12月, 2014年

早川勝メール【732号】小さな幸せに気づかせてくれる33の物語と90の名言 大切なことは、すべて日常の中にある!

2014-12-28

皆様

こんにちは。
ご縁があって名刺交換させていただいた方々へ
一斉配信しています。

2014年最後のメッセージです。

今年も一年間、ご愛読ありがとうございました。

まさかここまで、10年という歳月とともに、
登録数3千5百名以上の方々へ対し、
ついに700号を超える配信を続けてこられるとは…。

とてもとても感慨深い年の瀬を迎えています。

おかげさまで今年は、
かつてない最高の一年となりました。

しかし、世界中のあちこちでは、
異常気象による甚大な被害、
地震・噴火・竜巻などの大災害、
大飢饉による食糧難、
凄惨な事件・事故も相次いだ一年でした。

今もなお紛争の悲劇が繰り返されている世の中にあって、
私たちは今、平和と豊かさに恵まれた環境で暮らしています。

食べることに苦労することなく
元気で健康に「生きて」、
こうして年明けを迎えようとしていることに、
改めて感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。

なんという「幸運」なのでしょうか。

そんな感謝の気持ちを込めて、
少しでも世の中に「貢献」しなければ、
と固く心に誓いながら、
今年も生きてまいりました。

特に今年は、「人類への貢献」「家族への貢献」、
「自分への貢献」を課題に掲げ、

すべての貢献をイコールにすること、
それを私自身の目標としてきました。

おかげさまで、
貢献活動の中心に位置づけてきた「出版」についても、
5冊目、6冊目、7冊目と、
立て続けに新刊の発売ラッシュとなり、
(電子書籍と韓国語翻訳版も含めると累計11冊目)
数万人の方々の元にメッセージを届けることができました。

そして、
長年お世話になった保険業界にも、
新たな恩返しの第一歩を踏み出すことができました。

「死ぬ気で」生き切ったワクワクの一年でしたね。

今年はじめのメルマガにて、
新井満さんの書籍から「プラトンの言葉」を
ご紹介したことを覚えているでしょうか。

「人間には三種類ある。

死んでいる人。

死んではいないが、
ただ生きているだけの人。

そして三番目は、
海に向かって旅立つ人」

この海というのは、
夢、希望、理想、ですね。

私自身の今年一年を「漢字一文字」に表すとしたら、

「海」
ということになるでしょうか。

まさに「海」へと旅立った一年だった、
という表現がぴたりと当てはまります。

英語圏では、自分が好きで選んだ仕事のことを
「Vacation」と呼ぶのだそうですが、
まさに、私の今年一年は、
“海”でバケーションを過ごした気分でした。

では、ここで、恒例の…、
そんな一年を各月ごとに振り返って
漢字一文字を「月別」に表してみることにします……。

1月は、長女が成人式を迎え、
父に成ってから“父・二十歳”を迎えたことが実感できたので、

「成」

http://tsuitel.in/archives/1390

2月は、“死ぬ気シリーズ”第2弾の続編(リーダー編)が発売され、
後に続々とシリーズ化されていく足掛かりとなったので、

「続」

http://tsuitel.in/archives/1402

3月は、カタカナ生保へ入社し、
保険業界の新たなステージに挑戦することができたので、

「挑」

http://tsuitel.in/archives/1406

4月は、兼務出向している乗合代理店の営業本部長として、
保険業界の懐かしい仲間たちと再会する機会が増えたので、

「再」

http://tsuitel.in/archives/date/2014/04

5月は、4年前に出版した『「捨てる」成功法則』の改訂版、
『「最高の結果」はすべてを「捨てた」後にやってくる』が発売されたので、

「改」

http://tsuitel.in/archives/date/2014/05

6月は、紙書籍だけにとどまらず、
電子書籍ファン待望の“死ぬ気シリーズ・電子版”が発売になったので、

「電」

http://tsuitel.in/archives/1432

7月は、所属する生命保険会社において、“新ブロジェクト”が動き出し、
その新チームで新たなミッションを担うことになったので、

「新」

http://tsuitel.in/archives/date/2014/07

8月は、最新刊の“営業本”執筆のため、
夏休み10連休の間中ずっと書斎に“籠って”原稿を書き続けたので、

「籠」

http://tsuitel.in/archives/1443

9月は、なんと、「死ぬ気で働くリーダーにだけ人はついてくる」の
韓国語翻訳版が海外で発売されることになったので、

「韓」

http://tsuitel.in/archives/date/2014/09

10月は、「死ぬ気で働く営業マンだけがお客様に選ばれる」の発売日と、
52歳の誕生日(10月20日)とが同日となりダブルの誕生祝い、
&次女の大学受験が指定校推薦で合格となったので、

「祝」

http://tsuitel.in/archives/date/2014/10

11月は、発売早々に、最新刊の“営業本”の重版が決まると同時に、
“リーダー本”も重版、死ぬ気シリーズ10刷目の重版となったので、

「重」

http://tsuitel.in/archives/1456

12月は、SF映画鑑賞から、心は宇宙の果てへぶっ飛び、
そこから哲学の世界、ついには“愛と悟りの境地”へと辿り着いたので、

「悟」

http://tsuitel.in/archives/date/2014/12

一生かかって「ありのまま」の自分を探すことが
人生という旅であるならば、

今年はこのようにいろいろな体験を通じ、
やっと「旅立った」という実感が持てた一年でした。

皆さんの応援のおかげであると心から感謝しております。
本当にありがとうございました。

2015年も皆様のお役に立てるようなメッセージを
引き続き配信してまいりますので、
より一層のご愛顧を賜りますよう、
心よりお願い申し上げます。

よいお年をお過ごしくださいませ。
来年も皆様のご健勝とご多幸をお祈りしております。

 

 

と、前置きはこれくらいにして。

メインコンテンツに入ります。

今週も新たに605冊目の「お薦め書籍」から抜粋します。

本日のテーマは、
【シェアする幸せと生きる覚悟】
です。

今年は特にお世話になった「かんき出版」さんの新刊より、
ためになる一節をご紹介させていただきます。

お役に立ちましたら幸いです。
それでは、どうぞ!
↓↓↓↓↓↓↓
私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.605
「小さな幸せに気づかせてくれる33の物語と90の名言」
大切なことは、すべて日常の中にある!
西沢泰生著
かんき出版

32 シェアする幸せ
伝説の『少年ジャンプ』

その少年の夢は、
宅配のピザを1人で全部食べることでした。

大好きなピザなのに、
いつも弟と分けなくてはなりません。
1度でいいから、
ピザ1枚を1人で思い切り食べてみたい…。

ある日、少年は両親と弟が出かけているスキに、
お小遣いをはたいて、ピザを注文しました。

夢を実現するために。

届いたピザを頬張る少年。
でも、
何かが違っていたのです。

いつもはあんなに美味しいピザが、
なぜか美味しくない…。

そこに弟が帰ってきます。
「あっ、ピザだ」
「うん、お兄ちゃんが頼んだんだ」

そして、少年は弟にこう言います。

「一緒に食べよう」

2人で食べるピザは、
いつもの美味しいピザに戻りました。

少年は、ピザが美味しい理由を初めて知ったのです。

これは、何かの本で読んだ、
その本の著者の少年時代の思い出です。

世の中にはシェアする幸せ
というものがあります。

ちなみに、「頑張ろう」というモチベーションにも2種類あって、

「生活が不安だから仕事を頑張ろう」
というプレッシャーによる動機を
「ブラックエンジン」、

「家族の幸せのために仕事を頑張ろう」
という、人のためなどを思ったプラスの動機を
「ホワイトエンジン」
と言うのだそうです。

さて。

これからお話しするのは、
「シェアする幸せ」と「ホワイトエンジン」
の持つパワーを感じさせてくれる実話です。

2011年3月11日。
東日本大震災が発生しました。

この時、仙台では、ライフラインは翌日に復旧しましたが、
本や雑誌の流通は完全にストップ。

子供たちが毎週読むのを楽しみにしている漫画雑誌も、
本屋さんに届きません。

「おじさん『コロコロコミック』届いた?」
「ごめん、届かないんだ」

そんな会話が、
あちこちの本屋さんで交わされたのです。

テレビを観ても、流れるのは恐ろしい映像ばかり。

だからこそ、子供たちに漫画本を読ませてあげたい。
本屋さんも、そう考えていたのです。

そんなある日。
1人のお客が『少年ジャンプ』を持ってきて、
ある本屋さんにこう言います。

「これ、ボクはもう読んだので、
よかったら皆に読ませてあげてください」

そのお客は、『少年ジャンプ』を読みたくて、
山形まで行って購入したとの事。

本屋の店主は、さっそく、店頭に貼り紙をします。

『少年ジャンプ 3/19日発売号 読めます!
1冊だけあります』

店主は、この『少年ジャンプ』を立ち読み自由にしました。
そう、「シェア」したのです。

それを見た子供たちが、
次々と店にやってきます。

ウワサはすぐに広がり、
翌日には、お店に長い列が…。

子供を連れて来て、
「ずっと怖がっていた子供がようやく笑ってくれました」
と涙ぐむ母親もいました。

この、1冊の『少年ジャンプ』の話は、
小さな新聞記事になりました。

すると、この本屋さんに
「この本も置いてあげて欲しい」と、
たくさんの漫画雑誌が届くようになったのです。

いつしか、店頭には募金箱が置かれていました。
無料で読むのは悪い…
と考えた子供たちが設置したのです。

店主は、募金箱に入れられたお金を、
津波で被害を受けた地域に
本を届けるプロジェクトへ寄付しました。

数百人の子供たちに回し読みされて、
ボロボロになった、この『少年ジャンプ』は現在、
発行元の集英社に、
『伝説の少年ジャンプ』
として保管されているそうです。

独り占めはツマラナイ。

でも、シェアすると、皆が幸せになる。

この『少年ジャンプ』の話は、
「シェア」が生んだ、小さな奇跡です。

83

うばい合えばにくしみ
わけ合えばよろこび
うばい合えば不満
わけ合えば感謝

うばい合えば戦争
わけ合えば平和
うばい合えば地獄
わけ合えば極楽

相田みつを(詩人)

32 「覚悟を決めている人」の強さ
黒澤 明の「恐ろしい遠足」

黒澤 明監督の映画『赤ひげ』。

私が個人的に日本映画の頂点だと思っている作品です。

この名作の中にこんなシーンがあります。

小石川診療所の頑固者の医師、
赤ひげ(三船敏郎)のもとで、
心ならずも働く事になった若者、保本(加山雄三)。

彼はある時、病でひん死の老人の臨終の場に立ち会います。

その時、やせ細り、苦しげに息をする老人の凄惨な姿に
眉をひそめる保本に対して、
赤ひげがこんな事を言うのです。

「人間の一生で、臨終ほど荘厳なものはない。
それをよく見ておけ」

赤ひげの言葉に、目をそむけまいとする保本。
だが、見ていられない。

極貧の庶民たちを相手にした診療所を舞台にしたこの物語には、
いくつかの死の瞬間が描かれています。

その「荘厳な場面」を見る事で、
保本が人間として成長していくのが、
この映画の前半です。

実は、黒澤 明は、幼い日に、
この時の保本と同じような体験をしています。

それは関東大震災のすぐあとの事。

震災による火災がおさまると、
黒澤 明の兄は、それを待っていたかのように、
「明、焼跡を見に行こう」と誘ったのだそうです。

その誘いに、はじめは遠足にでも行くような思いで
ウキウキとしてついて行った明少年。

それが、『この世の地獄』を見るための誘いだと
夢にも思っていませんでした。

はじめのうちは、
たまにしか見かけなかった焼死体。
下町に近づくにつれて
その数は増えていきました。

あまりの火の強さに、
焼跡は白茶けた赤い色の灰に覆われ、
まるで赤い砂漠。

そのあちこちに、
ありとあらゆる焼死体が転がっている。

あまりの恐ろしさに、明少年が目をそむけると、
彼の兄はこう言って叱りました。

「明、よく見るんだ」

仕方なく、歯を食いしばって地獄を見続ける明少年。

やがて、ある広場へとさしかかる2人。
そこは、震災で最も多くの死者が出た場所。

見渡すかぎりの死骸。
死骸は、なぜかところどころで
折り重なって小さな山をつくっている。

その死骸の山の1つの上に、
座禅を組んだまま黒こげになった、
まるで仏像のような死骸があったのです。

その、あまりにも荘厳な姿。

兄は、それをじっと見たまま、
しばらく動かなかったそうです。

やがて。
その兄が、ポツリとつぶやきました。

「立派だな」

明少年も、同じことを考えていました。

たぶん、火に包まれ、
覚悟を決めて座禅を組んだまま亡くなったその死骸。

その覚悟の思いが、ひしひしと伝わってくる。

この死骸を見た兄は、明少年に、「そろそろ帰ろうか」と言い、
この「世にも恐ろしい遠足」は終わったのだそうです。

「メメント・モリ」という言葉をご存知でしょうか。

ラテン語で、「死を覚悟せよ」、
つまり「自分がいつか死ぬという事を忘れるな」
という意味の言葉です。

もともとは、それほど重い意味ではなく、
「いつか死んじゃうんだから、人生を楽しもう!」
という程度の言葉だったものが、だんだんと、
「死から目をそむけず、それに向かって人生を生きよ」
という意味合いが強くなってきたのだとか。

たぶん、人間にとって、最も恐ろしいものは「死」でしょう。

でも、だからと言って、目をそむいていては、
ムダな時間を過ごしてしまいかねない。

誰にでも、いつか必ずやってくる、
「人生で最も荘厳な瞬間」。

実は、それほど恐れる必要はないのです。

「恐ろしい遠足」に出かける日の夜。

黒澤 明少年は、
「きっと、今晩は一睡もできないに違いない。
もし、眠れたとしても、とんでもない悪夢を見るだろう」
と思って床に就きました。

ところが。
枕に頭をのせたと思ったら、すぐに朝になってしまい、
悪夢もぜんぜん見なかった。

不思議に思って、兄に話すと、
彼の兄はこう言ったのだそうです。

「怖いものに目をつぶるから怖いんだ。
よく見れば、怖いものなんかあるものか」

85

世の中は  地獄の上の  花見かな

小林一茶(俳人)

88

世の中には「死ぬ事」と同じくらい、
避けられない事がある。
それは「生きる事」だ。

チャールズ・チャップリン
(映画『ライムライト』より)

 

 

2014年12月28日(日)

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早川勝
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早川勝メール【731号】責めず、比べず、思い出さず 苦しまない生き方 困難は悪魔の嫉妬 すべては必ずよくなります

2014-12-21

皆様

こんにちは。
ご縁があって名刺交換させていただいた方々へ
一斉配信しています。

本日の前置き(ひとり言)は、
「早川はついに頭がおかしくなったんじゃないか?!」
と言われそうな内容です。

まともな常識人の方は「前置き」を読み飛ばし、
メインコンテンツから読み始めるようにしてください。

実は、前々回の729号で書いた「未来の話」に対し、
意外にも数多くの“反響”が寄せられました。

なるほど、そうならばと、
にわかにSFの世界へ興味をそそられた私は、
映画「インターステラー」を鑑賞してまいりました。
(映画コンシェルジュである親友の美人妻からの推薦もあり)

いい意味で期待を裏切られましたよ。
腰が抜けるほど、凄い映画に出会いました。

いや〜、感動!!
泣きました(涙)

といっても、
「アルマゲドン」のような娯楽大作ではなく、
「2001年宇宙の旅」のような難解な作品でもなく…。

まるで観ている私たちも一緒に宇宙を旅しているのではないか、
と、錯覚してしまうほどの臨場感を楽しめるSF映画でした。
でありながら、
その奥には、深〜い「哲学」が描写されていて、
ある種の独特な世界観を放っていました。
(以前紹介した「ルーシー」以上の深い哲学がありました)

主人公の父親役を演じるのは、マシュー・マコノヒー。
「ダラス・バイヤーズクラブ」で
アカデミー賞主演男優賞を受賞した実力派俳優です。

マコノヒーと共に宇宙へ旅立つ女性科学者役には、
「レ・ミゼラブル」で
アカデミー賞助演女優賞を受賞したアン・ハサウェイ。

さらに脇を固めているのは、
巧演ジェシカ・チャスティン、怪優ジョン・リスゴー、
熟演エレン・バースティン、渋演マイケル・ケイン、
というオールド映画ファンにはたまらない配役です。

それぞれのキャストが、
圧倒的な存在感を放っていました。

そんな名優の中でも特に印象的だったのは、
娘マーフィー役の女の子でしたね。
(「マーフィーの法則」が名前の由来とは面白い)

父娘の強い絆を描く「愛の物語」に仕上がったのは、
彼女の存在があったからこそでしょう。

砂嵐に襲われる近未来の地球。
深刻な食料難により、
「人類は滅亡する」
という現実を突きつけられたマコノヒーは、
溺愛する娘に別れを告げ、
宇宙の果てに旅立ちます。

人類が移住できる新たな惑星を探す、
という命懸けのミッション。

地球に残していく家族と人類の未来、
マコノヒーは、その狭間で葛藤しますが、
やがて未開の新天地を目指すことを決意します。

「必ず、帰ってくる」
と愛する娘と約束し、
強く抱きしめるシーンには、
同じ父親として、ぐっと感情移入させられます。

私自身も宇宙船に乗り込んで
未知の惑星へと旅立つ、と錯覚してしまうほどに…。

遠い宇宙の果てしない孤独の中で、
その苛酷さに混乱し正気を失う姿もリアルに表現され、
人間的な「弱さ」を見事に描写していました。

と同時に、その弱さと「強さ」をも丹念に描くことで、
人間の「愛の力」が浮き彫りになっていきます。

地球と宇宙との時間のズレ。

宇宙船に届く家族からのビデオレターには、
年老いていく家族の姿が映し出されていきます。

「世界を救うんだ」という人類への思いと、
「家族のもとへ帰りたい」という利己的な願いとが、
対立していく構図を描きながらも…、

それらが、共に同じラストへと辿り着く
というストーリー展開となっていきます。

その演出からも、
「人類愛と家族愛は相反しない」
というノーラン監督からのメッセージが伝わってきます。

映画の中の一シーンに、
こんな問いかけをするセリフがあります。

「父親は死ぬ前に何を思い浮かべると思う?」

さあ、あなたはいかがでしょうか?

死ぬ前に何を思い浮かべますか?
誰を思い浮かべますか?

答えは、

「子供の姿」

であると。

なるほど、そうですよね。
私もそう思います。

もっと言えば、
死んだ後もずっと思い続け、
見守っていくのでしょう。
永遠に…。
たとえ宇宙の果てにいようとも。

そして、叶うならば、
「愛の力」によって、
遠くから救いの手を差し伸べてあげたくなるはず。

「人類最高の発明は“愛”だ」
というセリフも。

いつの時代も
人間を救ってくれるのは、
“愛”
なんですね。

映画から問いかけられた、
宇宙の果てに存在する「五次元生命体」というのは、
私たちが愛を極めて「進化」した姿、
そのものなのかもしれません。

私たちの人生という旅のゴール、
それは本当の“愛”を見つけることなのだと、
改めて気づかせてくれた映画でした。

やはり、私たち人間は、
「死ぬ気で」人生と向き合うことで、
いかにして「愛に生きるのか」
ということを学ぶのでしょう。
http://tsuitel.in/books/index.html

 

ところで、あなたは、
「宇宙の果ての果ては、どうなっているのか」
と考えたことはありませんか?

「果て」があるということは、
その先の果ての果てはないのだろうか?
無限に広がる宇宙って、いったいどういうこと?
と考えれば考えるほど、混乱してきます。

しかし、私は「インターテステラー」を観て、
今までぼんやりと思い描いていた妄想のような仮説が
ついに確信に変わりました。

人の“心の中に”宇宙が存在するのだと。

宇宙の果てと現在の私たちは“つながっている”のだと、
すっきりと腑に落ちた瞬間でした。

映画の中での宇宙の果てには、
五次元生命体が存在するというシーンがあります。

現実に、三次元の地球に生きる我々にとって、
想像を絶する宇宙が存在するであろうことは、
誰にも否定できないはずです。

「幽霊」のような五次元生命体には、
時間や距離の概念など存在しません。

未来も過去もありません。

「神の存在」「魂」「守護霊」「輪廻転生」
「シンクロニシティ」「セレンディピティ」
「引き寄せの法則」「宇宙の法則」「テレパシー」
「予言」「お告げ」「運勢」「風水」「お祓い」
私たちが時おり耳にするスピリチュアルな現象を
“信じる、信じない”は、個人差があります。

それを物理的に証明することができないからでしょう。

私たちは日常、
三次元の世界に「あるもの」しか
信じることができません。

しかし、
宇宙の果てと「私たちの心の中」はつながっている、
そう“解釈”すると、すべての疑問が解決します。

運、不運に振り回されているとき、

「見えないもの」に守られている、
「見えないもの」に動かされている、
という感覚、ありますよね?

(あっ、やっぱり、
早川は頭がおかしくなった、と思われているかも…笑)

自分たちを守ってくれているのは、
宇宙の果てからやってきた、
ほかならぬ自分自身の魂なのです。

なんのこっちゃ、
と思っている方は、
映画見れば理解できるかもしれません。

クリストファー・ノーラン監督は人間の姿をしていますが、
その「真実」に気づいている宇宙人に違いない…。

今までも天才の中の天才監督であると思っていましたが、
改めてファンになりました。

「インターステラー」が世界的な大ヒットになっているのは、
当然と言えば当然ですね。

ぜひあなたも、
年末年始には映画館へ足を運び、
「哲学の宇宙旅行」
を楽しんでみたらいかがでしょうか?

 

 

と、前置きはこれくらいにして。

メインコンテンツに入ります。

今週も新たに604冊目の「お薦め書籍」から抜粋します。

本日のテーマは、
【今を生きる】
です。

お役に立ちましたら幸いです。
それでは、どうぞ!
↓↓↓↓↓↓↓
私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.604
「責めず、比べず、思い出さず」
苦しまない生き方
困難は悪魔の嫉妬 すべては必ずよくなります
高田明和著
三笠書房

 

禅でも、「今」しかない
という体験をさせようとします。

即今、というのが
悟りだといいます。

実際に過去もなく、未来もないのです。

あるのは「今」ばかりなのです。

私たちを苦しめているのは、
「過去の反省」と「未来の心配」です。

「自分はなぜ、あんなことをしてしまったのだろう。
あれさえなければ成功したのに」とか、
「あのとき、あの人は何とひどいことをしたのだ。
一生恨んでやる」などと思うのですが、
実は過去の自分や他人も今の自分、
他人ではないのです。
今の自分に過去の責任を問うことはできないのです。

同じように未来の自分、未来の社会の人々は、
今の自分、今の社会の人々と同じではありません。

似てはいるのですが、本質的に別なので、
連続的につながっているように見える未来を心配しても、
何も解決しないのです。

また未来は、
自分と関係のない人たちが決めたり、
争ったりするので、
自分に決定権のないことを考えても、
苦しいのは当然です。

ですから禅では、
「今」しかないということをどうしたら悟らせることができるか
ということに心を砕くのです。

本質的に過去の自分と今の自分は異なるのだ、
今の自分には過去の行為の責任はない、
ただ法律的、あるには社会通念の上から
責任を問われているだけなのだから、
その制度内で責任を果たせば、
それ以上の責任はないのだ、と理解することは、
生きいきと生きていく上で非常に大事なことだと思います。

諸行無常の教えは、この根本問題を解決します。

(中略)

(一) 責めず、比べず、思い出さず

私たちの悩みの元を探ると、
まず他人と比較することが原因であることが多いようです。

堀口大學さんの詩『座右銘』にあるように、
「暮らしは分が大事です。気楽が何より薬です」
という考え方以外に、私たちの心を楽にする方法はありません。

また、私たちは過去の失敗、できなかったこと、
あるには他人に批判されたり、
軽蔑されたりしたことを思い出して自分を責めます。

しかし、自分を責める心があるかぎり幸せにはなりません。

江戸時代の臨済宗の高僧、盤珪禅師も言われたように、
とにかく思い出さないことです。

「責めず、比べず、思い出さず」という言葉は、
いつも口ずさんでいれば効果があります。

常日頃から自分に言い聞かせましょう。

(二) 困ったことは起こらない

これは私の運命を変え、
私を「うつ」から救った言葉です。

今だからいえるのですが、
私の人生には「これが起こったら嫌だな」とか
「こうなったら困るな」というようなことが、
数限りなくありました。

たしかに困ったことはいくつか起きました。
しかし、この言葉を唱えていると、
その困ったことが、別にどうといったこともない、
心配するほどのことでもなかった、
ということになるのです。

読者のみなさんも
「仕事がこうなったら大変だ」とか
「家族にあんなことが起きたら困ったことになる」
などという心配をおもちでしょう。

そのときは、
この「困ったことは起こらない」
を思い出してください。

「困ったことは起こらない」
という言葉に言霊という見えない力があるのです。

私は数年前から講演の際、あるいはラジオに出演するときには、
「『困ったことは起こらない』という言葉には言霊の力がある。
道を歩いているとき、朝、顔を洗っているとき、
何か嫌なこと、心配事が起きたときには、間髪を入れずに
『困ったことは起こらない、困ったことは起こらない』
と口ずさんでごらんなさい。
必ずよい気分になり心配事も消えます」
と申し上げています。

最近、ある人が私の講演会に来られ、
その後の懇親パーティーでお会いしたときに
「先生『困ったことは起こらない』と常に口ずさんでいますが、
本当に嫌なことは起こりませんでした」
と感謝してくださっています。

ですから、みなさんもこの言葉の言霊としての力を信じて、
常に閑を見つけては、あるいは不安な気持ちが芽生えたら、
「困ったことは起こらない」と繰り返してください。

その効果が絶大であることは保証します。

(三)すべてはよくなる

これは「困ったことは起こらない」
という言葉と似ているように思われるかもしれませんが、
必ずしも同じではないのです。

「困ったことは起こらない」というのは、
過去の事件により未来が影響を受けて、
それが自分の幸せ、生きがい、
あるいは仕事を邪魔するのではないか
という意味が暗黙のうちに含まれています。

自分は以前、あんなことをしてしまったから、
困ったことが起こるだろうという具合です。

過去にやってしまったこと、失敗したことについて、
他人は自分を馬鹿にしているのではないか、
あんなことをして人々はもう自分を信頼していないのではないか。
こんな心配を打ち消すのが「困ったことは起こらない」です。

一方、「すべてはよくなる」ですが、
人は自分の力の及ばない過去、
つまり家柄、親兄弟の力、学歴、能力などについて疑問をもち、
このような自分には幸せとか成功はとても望めないのではないか、
という思いをもつことがあります。

さらに、思いもよらないトラブルが起こり、
もしこれがうまく処理できなければ、自分の未来はないなどと、
くよくよ悩んでしまうこともあります。

このようなときに
「すべてはよくなる、すべてはよくなる」
と口ずさむのです。
すると不思議と悪いようにはならないことが多いのです。

私の話で恐縮ですが、
あるときに私の息子がトラブルに巻き込まれました。
彼が悪いのではないのですが、
会社の上層部がどのように解釈するか、
あるいはどのような判断を下すかによって、
彼の未来が決まるような事件でした。

この会社の決定がなされる日のことですが、
家を出て行く息子に「高田家に不幸なし」と声をかけ、
「『すべてはよくなる』と言いながら会社に行きなさい」
と告げました。
私も「すべてはよくなる」とくり返し口ずさみ、
彼が帰ってくるのを待ちました。

彼は夜遅く帰ってきたのですが、
「どうだった」と聞くと、
「うまくいったよ」とのこと。

私は思わず、「高田家に不幸はない、は本当だっただろう」
と言ったのでした。

ですから、何か心配事があったようなときには、
「困ったことは起こらない」
という言葉と同時に
「すべてはよくなる」
という言葉もくり返してください。

本当に事態は好転し、
心配したようにはならないから不思議です。

(四)嫌な過去は思い出さない、考えない

私たちは絶え間なく何かを考えている
といってもよいでしょう。

その中には過去に起きたこと、
やったこと、人からされたことを思い出し、
考えてしまうということも多々あります。

研究によれば、
私たちが思い出すことの八十%くらいは
嫌なことだというのです。

しかもこの率は年をとるほど増え、
七十歳代、八十歳代になると
思い出すことのほとんどが嫌なことになっているとのこと。

実に多くの人が「人生をやり直したい」
「こんなはずではなかった」
「周囲の人が羨ましい」などと思っていて、
自分の過去はよくなかったと嘆いているのです。

至道無難禅師は
「考えないようにしていれば、自然と心の光は輝き、
妄想の雲は薄くなる。仏になれるのだ」
と述べています。

また、盤珪禅師は
「思い出すから苦しいのじゃ。
思い出しさえしなければ心は安泰なのじゃ」
と示され、
当時、嫁姑問題で苦しむ人たちに
「嫁は憎くないぞ。嫁が『あのときに、あんなことをした』
という記憶が憎い気持ちを起こすのじゃ。
記憶が悪いのじゃ。
思い出さなければ、嫁は憎いものではないぞ」
と諭されています。

妙心寺の管長もされた日本の代表的な禅僧、
山田無文老師はこの言葉をさらに発展させ、
「よいことも、悪いこともすべてを考えないようにしよう」
と述べています。

禅ではこのように、
考えること、思い出すことが
不幸のもとだとくり返し述べています。

(五)困難は悪魔の嫉妬―――後で大きな幸運に恵まれる

先に「困ったことは起こらない」とか「すべてはよくなる」
という言葉を紹介しましたが、
ときに、予想もしない困難が起こることがあります。

大切なときに病気をしたとか、
思わぬ事故にあった、
あるいは怪我をしたという場合です。

このような場合に私は
「困難は悪魔の嫉妬」
と自分に言い聞かせ、
これからよいことが来るのを
悪魔がさまたげようとしているのだと考えます。

つまり、このようなことが起きた後には、
必ずもっと大きな幸運に恵まれると考えるのです。

実際の私の経験でも、
そのように幸運が訪れたことが多かったと思っています。

これは仏教の因縁の法則にも当てはまります。

達磨大師の言われたように、
「私たちは何か悪いことがあると、
ぺしゃんこになってしまうが、それは間違いだ。
払わなくてはならない業の借金を払い、
これで借金なしになったと思えばよい」
のです。

ですから、思わぬ苦労、予知できぬ困難に出合ったときには
「困難は悪魔の嫉妬」
と思い続けていると、
意外に気持ちが楽になるのです。

 

 

2014年12月21日(日)

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早川勝
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早川勝メール【730号】なぜ、間違えたのか? 誰もがハマる52の思考の落とし穴 そうか、こうすればよかったんだ。

2014-12-14

皆様

こんにちは。
ご縁があって名刺交換させていただいた方々へ
一斉配信しています。

今、九州が熱い!

ただ今、私が本部長を務めている営業組織では、
新規出店ラッシュ!
九州全土を制覇する勢いです。

すでに開設一周年を迎える支店もいくつかあり、
そのうちの2つの支店の合同記念イベントへ、
私も東京本社代表として参加してまいりました。

なんと、52歳になる今になって、
大分県へは人生初上陸。

かねてからの念願が叶い、
鳥肌が立つほど感動しましたよ。
(初めて「とり天」も食べました!)

かの有名な「別府温泉」の地に、
足を踏み入れることもできました。

別府の町のあちこちからは
温泉の白い煙がもくもくと立ち込めていて、
町全体が硫黄の匂いに包まれていました。

いかにも「温泉の町」という佇まいです。

私は一気にテンションが上がり、
昼間に開催したセミナーも
最高潮の盛り上がりとなりました。

会場のメンバーは皆、前向きで「熱く」沸騰状態。

おそらく、
講師である私の頭の上からも
もくもくと白い煙が立ち込めていたことでしょう(笑)

夜の宿泊先は、
人気の「杉乃井旅館」を予定していたのですが、
予算の関係上、残念ながら別の温泉宿に変更。

ややがっかりしたものの、
それでもここは別府温泉。
期待に大きく胸を膨らませ、
いざ大浴場へと向かいました。

記念イベントの「宴」の前に、
どっぷりと心身ともに温まっておけば、
乾杯のビールの味もまた格別ですからね。

宿に到着するやいなや、
そそくさと「温泉」へと一直線。

ところが、残念なことに、
露天風呂は、足先を入れただけで
「あちちちちっ!」
と悲鳴が上がるほどの超「熱湯」!

とてもじゃないですが、入浴は無理。
これではまるで「罰ゲーム」です。

ダチョウ倶楽部やたけし軍団でもない限り
普通の人間には入れない熱湯風呂です(笑)

じゃ、仕方がない、
と、室内の大浴場へ行ってみると、
そちらのお風呂では掃除が終わったばかりらしく、
まだ、浴槽にお湯が5分の1程度しか張られていません。

お湯はちょろちょろ程度しか出てなくて、
いっぱいになるまでは相当な時間がかかりそうです。

ああ、これは困った…、
宴会の時間も迫っています。

寒さに震える私たちオヤジ一同は、
少ないお湯の中に横になって浸かるしかありませんでした。

皆さん、想像してみてください。

まるで、
海岸に打ち上げられたゾウアザラシの死骸が
何匹も並んでいるかのような有様でしたよ(笑)

そんなこんなで、
別府温泉デビューは散々でしたが、

翌朝は早起きして、
露天風呂に再チャレンジ。

今度はお湯加減も最高。

本来の「熱い」別府温泉を
適温で堪能することができました。

私と同部屋のK君が、
地響きのような大いびきで
早朝から叩き起こしてくれたおかげです(笑)

K君、ありがとう。

いや〜、
やっぱり、
今、九州が“熱い”です!

 

以上、
「死ぬ気」の温泉レポートでした!

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と、前置きはこれくらいにして。

メインコンテンツに入ります。

所用により、配信を一週間スキップしてしまい、
申し訳ありませんでした。

毎週、楽しみにしている方からは、
「いったいどうしたんだ?!」
というメッセージをいただきまして、
大変ご心配をおかけいたしました。

年末年始も休まず配信しますので、
どうかお許しあれ。

今週も新たに603冊目の「お薦め書籍」から抜粋します。

本日のテーマは、
【ゼロリスクのワナ】
です。

お役に立ちましたら幸いです。
それでは、どうぞ!
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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.603
「なぜ、間違えたのか?」
誰もがハマる52の思考の落とし穴
そうか、こうすればよかったんだ。
ロルフ・ドベリ著 中村智子訳
サンマーク出版

 

あなたはロシアンルーレットに参加しなければならない。
6連発のリボルバーのシリンダーをカラカラカラと回し、
銃口をこめかみに当てて引き金を引く。

ここで、第1の質問。
あなたはシリンダーに弾が4発入っていることを知った。
ここから弾を2発取り出してもらうのに
いくら払うだろうか?

第2の質問。
あなたは、リボルバーに弾が1発しか入っていないことを知っている。
この1発の弾を取り除いてもらうのに、
どれくらいの価値をつけるだろうか?

このケースでは、ほとんどの人が同じ答えを出している。

第2の状況では死亡する可能性がゼロになるので、
第1の状況よりも多くお金を積んでもいいと考える。

確率を計算し結果だけから言えば、
この選択はナンセンスだ。

なぜならば、
死亡する可能性が第1の状況では
「6分の2低くなる」のに対し、
第2の状況では
「6分の1しか下がらない」。

それをもとに計算すると、
第1の状況は第2の状況よりも
「2倍の価値がある」はずなのだ。

それなのに、わたしたちは、
危険がまったくない状態のほうが
価値が高いと思ってしまう。

前章の実験からもわかるように、
わたしたちはリスクの大きさを区別するのが苦手である。

リスクの内容が深刻であればあるほど、
問題が感情的なものであればあるほど(たとえば放射能問題)、
危険率が下がっても安心できないという傾向がある。

シカゴ大学の2人の研究者が実施した実験では、
わたしたちは有毒化学物質による汚染の危険性が
99%ある場合でも1%しかない場合でも、
どちらも同じだけの恐怖を感じることが証明されている。

不合理ではあるが、これが一般的な反応だ。
危険のまったくない状態(ゼロリスク)だけしか
価値があると思えないのだ。

わたしたちは、光に吸い寄せられる虫のように
ゼロリスクに引き寄せられ、
ほんの少ししか残っていない危険を完全に取り除こうとして、
しばしば巨額の資金をつぎこんでしまう。

ほとんどすべてのケースに言えることだが、
その資金を別のリスクを削減するために
投入できたかもしれないのである。

この判断ミスを「ゼロリスクのワナ」という。

「ゼロリスクのワナ」が招く判断ミスの典型的な例は、
1958年にアメリカで実施された食品添加物規制の大幅改正だ。

改正法では、発がん性のある添加物は微量であっても
リスクが認められる限り、
食品に使用してはならないとされていた。
この徹底した禁止(ゼロリスク)は、
当初はすばらしいことのように思えた。

ところが結果的に、発がん性はないものの、
より危険な添加物が使用されるようになってしまった。

ゼロリスクを追求するのはばかげている。

16世紀、スイスの医師で錬金術師でもあるバラケルススの時代から、
毒は分量によって毒にも薬にもなることが知られている。
所詮、アメリカが実施したような
食品添加物を規制する法律をつくったところで意味はない。
というのも、食物に含まれている目には見えない
“禁止された”分子までをも取りのぞくことなどできないからだ。

そんなことをしようとすれば、
農家は半導体製造工場のように、
厳密に農産物を生産しなければならなくなる。

不純物がまったく含まれていない自然食品の価格は
100倍に跳ねあがるだろう。

コストを考えた場合、
リスクをまったくなくすことが意味をもつケースはほとんどない。

例外として考えられるのは、
たとえば研究施設から危険なウィルスが流れ出てしまったような、
途方もなく深刻な結果を招く事態ぐらいである。

交通事故のゼロリスクを達成するには、
制限速度を時速0キメメートルに制限するしかない。
しかし、そんなことは現実的ではない。

この場合にはゼロリスク達成はできないと考え、
はっきりと数字に表れている年間死亡者数を
受け入れるのが賢明だ。

あなたが一国の長だとする。
そして、あなたはテロ襲撃の可能性を排除しようとしている。

そこで、あなたは国民1人につき1人のスパイを配置する。
それぞれのスパイにさらにスパイをつける。
すると、たちまち国民の90%が
監視する側の人間になってしまう。

危険分子を排除するために
国民同士が監視し合うような社会に
存続する力がないことを、
わたしたちはすでによく知っている。

株式市場はどうだろうか?
ゼロリスク、つまり絶対的な保障はあるのだろうか?

残念ながらそんなものは存在しない。
株を売った金を銀行口座に入れておいたとしても
安全とは言いきれない。

銀行が倒産する可能性もある。
インフレがあなたの蓄えを食いつぶしてしまうかもしれないし、
通貨改革で財産を失うことも考えられる。

忘れないでほしい。
20世紀に、ドイツでは新しい通貨を二度も導入しているのだ。

結論――ゼロリスクに対して抱く幻想に別れを告げよう。

貯蓄、健康、結婚生活、友情、敵対関係、そして祖国。
何一つとして確実なものなど存在しない。
そう考えて生きていこう。

確実なものは存在しないとはいえ、
幸いなことに失われにくいものは存在する。

それは、自分の内側からわき起こる幸福感だ。

宝くじを当てて億万長者になろうが、
足が麻痺して歩けなくなろうが、
その人の本質的な幸福の感じ方が変わることはない。

そのことはあとの章で紹介する実験結果でも証明されている。

幸せな人は何が起ころうがいつでも幸せであり、
不幸せな人はいつでも不幸せである。

 

 

2014年12月14日(日)

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