、アジアから世界中の読者にも広まり、

「10億部」突破を目指しましょうか(笑)

 

そんなふうに意気込んでいたところ、たまたま先週、

韓国の保険フォーラムでお世話になった「中国の関係者」が来日され、

タイミングよく、共にお食事をする機会に恵まれました。

 

そこで、ちょうど届いたばかりの「中国語翻訳版」をプレゼントすることができ、

とてもラッキーでした。

 

かねてより再三にわたり、CMFという組織のボスより直々に、

来年7月、中国で開催される予定の

「TEN MILLION CLUB Award2020」に、

スピーカーとして招待されているのですが、

さて、どうしたものでしょうか。

 

「G20」が開催されたこともあるという由緒ある会場に、

8000~10000人ものMDRTの方々が集まるんだとか。

 

いやはや、私ごときでは、あまりにもおこがましいので、

引き受けるかどうかは、熟考中でございます。

 

生保業界の方、どなたか一緒に行きませんか?

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(713冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【なるようにしかならない】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.713

『好きなようにしてください』

たった一つの「仕事」の原則 

仕事の迷いに『ストーリーとしての競争戦略』

の著者が答えを示す!

正解は好きなようにすること !

楠木建著

ダイヤモンド社

 

 

言うまでもないことですが、人間には素敵なところがあると同時に、

浅ましいところもある。

男性には「力を誇示したい」という浅ましさがあり、

女性には「気を引きたい」という浅ましさがある。

 

しかも、幸か不幸か、ここで需要が絶妙にかみ合っている。

男が威張る。それが強いものに媚びて気を引きたいという女性の本能にジャストミート。

需要が溶け合って、絶妙のハーモニーを醸し出します。

威張りと媚び相互強化の循環に突入。

ますます男は威張り、女は媚びるという成り行きです(←僕の偏見かな?)。

 

話は突然大げさになりますが、男の威張りと女の媚びとその結託、

これが人間社会の不幸の淵源となっている、というのが僕の見解です。

歴史的にみても、男の威張りがなければ戦争もなかったことでしょう。

ただし、威張りと媚びの結託がなければ、

人間社会が活力を持たないのもまた真実でありましょう。

 

ことほど左様に、威張りは男の本能なので、

相談者の求める「傲慢な中高年男性を謙虚にさせる秘策」など残念ながら存在しません。

諦めてください。

 

 

ではどうすればいいか。実践的なアドバイスを伝授いたします。

黒光りオヤジに威張られた時、

僕は嫌がったり怒ったりせず、ひたすら静かに悲しむようにしています。

「こいつ……!」とか思わないで、

「嗚呼、威張らずにはいられない。悲しいなあ、人間って……」

という方向に気持ちをもっていく。

これを私的専門用語で「怒るな、悲しめ原則」と言います。

 

だいたい威張る人は気持ちのどこかに寂しさがあるものです。

いま一つ仕事にやりがいがないとか、仕事が思ったよりもうまくいかないとか、

自分の野心が満たされないとか、好きな女に相手にされないとか、

そういう寂しさを抱えている。

だから威張る。

美空ひばり先生の歌声が聞こえます。「人は哀しい 哀しいものですね」

「人生って不思議なものですね」(←この部分、強めのエコーかけてください)。

 

この「怒るな、悲しめ原則」をひとたび自家薬籠中のものにすると、

あらあら不思議、怒るどころか、威張る人と接するのが次第に面白くなってきます。

楽しくなってくると言っても過言ではない。

 

不快なことがあっても怒らずに、「うわ、こんなに威張るんだ」

「そうきたか」「この人、どれだけつらいことがあったのかな」と想像したりして、

その人の寂しさに思いを馳せ、悲哀をかみ締めているうちに、

人間という生き物が結構面白くなってくるものです。

ある種のエンターテイメント。

サマセット・モームの小説を原作にした映画を観ているような気分になれます

(しかも実写版。というかライブ。もはや劇。すなわち人間劇場)。

 

僕はこの二〇年ほど「怒るな、悲しめ原則」を実践しているのですが、

年に一、二回は、思わずおひねりを投げたくなるような、

濃イイ(=濃くてイイ)威張リスト&威張ラーとの出逢いがあります。

人生って、嬉しいものですね(←エコー願います)。

 

「怒るな、悲しめ原則」、おすすめです。

次に威張る相手に遭遇した時、ぜひ試してみてください。

 

(中略)

 

相談の中に「イラッとする」という言葉があります。

最近このフレーズをよく見かけますが、

ビジネスメディアや職場の会話などでこの表現を使うようになったのは、

そう昔のことではありません。

昔は「ムカつく」でした。

最近はマイルド化して「イラッとする」。僕はこの「イラッとする」が、

いまの時代をヒジョーに悪い意味で象徴するキーワードではないかと思っています。

 

何を象徴しているかというと「大人の幼児化」です。

僕の考える「大人」は、「イラッとする」というような言葉は使いません。

多分に僕の偏見かも知れませんが、「イラッとする」という言葉には

底抜けの幼児性を感じて、何かこう、イラッとするんですね(←おっと失礼)。

 

僕が言う「幼児性」の中身には以下の三つがあります。

 

一つ目は世の中に対する基本的な認識というか構えの問題です。

身の回りのことごとがすべて自分の思い通りになるものだ

という前提で生きている人を「子ども」と言います。

物事は自分の思い通りになるべき。

思い通りにならないことは「問題」であり、間違っている。

これが子どもの世界認識です。

 

一方の大人は、「基本的に世の中のすべては自分の思い通りにならない」

という前提を持っているものです。

これだけ多くの人間が、それぞれ違う好みとか目的を持って、利害のある中で生きている。

世の中で自分の思い通りになることなど、ほとんどありません。

そういう前提で生きていれば、

思い通りにならなくてもいちいちイラッとすることもない。

むしろ、たまに思い通りになることがあると、わりと嬉しくて思わず「ニコッとする」。

大人はイラッとせず、ニコッとするものです。

 

本来は個々人の「好き嫌い」の問題を手前勝手に「良し悪し」にすり替えて

わあわあ言う。これが幼児性の二つ目です。

 

前にも使った比喩ですが、誰かが「オレは天丼が好きだ」と言うのを

カツ丼好きが聞いたとしても、あまりイラッとしない。

イラッとする人がいるとすれば、その人は「カツ丼のほうが天丼よりいい」

「カツ丼のほうが正しい」と思っているからです。

でも本当は好き嫌いの話にすぎない。

 

本当は世の中の9割は「好き嫌い」でできています。

にもかかわらず、それを勝手に良し悪しの問題だととらえてしまうので、

「大学院に通ったって意味がない」とか、評価したり意見を言いたくなったりする。

 

最近の話題でいうと、

悪い意味での「意識高い系」にもそうした手合いがしばしば見受けられます。

口では「多様性が大切 !」とか言いながら、

自分とちょっと考えが合わない人に対してすぐにイラッとする。

世の中は文字通り多種多様な考え方の人々が集まって構成されているのに、

それをわかっていない。

この種の人は意識は高いかもしれませんが、アタマが悪い。

「意識の高い幼児(の大人)」ほど厄介なものはありません。

 

人はそれぞれ自分の好き嫌いで生きています。「人は人、自分は自分」です。

自分と反対の考えの人がいても、イラッとはしません。

「へー、そういう人もいるのか。世の中は面白いねえ……」と受け止めるのが大人です。

 

前に「怒るな、悲しめ」の原則の話をしましたが、

「怒るな、面白がれ」が大人の流儀です。

 

このことと関連しますが、幼児性の三つ目は、

他人のことに関心を持ちすぎるということです。

繰り返しますが、仕事の部下としてその人のことを気にかけるのは

上司として当然のことですが、仕事を離れればみなそれぞれに独立した人間です。

社会人大学に行くなどという私生活が気に入らないなんて、

他人のことを気にしすぎている。

 

なぜそうなるかと言えば、本当にその人が気になるというよりも、

自分の中に何かの不満や不足感があって、

その埋め合わせという面が大きいのではないかと思います。

自分の仕事や生活に何かさみしさや不満、鬱憤、鬱屈、屈託があって、

いま一つ充実していない。

そういう人は他人の欠点や問題、もっと言えば「不幸」を見て心の安らぎを得るというか、

鬱憤晴らしをするところがあります。

 

これはいまに始まったことではなく、昔から人間なんてそんなものです。

たとえば、『週刊新潮』。長い歴史がある週刊誌ですが、

電車のつり広告をみると底意地の悪い見出しのオンパレード。

誌面の大半が妬み・嫉み・恨み・辛みで埋め尽くされている。

これにしても需要があるからそうなっているのでしょう。

 

要するに「他人の不幸は蜜の味」、ここに幼児性の最たるものがあります。

他人のさまつなことを気にするよりも、自分の仕事と生活にきちんと向き合う。

それが大人というものです。

 

(中略)

 

話し言葉にせよ書き言葉にせよ、受け手にとって「わかりやすい」。

これはサッカー選手にとっての足の速さ、野球選手にとっての肩の強さ、

相撲取りにとっての突き押しの強さと同様に、

僕の仕事にとって決定的に重要な生命線です。

この仕事をしている以上、僕は二十数年にわたり、毎日呼吸をするように、

「なるべくわかりやすく、自分の考えが伝わるように……」

という意識で書いたりしゃべったりするという作業を繰り返しているわけです。

これが「蛇の道は蛇」ということです。

 

そういうと何か特別のノウハウや技術があるように聞えますが、

実はそんなものはありません。

「蛇の道は蛇」の正体は、結局のところ「そのことを長く続けてやっている」、

これに尽きると僕は思っています。

 

いつものネタで恐縮ですが、僕のハゲ頭について、

「イイ感じでハゲてますねえ」と、褒めているのだか

ケンカを売っているのだかわからないコメントをしてくださる方がいらっしゃいます。

これにしても、一朝一夕にできあがったものではありません。

僕は三十代前半からハゲをやっています。

毎朝毎夕、自分のハゲ頭と向き合って生きてきました。

要するに、「ハゲの道はハゲ」なのです。

 

若い方は知らないかもしれませんが、

『刑事コロンボ』という、僕が大好きなテレビ映画があります。

いわゆる『倒除形式』のミステリーの傑作シリーズです。

毎回犯人が人を殺すシーンから始まります。

観ている側は最初から犯人が誰かわかっています。

熟達の刑事コロンボが犯人を追い詰めていくプロセスを楽しむという筋書きです。

 

犯人はたいてい上流階級のインテリと決まっています。

ハンサムでお金持ちで頭もよく才能にあふれている。

それに対峙する刑事コロンボは一見風采が上がらない、小柄な中年のイタリア移民。

犯人は一見してコロンボを見くびります。

 

ところが、この「見くびらせ上手」なところがコロンボの凄みでありまして、

その正体は見た目と裏腹に実はとんでもない凄腕刑事。

このギャップがストーリーの面白さになっています

(この辺、「水戸黄門」や「遠山の金さん」とも一脈通じる

エンターテインメントの古典的な図式。

ただし、黄門さまや金さんの隠れた力が当時の政治的な権力にあるのに対して、

コロンボのそれは個人の能力にある)。

 

『刑事コロンボ』シリーズのある作品にこういう場面があるんです。

天が二物どころか三物も四物も与えたような犯人が超優秀な頭脳を駆使して

完全犯罪の計画を立て、殺人を犯す。

で、コロンボが徐々に犯人を追いつめる。

山場のシーンでコロンボはこういう決めぜりふをつぶやきます。

 

「確かにあなたは、生まれも育ちも、才能も頭のよさも私とは比べものにならない。

そういう完壁なあなたが全知全能を絞ってアリバイ工作をした。

それを崩すのは確かに難しい仕事ですよ。

ただね、そんなすごいあなたでも、さすがに殺人は初めてでしょう ?

私はね、殺人課の刑事なんですよ。

何十年も毎日毎日、殺人事件ばかり追いかけている。

これまで犯人を何人挙げたかわからない。

それが私の仕事なんですよ、コロシがね……」

 

この言葉にさすがの犯人もシビれるという名場面です。

コロンボは来る日も来る日も殺人事件を追っている。

「蛇の道は蛇」なのです。

長く続けていることの強みというのはそういうことだと思います。

 

どんな分野でもそうですが、プロとアマチュアの違いは持続性なり頻度にあります。

アマチュアでもツボにはまると一回や二回はうまくいくことがある。

プロを凌駕することも珍しくありません。

ただし、調子がいい時も悪い時も、状況がフォローでもアゲインストでも、

一定のレベルの仕事を維持できるかどうか。

ここにプロとアマの決定的な差異があります。

野球のピッチャーなどがゲーム後のインタビューで

「悪い時は悪いなりに……」とか言いますが、

これはプロの言葉です。

 

 

 

令和元年10月6日(日)

 

【編集後記】

 

本日ご紹介した「好きなようにしてください」。

この本、めっちゃ面白くて、

400ページ以上のボリュームがありますが、

全ページまるごと紹介したかったくらいです。

 

お悩み相談に対する回答すべてが、

歯切れがよくて気持ちがいい。

もうスカッとします。

 

どちらかというと、私が書く文章も辛口・毒舌系ですが、

楠木建先生には「完敗」です。

 

「好きなようにしてください」ではじまり、

「好きなようにしてください」で締めくくられる痛快さには、

本当にシビれましたよ。

 

そして、その回答に続く「余談」がとても面白く興味深い

 

作者の楠木さんと私は「同世代」ということもあり、

奥村チヨの「恋の奴隷」のくだりなどは、

大笑いさせてもらいました。

 

この本を買って読むか読まないか、

それは・・・あなた次第、

「好きなようにしてください」

 

 

それではまた、次号をお楽しみに!

 

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

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