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【912号】実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた 橋下流「君主論」の全思考!

2019-08-25

 

残暑お見舞い申し上げます。

3週間振りのご無沙汰です。

お盆期間中「2週スキップ」してのメルマガ配信となりました。

 

多くの皆さんは、海外旅行や帰省などで優雅に夏休みを過ごされ、

ゆっくりと英気を養われたことでしょうね。

 

私の8月は、ずっと仕事・仕事・仕事…。

名古屋~大阪~福岡~大阪~名古屋…と、行楽客に混じっての新幹線移動も多く、

「行楽気分」だけは味わえる〝バカンス出張〟続きとなりました。

 

さて、暑い8月も終わり、来週からは9月に突入。

いよいよ私は、9/2・9/9「白内障の手術日」が近づいてまいりました。

 

目の手術となると、楽観的な私も、さすがに緊張しています。

 

先日、眼科で手術前検診を受けたときのこと。

 

院長「うーん、眼圧が今ひとつ、落ちていませんねぇ」

私「えっ、眼圧が高いんですか?」

院長「いや、正常値内ではあるんですけど、高めのままで落ちてないんですよねぇ」

私「えー、とすると、白内障の手術は大丈夫なんですか?」

院長「もちろん!手術は予定通りやりますよ!」(キッパリ)

私「眼圧を下げる目薬は、毎日さしてますけど」

院長「そうですか。念のため、緑内障バイパス手術もしておきましょうか?」

私「えっ?緑内障も、ですか?」

院長「いや、といっても、白内障の手術と同時にできるんですよ」

私「・・・」

院長「白内障の手術が10分だとすると、さらに1分くらいで…すぐ終わります」

私「って、どんな手術なんですか?」

 

そして、ここから図解やパンフレットなどを駆使した説明が始まります。

正式名称は「極低侵襲 緑内障バイパス手術」。

緑内障には、目の中を循環する房水が深く関係しています。

房水には、栄養の運搬と老廃物の排出をする働きがありますが、

房水の排出口であるシュレム管(フィルターのようなもの)が詰まると、

目の中の房水量が増え、眼圧上昇の原因となります。

この治療は、わずか1mmの極小バイパスをシュレム管に挿入するだけで、

房水の排出経路を確保して、眼内の房水量を安定化させる効果があります。

 

極低侵襲バイパス手術は、

白内障手術と同時に治療できる最新の緑内障治療なんです。

 

とまあ、こんな説明をされたわけです。

そして、院長のクロージング↓

 

私「健康保険は使えるんですか?」

院長「いえ、保険は対象外になります」

私「だったら先生、手術費用は高いんですよね?」

院長「片目40万円です」

私「えっ! ってことは、両目で80万円ですかぁ…」

院長「そうですね…」

私「いやー。そうかー。白内障手術の手術代にプラスですよねぇ。うーん」

院長「・・・」(ゴールデンサイレンス)

私「まだ緑内障になってるわけじゃなくて、眼圧を下げるための手術ですよね?」

院長「そうですね…」

私「目薬では下がらないんですか?」

院長「ずっと目薬をさし続けてもらえれば、眼圧は上がらないんですけどねぇ」

私「なるほど…」

院長「ただ、皆さんは普通に見えてるから、段々と目薬をしなくなっちゃうんですよね」

私「はあ…」

院長「そうして放っておくと、眼圧が上がって緑内障が悪化してしまう人が多くて…」

私「あー、それは、恐いですね。失明ってこともあるんですよね?」

院長「いや、まあ、そんな急にってほどは、心配ないですけど」

私「その手術をしたら、もう目薬をしなくても済むんですか?」

院長「はい、そうです。術後は、眼圧が3分の1にまで下がるというデータもあります」

私「あー、なるほど、ですね」

院長「他にもフィルターみたいなシュレム管をバリバリバリッと剥がす手術もありますけど」

私「えっ、バリバリッとですか…。恐いですね」

院長「そう、バリバリバリッと、ね」

私「・・・」

院長「それよりも、白内障手術のついでに、小さい1mmのものを入れる方法のほうが…」

私「そうかぁ。そのほうが簡単そうですよねぇ。たしかに…」

院長「まあねぇ、80代の人には勧めないんですけど、まだ50代は、お若いから…」

私「ですよねぇ…。やっぱり、今のうちにやっておいたほうがいいのかなぁ」

院長「・・・」(ゴールデンサイレンス)

私「わかりました。じゃ、やります!」

 

以上のような展開にて、

白内障手術と同時に「緑内障バイパス手術」を受けることになったのでした。

 

早速、その当日、精算カウンターの女性へ、

「手付金」として手術代金の半分の「43万円」を即金で支払ったのは、

白内障の手術代の半分、「97万円」のカードを切ったときと同様でした。

(あとは、手術当日に140万円の支払いが残っています)

 

有無を言わさぬ、鬼のクロージングと支払い手続き。

これでもう、後戻りはできません。

 

白内障手術についての詳細は↓

【904号】http://tsuitel.in/archives/1808

こちらの投稿をご覧くださいませ。

 

これらの手術を乗り越えれば、ひと安心とはいえ、

白内障4焦点レンズの手術代が194万円。

緑内障バイパス手術代が86万円。

しめて「280万円」という、何とも大きな出費です。

 

何だか、私、まんまとうまいことヤラれちゃってますかねぇ。

私の診察券の裏に、「カモ」のマークが刻まれているのでは?

と疑いたくなるほど(笑)

 

まさかまさか、これまでの人間ドックでは「オールA」を続けてきた私が、

これほど高額な医療費を支払うほどの病気になるとは…。

思いもよりませんでした。

 

というわけで、9月前半は術後の静養と通院のため、

2週間のお休みをいただきます。

ご迷惑をお掛けする方々もいると思いますが、

どうぞ宜しくお願いします。

 

「手術のリアル体験談」は、

また、このメルマガ配信にてレポートいたします。

 

どうかお楽しみに!

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(709冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【意思決定】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.709

『実行力』

結果を出す「仕組み」の作りかた 

人心掌握・課題解決・マインドセットetc.

4万8000人の組織を動かしてきた

橋下流「君主論」の全思考!

橋下徹著

PHP新書

 

 

ちなみに、僕の決定の個性は、僕のこれまでの人生の歩みによって、

次のような傾向があったと思います。

 

やるか、やらないかとなれば、やる。

大胆なものか、まずは第一歩的なものかとなれば、大胆なもの。

これまでのやり方か、新しいやり方かとなれば、新しいやり方。

現状維持か、改革かとなれば、改革。

調和的なものか、波風を立てるものかとなれば、波風を立てるもの。

体裁を気にするか、気にしないかなれば、気にしない。

対処療法的なものか、抜本的根治的なものかとなれば、抜本的根治的なもの。

目の前の利益か、長期的な利益かとなれば、長期的な利益。

特定・一部の者の利益か、万人の利益かとなれば、万人の利益。

現役世代・将来世代の利益か、高齢者の利益かとなれば、現役世代・将来世代の利益。

現役世代の利益か、次世代の利益かとなれば、次世代の利益。

 

このような傾向のある僕の最終決定の一つ一つが、

結果として100%正しかったと言い切れないところもあるでしょう。

「これはまずかったんじゃないの?」というものも、もちろんあると思います。

しかし、トップ・リーダーの最終決定は膨大な数があり、

最後はそれらの総合的な結果・状況を観るほかはないと思います。

 

今の大阪府政・大阪市政による大阪の状況を観れば、

僕の最終決定は、次のチャンスにつながる結果を生み出し、

総合的には間違っていなかったと自負しています。

 

(中略)

 

実は東京も昔は、東京府と東京市に分かれていました。

今の二三区あたりに相当するところは東京市で、その外側が東京府でした。

 

東京府と東京市は、現在の大阪のように仲が悪く、対立していました。

これを一つにまとめなければいけないという案が、

一八九六年の明治帝国議会で持ち上がりましたが、なかなか実現しませんでした。

 

一つになってしまうと、東京市議会議員は全員クビになります。

東京市から補助金をもらっている団体も自分たちの補助金がどうなるのか不安です。

 

江戸幕藩体制が倒れて明治政府ができたときには、

幕藩体制で利益を得ていた人たちが猛反発して、

最後は西南の役にまでつながりましたが、それと似たような状態でした。

 

まさに、大阪都構想において

大阪市議会議員や大阪市役所から補助金を受けている各種団体が

猛反発しているのと同じですね。

 

ですから東京府と東京市を一つにまとめる東京都案は、

提案されては取り下げられてということを繰り返していました。

 

思わぬ形で一つになったのが、一九四三年。太平洋戦争中です。

東京府と東京市が喧嘩などしていたら戦争に勝てないということで、

時の東条英機内閣が大号令をかけて、

閣議決定で東京府と東京市を一つにまとめてできたのが東京都です。

 

戦争には負けましたが、戦後は、一つになった東京都が威力を発揮しました。

東京都知事が東京全体にリーダーシップを発揮できる仕組みになりましたから、

歴代都知事や都庁は旧東京市の二三区だけでなく、

旧東京府の多摩地区も含めた東京全体の発展のために

インフラ整備や産業政策を立案し、それを強力に実行しました。

 

その一つが、先ほど例に挙げた東京全体の鉄道ネットワークです。

鉄道の利便性が高まれば、人もどんどん集まってきます。

鉄道だけでなく、東京は東京全体で便利になり、東京全体の産業政策も活きてきます。

人が集まれば、企業もお金も情報も集まり、東京はどんどん発展していきます。

もちろん東京都になったことが東京の発展のすべての要因とは言いませんが、

それでも東京府と東京市が一つになって大東京を形成したことは、

東京の発展の大きな要因だと思います。

 

たとえば、二〇〇八年、人口約二六五万人の大阪市だけでは

オリンピックを誘致することはできませんでした。

それに対し、東京は一三〇〇万人、大東京によって見事オリンピックを誘致しました。

 

そして二〇一八年、大阪府と大阪市が一致団結した結果、

万博を誘致することができたのです。

やはり府と市が一つにまとまると大きな力を発揮します。

 

そこで大阪も、東京と同じように

大阪府と大阪市を一つにまとめようとするのが大阪都構想です。

 

東京都知事も都庁の職員も、「東京都」という行政の仕組みがあるから、

東京全体のことを考える意識を持てるわけです。

 

しかし、大阪は府と市の二つに分かれていますから、

知事や市長、そして府庁職員や市役所職員に

「大阪全体のことを考えろ!」と言ってもなかなか無理な話です。

行政組織の仕組みを変えて一つの大坂にしなければ、

リーダーや職員の意識は変わりません。

 

 

 

令和元年8月25日(日)

 

【編集後記】

 

昨日、メガネが壊れました

本来なら、買い替えるタイミングなのですが、

瞬間接着剤で修理して、何とか使える状態に…。

やや貧乏くさいですが、

メガネを使うのは、もうあと1週間だけですから。

 

白内障の術後は、メガネもコンタクトレンズも「さようなら」。

すべて処分してしまう予定です。

 

40年振りの〝裸眼〟人生まで、

「マジック20〔日〕」です。

 

あっ、そういえば昨日、

ジャイアンツの優勝マジックも、同じ「20」が点灯しましたね。

このままいけば、原監督の「胴上げシーン」は、

はっきりくっきりと〝裸眼〟で見ることができそうです。

 

そうそう、プロ野球といえば、 先週の福岡出張の夜に、初めて「福岡ドーム」へ行ってきました。

 

ソフトバンク対オリックスの試合。

その日は、「グループ応援デー」ということで、

福岡支社の社員たちとその家族連れを含め、総勢1000名の大応援団

といっても、その他、約4万人はほぼホークスファンという完全アウェーの中、

我がバファローズは、打つわ打つわの14対4という大勝ち&お祭り騒ぎ!

社員のファミリーとも喜びを分かち合え、嬉しい夜となりました。

 

もしかすると、Aクラスに滑り込んだバファローズがクライマックスSを勝ち上がり、

(今は最下位ですが、3位までのゲーム差はわずか)

ジャイアンツと日本シリーズを戦うという展開になるかもしれません。

 

さあ、どうなるか。

 

秋の下剋上から最終決戦まで、

まだまだ楽しみがあふれて止まりません!

 

 

それではまた、次号をお楽しみに!

 

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

******************************

早川勝

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『リーダーの鬼100則』

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【911号】日日是好日 にちにちこれこうじつ 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

2019-08-04

 

夏の甲子園大会への出場チームが決定しましたね。

地方大会の熱戦を勝ち抜いた49校が、憧れの甲子園の土を踏みます。

 

その陰で、夢と散った高校球児たちにも、またドラマが…。

そう、決勝で敗れた大船渡高校のエース起用法が、物議を醸しています。

 

令和の怪物163キロ右腕「佐々木朗希」投手の決勝戦「温存問題」

 

球界の大御所たちは「間違っている。投げさせるべきだった」と叫び、

ケガで寿命を縮めた選手たちは「当然のこと。休ませて大正解だ」とつぶやく。

スポーツ界だけでなく、日本社会全体をも巻き込み、賛否両論の大激論となっています。

 

私はどちらかと言うと、賛成派です

野球ファンとしては「佐々木投手の活躍を甲子園で見たかった」というのが本音ですが、

彼は「球界の宝」であり、20年に1人の逸材ですから。

ここで無理をして、肩や肘を故障してほしくない、とも思います。

 

将来は、ジャイアンツかバファローズのエースになり、

日本シリーズやWBCで活躍するかもしれないことを考えると、

甲子園出場など、目先の小さいことにも思えてきます。

メジャー挑戦ともなれば、彼の「肩」には何百億円というお金が動くでしょう。

 

むしろ批判覚悟で起用を見送った「監督の英断」へ拍手を送りたいくらいです。

そもそも、連投問題は、毎年毎年の話題になり、問題視されてきました。

過密な大会日程に対して、もっともっと議論すべきでしょう。

「大人の事情」よりも「子供の実情」を優先してほしいですね。

 

延長戦のタイブレークを導入しただけでは足りません。

もはや「ケガを覚悟で連投しろ」というのは、時代に合っていないようです。

 

プロ野球のルールや作戦面をとってみても、

この2年ほどで、時代は急激に変わりました。

 

ホーム上でのケガを防ぐために捕手がベースをブロックしない「コリジョンルール」。

投手が四球を投げずにバッターを歩かせて、試合進行を早める「申告敬遠」。

リリーフピッチャーを先発させ、短いイニングを抑える「オープナー」。

などなど。

そのほかにも、

審判の判定に異議を唱えて、映像によるリプレー検証ができる「リクエスト」。

外野4人(内野5人)またはデータに基づき極端に守備を左右に寄せる「○○シフト」。

バッターが打つと同時に、3塁ランナーがギャンブルスタートを切る「ゴロゴー」。

2番の打順に長距離砲のバッターを置き、送りバントをさせない「2番打者最強説」。

ボールを上から叩いてゴロを打たずに、下から打って長打を飛ばす「フライボール革命」。

 

これらも当初は、賛否両論ありましたが、

今となっては、すっかり定着してきました。

 

さらには、十数年前に危険球退場ルールが厳格に適用されてからは、

すっかり「乱闘シーン」が少なくなりました。

というか、ほぼ「なくなった」といってもいいくらいです。

(若者の気質が穏やかになったからかもしれませんが…)

 

というように、確実に時代は進化しています。

もう古い頭は捨てましょう!

 

それにしても、各チーム、連勝や連敗が多いシーズンですね。

これもまた、トレンドでしょうか。

プロ野球からは一瞬たりとも目が離せません。

 

いやー、最近つくづく思います。

勝つも負けるも、やはり野球は「監督」の采配次第ですね。

ホント、リーダーの意思決定が大事。

 

おおー、なるほど、リーダーといえば・・・、

ではここで、一つお知らせです。

(いつもながら強引ですが…)

 

『リーダーの鬼100則』の電子書籍Kindle版が発売になりました!

というか、かなり前から出ていたようなのですが・・・、

電子派の皆さんへお知らせするのが遅くなりまして、申し訳ございません。

Kindle版↓

https://ux.nu/Ipt4z

 

これで、13作品中「9作」が電子化となりました。

ぜひ、この機会に他の作品も↓電子書籍のラインナップへ。

http://tsuitel.in/books/book_list/index.html

 

 

それから、紀藤康行さんのメルマガで『リーダーの鬼100則』が紹介されました!

「カレッジサプリ あなたの1日を5%元気にする」

https://www.courage-sapuri.jp/news/leader-of-the-demon/

 

紀藤さんのメルマガはためになりますよ。

毎日、届きますし。皆さんにもオススメです!

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(708冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【「ここにいる」&一期一会】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.708

『日日是好日 にちにちこれこうじつ

「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

毎日が良い日。雨の日は、雨を聴くこと。

いま、この時を生きる歓び――。

森下典子著

新潮文庫

 

 

小学校五年生の時、親に連れられて、フェリーニ監督の『道』という映画を見た。

貧しい旅芸人の話で、とにかく暗い。私はさっぱり意味がわからず、

「こんな映画のどこが名作なんだろう。ディズニーの方がよかったのに」

と、思った。ところが、十年後、大学生になって、再び映画を見て衝撃を受けた。

「ジェルソミーナのテーマ」には聞き覚えがあったが、内容は初めて見たも同然だった。

「『道』って、こういう映画だったのか!」

胸かきむしられて、映画館の暗闇で、ボロボロ泣いた。

それから、私も恋をし、失恋の痛手を負った。

仕事探しにつまずきながら、自分の居場所をさがし続けた。

平凡ながらも十数年が過ぎた。三十代半ばになって、また『道』を見た。

「あれ? こんなシーン、あったっけ?」

随所に、見えていなかったシーンや、聞こえていなかったセリフがいっぱいあった。

無邪気なヒロイン、ジェルソミーナを演じるジュリエッタ・マシーナの迫真の演技に、

胸が張り裂けそうになった。

自分が捨てた女の死を知って、夜の浜辺で身を震わせ慟哭する老いたザンバノは、

もはやただの残酷な男ではなかった。

「人間て悲しい」と思った。ダラダラと涙が止まらなかった。

フェリーニの『道』は、見るたびに「別のもの」になった。

見るたびに深くなっていった。

 

世の中には、「すぐわかるもの」と、「すぐにはわからないもの」の二種類がある。

すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。

けれど、すぐにわからないものは、フェリーニの『道』のように、

何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわとわかりだし、

「別もの」になっていく。

そして、わかるたびに、自分が見ていたのは、

全体の中のほんの断片にすぎなかったことに気づく。

「お茶」って、そういうものなのだ。

 

(中略)

 

どしゃぶりの日だった。

雨の音にひたすら聴き入っていると、突然、部屋が消えたような気がした。

私はどしゃぶりの中にいた。

雨を聴くうちに、やがて私が雨そのものになって、先生の家の庭木に降っていた。

(「生きてる」って、こういうことだったのか!)

ザワザワッと鳥肌が立った。

お茶を続けているうち、そんな瞬間が、定額預金のように時々やってきた。

何か特別なことをしたわけではない。

どこにでもある二十代の人生を生き、平凡な三十代を生き、四十代を暮らしてきた。

その間に、自分でも気づかないうちに、一滴一滴、コップに水がたまっていたのだ。

コップがいっぱいになるまでは、なんの変化も起こらない。

やがていっぱいになって、表面張力で盛り上がった水面に、

ある日ある時、均衡を破る一滴が落ちる。

そのとたん、一気に水がコップの縁を流れ落ちたのだ。

 

(中略)

 

私は、道具の前後を間違えたり、濃茶用の「出し帛紗」を懐へ入れるのを忘れたり、

ボロボロと不注意を連発した。

からの柄杓から、ポタッ、ポタッと自然に雫が落ちるのを、じっと待っていられない。

水指から釜へ、釜から茶碗へ、柄杓が行き交う途中で、雫がやたらにポタポタ落ち、

畳をびしょびしょに濡らした。

「あなた、今どこか、よそへ行っちゃってるでしょ」

「?」

私には、先生の言っている意味がわからない。

「若いってことは、だめねえ。全然落ち着かない」

先生は独り言のようにつぶやいた。

「ちゃんと、ここにいなさい」

「……?」

「お釜の前に座ったら、ちゃんと、お釜の前にいるのよ」

 

(中略)

 

気がつくと、私はただただ黙々と濃茶を練っていた。

お釜の前に座って、抹茶を練る感覚に、その一碗を練ることだけに、

自分の「心」のすべてを傾けていた。

さっきまで、(お茶なんか、やってる場合じゃない)とじりじりし、

走り出したいような気持ちだったのに、焦りはいつの間にか、消えていた……。

その時、私はどこへも行かなかった。百パーセント、ここにいたのだ。

 

(中略)

 

私はいつもように、席に入り、床の間の掛け軸に目をやった。

「……」

それは、見たことのない掛け軸だった。

墨絵の達磨さんが、大きな目玉をギョロリとむいて、こっちを睨んでいる。

なんで今日は、達磨さんの掛け軸なんだろう。

「?」

私は答えを求めるように、先生の顔を見た。

「今日は、どんな掛け軸にしようかな、と思ったんだけど、

あなたが明日、だいじな試験だから、

そうだ、達磨さんに大きな目玉で睨んでもらおう、と思ったの。

……さ早く、お菓子お上がりなさいな」

「……」

「喉に熱いものが詰まって、なんだか、うまく返事ができなかった。

目の前の涙でくもりそうになって、あわてて、お辞儀しながら菓子器を取り上げた。

達磨さんには、「七転び八起き」「開運」という意味がある。

「喝を入れる」という意味も込められていたかもしれない。

掛け軸は、今の季節を表現する。けれど季節は、春夏秋冬だけではなかった。

人生にも、季節はあるのだった。

先生はその日、私の「正念場」の季節に合わせて、掛け軸をかけてくれたのだった。

夕暮れの稽古場で、釜が、シュンシュンと湯気を上げていた。

 

(中略)

 

茶碗から顔を上げた時、

私の細胞の間を緑の風がサーッと吹き抜けたような気持ち良さがあった。

後味で、唾液までもとろりと甘い。

(なんて幸せなんだろう)

お点前をしまいつけ(片づけること)、雪野さんが立ち上って、障子戸を開けた。

すると、廊下の向こうのガラス越しに、底の抜けたような青空が見えた。

高く高く吸い上げられてしまいそうな気がした。

(はーっ、気持ちいい)

その空に向かって、深呼吸と一緒に、自分をとき放した。

その時、自分の中で声がした。

「このままでいいじゃないか」

(え?)

「いつやめても、かまわない。

ただ、おいしいお茶を飲みにここに来る。

これまでだって、ずっとそうだった。

そのままで、いいじゃないか」

自分の中から聞こえるのに、空から降ってきたみたいだった。

「やめる」「やめない」なんて、どうでもいいのだ。

それは、「イエス」か「ノー」か、とはちがう。

ただ、「やめるまで、やめないでいる」それでいいのだ。

(そうだ、気がきかなくてもいい。頼りにならない先輩でもいい。

自分を人と比べない。私は、私のお茶をすればいいのだ)

背負っていた荷物を、私は放りだした。

ふっと、肩の力が抜けて身軽になった。

私は、体一つで、そこに座っていた。

(なぁんだ! これでいいのか)

 

(中略)

 

茶事の時、先生はよく言った。

「みなさん、真剣におやりなさいね。

茶事は、ご亭主もお客も、それが『一期一会』の茶事と思って、

心を入れてするものなんですからね」

「一期一会」とは、「一生に一度きり」という意味だ。

「たとえ何度も、同じ亭主と客が集まって茶事を開いたとしても、

今日と同じようには二度とならないのよ。

だから、一生に一度きりだと思って、その気持ちでやるんですよ」

私はいま一つピンとこなかった。

「同じ顔ぶれが集まっても、決して同じ会にはならない」

というのは、わかる気がする……。でも、食事とお茶の会に、

なぜ「一生に一度きり」とまで、思つめなければいけないのだろう?

「大袈裟だと思わない?」

お茶事の帰りに、ぶらぶらと歩きながら雪野さんに言った。すると、

「きっと、利休さんの生きていた時代もあるんじゃないかしら」

と彼女が言った。

千利休がお茶を体系化した安土桃山時代は、織田信長や豊臣秀吉の天下だった。

「昨日、元気だった友達が、今日殺されたなんてことがたぶんいっぱいあって、

この人に会うのも今日が最後になるかもしれない、

っていう切迫感がいつもあったんじゃない?」

「時代かあ」

利休は、天下人・秀吉の「茶頭」をつとめていた。

秀吉の逆鱗に触れて、弟子は惨殺されたし、最後は自分も切腹を命じられた。

誰かと会い、共に食べ、杯を交わし、

それが「一生一度」になることが、あまりにも多い時代だったのだろう。

「それに飛行機も電車も、電話もない時代だし、みんな歩いて行ったんでしょ?

人に会うっていうことが、今みたいに簡単じゃなかったのよ。

だからみんな、一度会って別れたら、また会えるかどうか、

本当にわからなかったんじゃないのかなあ」

現代に生きる私たちは(これが最後になるかも)などと思いはしない。

いつものようにいつもの場所で、「また来週ね」と、別れた。

 

(中略)

 

その週の金曜の夕方、机の上の電話が鳴った。

受話器をとると、ひどく取り乱した母の声だった。

「パパが、倒れたの! すぐ来て!」

「三日後の朝、父は一度も意識を取り戻すことのないまま、病院で息を引き取った。

「そうか。いいよ、いいよ。また会える」

あれが父とかわした最後の言葉になった。

倒れる日の朝、父が、

「明日は典子が来るから、竹の子ご飯にして、みんなで食べような」

と、楽しみにしていたと、病院で弟から聞いた。

私は白い壁にコンコンと頭をぶつけながら思いだそうとした。

(いつだっけ? 最後に家族で食卓を囲んだのは、いつだっけ?)

私は、急いで時間を駆け戻ろうとした。

過去に戻れると思っていた。そして、戻れないことを知った。

平凡で陳腐に思えた家族四人のだんらんは、二度と戻らないものになっていた。

その「二度と」という言葉の冷たさに、私は立ちすくんだ。

人間は、ある日を境に「二度と」会えなくなる時が必ずくるのだ……。

 

(中略)

 

会いたいと思ったら、会わなければいけない。

好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。

花が咲いたら、祝おう。

恋をしたら、溺れよう。

嬉しかったら、分かち合おう。

幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。

それがたぶん、人間にできる、あらんがぎりのことなのだ。

 

だから、だいじな人に会えたら、共に食べ、共に生き、だんらんをかみしめる。

一期一会とは、そういうことなんだ……。

 

 

 

令和元年8月4日(日)

 

【編集後記】

 

「日日是好日」

今年、この本の映画が公開され、ぜひとも見たかったのですが、

タイミングが合わず見逃してしまいました。

 

時を経て、また改めて本をパラパラと読み直してみると、

まさに、この本に書いてある通り、

わかっていなかった〝別もの〟が、スーッと入ってきました。

 

なるほど。私も、少しは成長したのでしょうか。

 

小説は抜粋箇所が選びにくいため、ご紹介するケースは少ないのですが、

今回は、「うーん、なるほどぉ」「ああ、これは深い」

「おお、これはすごい!これも、これも」

と、皆さんへお伝えしたい抜粋箇所を、

たくさん見つけることができました。

 

まさに、このメルマガ配信も「一期一会」ですね。

今日、この配信が「最期」かもしれません。

(私にも、いつ何があるか、わかりませんから)

 

ということで、しばらくの間「さようなら」

来週と再来週は、配信をお休みします。

 

皆さんも、夏季休暇の時期かと思いますし…、

実は、次の新刊の原稿が遅れ気味でございまして。

(先週の9連休も、ダラダラとあまり執筆が進まず…)

 

そろそろ集中しようかと、決意を新たにしたところです。

「いま、ここにいる」という境地で…)

 

 

それではまた、次号をお楽しみに!

素敵な「真夏のバカンス」を!

 

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

******************************

早川勝

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【910号】シリコンバレー式 自分を変える 最強の食事 毎日0.5キロ痩せて、パフォーマンスが最大化する!

2019-07-28

 

本日まで「9連休」の夏休みをいただきました。

 

もちろん、気分はリゾート地で〝バケーション〟です。

そう、私にとってのバケーションとは、皆さんご存知のとおり「執筆」。

ずっと一人で〝別荘〟に籠り切り、新作へパワーを注入しておりました。

 

そのあいだ、誰とも(家族を除いては…)直接言葉を交わすことなく…、

一歩たりとも外へ出ずに、ただただ孤独な日々

 

おかげで、鬼シリーズ第3弾も、4分の1ほど書き上がり、

昨晩は、ひとまず7/末目標達成の「ひとり打ち上げ会」。

ウナギをつまみに発泡酒(糖質ゼロ)を飲みながら、

隅田川花火大会をテレビで見て、夏の風物詩を堪能いたしました。

 

とまあ、ささやかな幸せ…。

 

無人島で生活していたかのような髭ボーボーの風貌なもので、

これから散髪屋へ寄ってサッパリしてきます。

 

さーて、明日からは社会復帰。

いきなり「大坂出張・夏の陣」でスタートします!

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(707冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【頭をよくする食事】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.707

シリコンバレー式 自分を変える 最強の食事』

毎日0.5キロ痩せて、パフォーマンスが最大化する! 

IQを20ポイント上げ、集中力を激増させた驚異の食事

なるほど、そういうことだったのか!

目からウロコが落ちまくるNYタイムズ・ベストセラー!

デイヴ・アスプリー著 栗原百代[訳]

ダイヤモンド社

 

 

あなたも体重に悩みがあるなら身に覚えがあるのでは?

心の底では、何度ダイエットに挑戦しようとも、いつかは自制心が切れ、

ダイエットから「脱落」して、禁断のピザをやましい気分で口にしてしまい、

どうせまた必要になるだろうと思って、

クロゼットに「デブ用」ジーンズを隠しているのでは?

僕のデブ用ジーンズは何年ものあいだ、僕がまた失敗するのを手ぐすね引いて待っていた。

サイズは、ウエスト117センチ。

僕は完全無欠ダイエットを考案してはじめて、

やっと、このジーンズと永久におさらばでき、

意志の力を使わなくても食べすぎないようになった。

さあ、あなたも張り切って体重を減らし、

潜在能力をフルに発揮できるようになって、デブ用ジーンズを捨て去ろう。

 

(中略)

 

安いコーヒーが低コストなのは、低品質の豆を使っているだけでなく、

カビ毒に冒されがちな傷んだ豆を高い割合で含んでいるからだ。

加工技術はコーヒーに風味を添えるが、意図せずにカビ毒の含有量を高めてしまう。

 

(中略)

 

ポリフェノールは抗酸化物質で、

バクテロイデス門のプレバイオティクス(善玉菌を増やす食物成分)の働きもする。

有色野菜にも見られるが、洋食で最大のポリフェノール源といえば、断然コーヒーだ!

チョコレートもまたポリフェノールたっぷり。

こうしたスーパーフードを食事にもっと加えることで「痩せ型」細菌を養える

 

(中略)

 

誤った研究のせいで悪評をこうむったが、

正しい種類の脂肪はヘルシーで、生命維持に不可欠だ。

その栄養素はすべて体内で使うために変換される。

正しい脂肪はクリーンに燃焼し、栄誉たっぷりで、

満足をもたらすエネルギー源で、体も脳も最大限に機能させてくれる

(中略)

多くの人が脂肪をひどく恐れるようになってしまったが、

じつは正しい種類の脂肪は食べても体重が増えることも、

いかなる健康上のリスクを受けることもない。

ヘルシーな脂肪が体内のホルモン値を維持調整してくれれば、

体重は増えるよりもむしろ減るのである。

 

(中略)

 

短期集中のダイエットでは空腹ホルモンと代謝が乱されて、

通常食に戻ったらリバウンドしやすいというのは、いまや周知のことだ。

インスリン抵抗性、シプチン抵抗性、テストステロン低値、甲状腺異常などが、

低カロリー・ダイエットの結果として生じうる。

食事の第一の目的は、頭と体に燃料と栄養を届けることだ。

脳が1日のカロリー消費のじつに25%までを占めるのは知っていただろうか?

これを念頭に置けば、減量のために運動を増やしてカロリーを減らしたら、

疲れて、やる気が失せるのも無理はないのではないか?

ラブラドール脳がカロリーをとってしまって、人間脳はガス欠になってしまうのだ。

 

(中略)

 

あなたは何度「もっと野菜と果物を食べなきゃダメ」と、

しかられたことがあるだろうか?

まるで「野菜と果物」で一つの単語みたいに。

しかし、栄養学的には野菜と果物は、魚と自転車ほどしか共通点はない。

人は果物を「自然のキャンディ」として健康にいいと持ち上げたがるけれど、

じつは果物は野菜よりキャンディとのほうが共通点が多い。

野菜が低糖で栄養価がきわめて高いのに対し、

果物はおおむね糖と水とわずかな食物繊維でできている。

 

(中略)

 

実際には、減量には運動より食事のほうがずっと重要である。

バイオハックの過程で運動に関して発見した。

さらに驚愕の事実は「過剰な運動はむしろ体重を増やす」ということだ。

過剰なワークアウトは、減量という目的にはかえって裏目に出る。

もしあなたが毎日痩せるために運動しているなら、

自分で自分の首を絞めているようなものだ。

体はきつい運動に対し、他のストレス要因に対するのと同様に反応して、

体内のコルチゾール値を上昇させる。

コルチゾールは、血糖を増大させ、免疫系とともに骨形成までを抑制するホルモンだ。

コルチゾール値がずっと上昇したままだと、

おなじみの体重増加、筋肉減少という結果を招く。

 

(中略)

 

これまで塩の健康への悪影響が喧伝されてきたが、

低塩ダイエットはむしろ体に害になることが科学的に証明されている。

「アメリカ高血圧学会誌」掲載の23件の研究のサマリーによれば、

塩分(ナトリウム)摂取を1日2500ミリグラム以下に制限した場合には、

先ほど説明したようにアルドステロンが調整できなくなるばかりか、

血漿レニン活性が高まって、心臓発作のリスクが劇的に高まる。

加えて、インスリン抵抗性も高め、肥満を招く。

 

(中略)

 

タンパク質からブドウ糖を作ってエネルギーに変えるのは難しい。

なぜなら、タンパク質を効率よく加工するには肝臓に燃料が必要であり、

その燃料は脂肪かブドウ糖から得なくてはならないからだ。

これが、低脂肪・加糖ゼロ・高タンパクの食事をとって、そのときは満足できても、

あとでまた甘いものが欲しくなる理由の一つだ。

グリコーゲン(糖源)と脂肪が豊富にないと、

体はタンパク質をすっかり分解するのに糖が必要になる。

この30年間にわたり、高タンパク質ダイエットは、

たいてい糖と脂肪を少ししか食べないとの理由で健康の代名詞になった。

だが実際には、高タンパク質・低脂肪ダイエットは、

高炭水化物ダイエットよりはいいかもしれないが、

適量のタンパク質とたっぷりのヘルシーな脂肪も摂取するダイエットこそ、

最善の結果をもたらすのだ。

 

(中略)

 

多くの炭水化物を長くカットしつづけたとき、

まず起こる症状の一つが、激しいドライアイだ。

炭水化物がここまで不足すると、睡眠の質も悪くなる。

 

(中略)

 

小麦は特に避けるべき要注意の穀物である。

なぜなら小麦などの穀物に含まれるタンパク質、グルテンの悪い副作用が多いからだ。

(中略)

これはヘロインのようなアヘン系ドラッグと同じ脳の受容体を刺激する。

もしラブラドール脳が、穀物の消化で生成されたアヘンに「中毒」してしまったら、

あなたの人間脳は、最後に穀物を食べたあと数日間はつづく

飽くなき渇望と食欲を経験するだろう。

パンを一切れ見るたびに欲しくなり、

食べるまで意志力を吸い取る誘惑の罠が張られるのだ。

 

(中略)

 

バターがその素材であるミルクよりもヘルシーなのは、

有害な乳タンパク質(カゼインやカソモルフィンなど)があまり含まれていないからだ

発酵バターにはわずかに残る乳タンパク質は、発酵過程で酵素が変性していて、

ほとんどの人には問題にならない。

(中略)

しかし、どのバターも同じにはできていない。

この食品から可能なかぎり健康への利益を得たければ、

グラスフェッドの牛由来のバターを食べることが望ましい。

グラスフェッドの大さじ1杯には、500IU(国際単位)のビタミンA、

ニンジンより多いカロチン、多量のビタミンK2、D、E、が含有されている。

 

(中略)

 

チーズはミルクから加工される過程で毒素を蓄積するせいで、さらに問題が大きい。

チーズはどれも酵母菌やほかの菌やバクテリアなどの働きを利用して作られるが、

その組み合わせが生む毒素は、人間をさまざまに害する。

アメリカでは一般的な製法のチーズの40%以上にカビ毒が見つかっている。

 

(中略)

 

どんな長さでもファスティング(断食)をすると思うと

ちょっと怖く感じるのは、もっともなことだ。

これはラブラドール脳が、人が食べるのをやめたときには

世界の終わりが近づいていると考えるよう訓練されているから。

たとえそれが、ほんの18時間であったとしてもだ。

しかし短期間の断食には、代謝を上げたり、

集中力を増すなどのメリットがあることは間違いない。

(中略)

断続的ファスティングはよく研究されていて、

「体重減少」と「集中力増強」のほかにいくつも健康に良いことが発見されている。

ファスティングの一形態である「隔日断食」は8週間ほどの短期間でも、

慢性病を防ぎ、中性脂肪を減らし、

悪玉コレステロールなどの指標に有意な改善をもたらすことが証明されてきた。

 

(中略)

 

多くの人がまだ「良い眠り=8時間連続で眠ること」と考えているが、

カリフォルニア大学サンディエゴ校の睡眠に関する研究論文や

110万人の老化に関するデータを見直すと、

「一晩に6.5時間睡眠よりも長く眠るべき統計学的な理由はない」

と結論づけられる。

むしろ6.5時間睡眠のほうが8時間睡眠の人より長生きだった

 

(中略)

 

22時45分~23時ごろ、自然に疲れが出る時間帯がある。

これは季節によって若干変動する。

このときに寝つかず夜更かしすると決めると、

午前2時まで起きていられるよう、

コルチゾール主導の「元気回復(セカンドインド)」がもたらされる

 

(中略)

 

ストレスの多い仕事をしているのに、めいっぱい運動をしたら、

コルチゾール値が跳ね上がってしまう。

すると体重は増加し、筋肉は失われ、テストステロン値は低下し、

バーンアウト(燃え尽き症候群)を起こす

これは研究で証明されているばかりか、僕自身に起こったことでもある。

 

(中略)

 

ウエイトトレに関しては、週1~3回がベストだ。

睡眠と回復のための時間があり、時差ボケがないという条件のもと

「週3回まで」にとどめるべきだ。

覚えておいてほしい。運動は一定の水準を超えると成果が出なくなるものだ。

必ずしもたくさんするのが良いのではなく、過剰なトレーニングは害になる。

トレーニングは毎回20分以上つづけてはならない。

10~15分もすれば充分だ。

 

(中略)

 

食べておいしい一価不飽和脂肪酸の植物性供給源であるアボカドは厳密には果物だが、

含有する栄養素ははるかに野菜に近い。

あなたが食べることのできる最も完全無欠な食品の一つだ。

 

(中略)

 

オリーブは厳密には果物だが、野菜のように機能するので食べるべきだ。

何世紀も前から「パーフェクトフード」と考えられてきたのには、

もっともな理由がある。

オリーブに毒素はごくわずかしかなく、きわめて安全な植物性脂肪の供給源だ。

 

(中略)

 

アスパラガスは炭水化物とカロリーはかなり低いが、

栄養素はたっぷり含有している。

豊富なのは、ビタミンK1、鉄、チアミン(ビタミンB1)、リボフラビン。

腸内細菌のえさになる水溶性繊維もそこそこの量を含んでいる

 

(中略)

 

豆類はでんぷん質をとても多く含むので、

たとえ体質に合っていても、摂るのは夕食のみにしたほうがいい。

 

(中略)

 

もしパフォーマンスを台なしにし、脳機能を低下させ、

健康を損ない、寿命を縮める脂肪を一つ選ぶなら、

マーガリンなど含有している人工トランス脂肪酸だ。

HDL(善玉)コレステロールを減らし、心臓病リスクを高め、

中性脂肪(トリグリセリド)値を上昇させ、動脈と心臓にダメージを負わせる。

これらは脳内にも炎症を起こすので、特に脳機能に悪い。

人工トランス脂肪酸は、がん、認知症、アルツハイマー病、

肝損傷、不妊症、うつ病と関係があることがわかっている。

 

(中略)

 

ジャムは、高圧・高温で調理されるので、

果物のもつ有益な抗酸化物質と栄養のほとんどが破壊されてしまう。

調理後に残るのはほぼ純粋な糖分で、

たいていの果物のジャムには大量の甘味料、安定剤、保存料が加えられている。

しかしジャムにされる果物は、たいてい痛みだして売り物にならない「廃棄」果実だ。

 

(中略)

 

一般のチョコレートバーがハイリスク食品なのは、

糖、乳製品、人工甘味料が添加されているからだが、

ダークチョコレート自体はじつはとてもヘルシーな食品だ。

チョコレートはフリーラジカルと闘うポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富で、

パフォーマンスを高めるカフェインを適量含んでいる。

研究によると、カカオの配合率が85%のダークチョコレートは

善玉のHDLコレステロール値を高めながら、

インスリン抵抗性や炎症や体重増に影響しなかった。

しかしリスクはある。チョコレートはすべて発酵で作られるが、

試料とした南米産チョコレートの80%はカビに汚染されていた。

チョコレートを発酵させる微生物の64%は、カビ毒を生み出す。

ヨーロッパ産チョコレートのカビ毒は最も低い傾向があるが、

これは規制が他の地域より厳しいからだ。

チョコレートは賢く選ぼう。

カカオ85%以上のダークチョコレートだと確かめてから、召し上がれ!

 

(中略)

 

直火や鉄板で焼く調理法、バーベキューで、肉はとてもおいしくなるが、

いくつか深刻な問題も生じる。

脂肪が炭に落ちると、がんや炎症を起こす複素環アミンと

多環芳香族炭化水素が生成される。

また、たいがいのバーベキューソースには糖とグルタミン酸ナトリウムが含まれている。

 

(中略)

 

ゆでれば「薬」になり、

あぶれば「毒」になる。

 

 

 

令和元年7月28日(日)

 

【編集後記】

 

私、この1週間で、少し太ったようです。

散歩さえしませんでしたからねぇ。

室内で、体操、ストレッチ、スクワッドを毎日15分ほど、

最低限、カラダは動かしましたけど…。

 

執筆の休憩タイムは、読書or野球テレビ観戦or吉本のニュース、

という1週間でした。

 

思わぬ展開に〝吉本新悲劇〟から、まだまだ目が離せませんね。

やっぱり、よしもとは、おもしろい。

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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【909号】自分を許せば、ラクになる。ブッダが教えくれた心の守り方 怒り・嫉妬・不安はすべて「妄想」です

2019-07-20

 

先週、奇跡の男をこの目で見ました!

前WBA世界ミドル級チャンピオン・村田諒太、その人。

 

昨年ラスベガスでの防衛戦で負けたブラントとのリベンジマッチを

鬼気迫る猛ラッシュでKO勝ち!

見事に王座へと返り咲いたのです。

 

いやー、素晴らしい偉業に感動しました!

 

ここで、新聞の手記の一部をご紹介したいと思います。

 

チャンピオンの頃は雑念が多かった。

流されやすくて、ボクシングもいろいろと変化を求めていた。

楽をしてしまうんです。

基本の繰り返しが大切だけど、周りが言えば「そうかもしれない」と思ったり…。

勝つための必殺技みたいなもの、スペシウム光線が常に欲しいと思っていた。

地に足がついてなかった。

王座を守るためには地道なことをするしかないのに…。

そこに気づかなくても倒せていたし、勝てていた。

ブラントとの敗戦で気づかされた。

世界王者でなくなった時、喪失感はあまりなかった。

むしろ王者だった時に失ったものもあると思う。

周りからちやほやされ、自分が自分でなくなるみたいな感覚があった。

「チャンピオン!」と呼ばれ、近づいてくる人もたくさんいた。

もちろん、世界王者は価値あるものだけど、本来ある村田諒太の価値ではない。

王者の時と、そうでない時の自分。人としてどちらがいいのか。

年齢を重ね、経験もあり、今の方が内面を成長させられている。

世界チャンピオンであっても「王様」にはなりたくない。

メンタルまで横柄になるのは嫌。人間、自分を省みることがないといけない。

自分にも嫌な側面を見ることがある。

これからはどこまで自省できるか。

人生の課題になると思う。

 

いやー、しびれるコメントですよねぇ。

世界級王座を奪還しても、まったく驕っていない。

過去の失敗を、正直に、そして冷静に俯瞰し、反省しています。

 

私たちもついつい楽をして「スペシウム光線」を求めてしまいますし、

チャンピオンと持ち上げられたらすぐに「裸の王様」です。

 

2度目のチャンピオンベルトは、さらに「価値」が高まった気がしますね。

そもそも日本人でこの重い階級の頂点に立つというのは、もの凄いことです。

 

次のファイトは、統一王座決定戦でしょうか。

さらなる強敵へ、超ド突き合いの打撃戦を仕掛け、

スカッとノックアウトしてほしいものですね。

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(706冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【正しい思考VS無駄な妄想】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.706

『自分を許せば、ラクになる。』

ブッダが教えくれた心の守り方 

怒り・嫉妬・不安はすべて「妄想」です

「物語」で身につく仏教のノウハウ

読むだけですべての悩みが消えていく―――

草薙龍瞬著

宝島社

 

 

ひねくれ者の僕が、友人の言葉になんとなく引っかかったのは、

そのときの彼の態度が静かな自信に満ちていたからだ。

 

学生時代の彼は、人見知りのおとなしいやつだった。

だからこそ、押しの強い僕と逆に性が合ったのだろうか。

二人で話すときは、僕が一方的に話して、

彼は照れたような笑いを浮かべて聞いているだけだった。

サークルの先輩への不満や、世間の話題への批判めいたことを語っても、

友人は黙って聞いている。そういう関係だった。

 

卒業して十年近く経って再会した今回も、同じようなノリになるだろうと思っていた。

しかし、違ったのだ――。

僕が仕事の愚痴をこぼしたり、同僚の悪口を言ったりしても、彼は頷かない。

あからさまに否定はしないが、「それはどうかな」という顔を見せる。

 

ちょっとムッとした。エイコと喧嘩別れした話もしたが、

彼女への不満を語った僕を、友人はまっすぐ見つめて何も言わなかった。

ドキリとした。

こいつは、かつての男じゃない――そんな気がした。

 

別れた後、小さな敗北感が胸に刻まれた。

夏休み明けに同級生に再会したら、背を越されていたという感じ。

友人は、いつの間にか成熟していた。

 

その落ち着いた姿に比べて、小さなことでイライラしている自分が、

ずいぶん幼い人間に思えた。

 

いったい、何が彼を変えたんだ――?

 

このときの友人が、宗教の勧誘などをしていたら、僕は一笑に付して終わっていただろう。

「こいつ、宗教に逃げたんだ」みたいな、不遜な感想を向けていたに違いない。

 

だが、友人は何も語らなかった。

その姿は、あまりにも自然だった。

何かに勧誘するでも、意見を語るでも、自分の成長を誇示するわけでもない。

泰然自若と呼ぶのがふさわしい佇まいだった。

 

だからこそ、僕の中に焦りが生まれた。

彼が変わった理由を知りたいと思った。

正直かなり軽く見ていたやつが、僕以上に成熟した人間になっている。

その謎の答えが知りたかった。

 

(中略)

 

人間は四六時中、何かを考えている。

しかしその多くは「無駄な妄想」であって「正しい考え方」ではない――

それが、日曜午後の和尚の話だった。

 

「正しい考え方」と「無駄な妄想」は、一点において明確に違うそうだ。

その一点とは「善き方向性に沿って考えているか」ということだ。

 

善き方向性というのは、目標の達成や、快適な暮らしや、仕事の充実など、

自分が魅力を感じる将来のことだ。

かなうとしたら、何をめざすのかを考える――

それは「もっと人に優しい自分」でもいいし、「仕事で望みうる最高の成果」でもいい。

思い描いたときに、幸せを感じられること、元気が湧いてくること――

そういう「善き方向性」は、大事にすべきだという。

 

その一方、「無駄な妄想」とは、

方向性もなく、あれこれと言葉や映像を思い浮かべている状態だという。

 

和尚によれば、心は単に動き回りたがるもの――

心は、そもそも反応を求めて動き続けるエネルギーみたいなものだ。

だから妄想するのは致し方ない。

大事なのは「正しい考え方」を習慣にすることだという。

 

「正しい考え方と無駄な妄想とを、どう見分けるのですか?」と質問があった。

和尚はこう答えた――

 

方向性を確認して、今何ができるかを考えて、行動に移すのは、正しい思考。

方向性が見えない、何ができるかを考えない、行動しないなら、無駄な妄想。

 

たとえば、朝起きて、一日のスケジュールを思い出して、

よし頑張ろうと動き出すなら、正しい思考だが、

ぐずぐず布団に潜ってあれこれ夢想しているだけなら、無駄な妄想ということになる。

 

方向性と、方法(具体的になすべきこと)と、実際の行動――

この三つがそろった状態が、正しい思考なのだという。

 

和尚が最後に言った言葉が、印象に残った――

「正しい思考が人生を変えることもあります。

特に生き方に迷ったとき、決断するか躊躇ったときは、

正しい思考を思い出してください

ひとは、好ましくない結果をふと想像して、前に踏み出せなくなることがあります。

そんなときこそ〝これは心に何が起こっているのだろうか?〟

と冷静に分析してみてください。もうみなさんにはわかりますね。

悪い結果を恐れるというのは、悪い妄想に反応してしまった状態なのです。

 

〝これは妄想でしかない。善き方向性は何だったか?〟と考え直してください。

かなうとしたら何を望むか。そして何ができるのか、方法を考えること

自分で考えてわからなければ、学んでください。

 

たいてい、方法はあるものです。

方法があるなら、行動に移してみることです。

正しい思考が身に着くと、もっとラクに、はるか先まで進めます。

 

正しい思考ができるようになるためにも、

感覚を意識して、無駄な妄想にとらわれないように努めるのです」

 

 

 

 

令和元年7月20日(土)

 

【編集後記】

 

「保険毎日新聞」7月11日号にて、

アジア保険フォーラムでの講演記事が掲載されました。

左手で抱えているのは拙著の韓国語翻訳版です。

https://www.facebook.com/masaru.hayakawa2/posts/2390780734341442?notif_id=1563588032153135&notif_t=feedback_reaction_generic

 

 

さーて、さてさて、本日より9連休の夏休みウイーク。

〝別荘〟に引きこもり、一人ぼっちになる時間です。

 

先週は酒の席の付き合いが多く、かなり飲み過ぎましたので、

今週はアルコールを控え目に「休肝ウイーク」とします。

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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【908号】信長の原理 何故おれは、裏切られ続けて死にゆくのか。

2019-07-13


 

超ハードスケジュールの2週間だったため、

メルマガ配信は1回スキップさせてもらいました。

毎週楽しみに待っていてくださる方々、すいません。

 

今月に入り、7月入社の新人たちを迎え入れる研修が始まり、

これでいよいよ私たちの新規直販チャネルも300人規模の組織に成長。

さらにこの2週間は、「新任マネジャー」たちへの濃密な研修を実施し、

私はいつものように「熱血講師」を務めました。

他社ではあり得ない、マル秘エグゼクティブ・トレーニング。

まだまだ3か月に渡り「特訓」は続きます。

 

プラス、夜の懇親会や地方出張、様々なアポイント等、

超多忙なその合間を縫い、息抜きに映画を2本鑑賞してきました。

 

1本目は、「パピヨン」。

かつて私が若き日の40数年前に観た脱獄劇「パピヨン」のリメイク版、

当時の作品は、スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンという、

名優2人の「夢の競演」でしたが…。

 

今作では、主演のチャーリー・ハナムの目元や雰囲気が、

かの大スター「スティーブ・マックイーン」にそっくり

カッコよすぎて、気持ちは青春時代へプレイバックしましたよ!

なつかしくもあり、鬼気迫る熱演にしびれました。

 

前作でダスティン・ホフマンが演じたドガ役には、

「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリー役で大ブレイクした、

あの〝ラミ・マレック〟が見事なハマり役の大好演!

 

超大ヒットしたクイーン映画公開以前の2017年に完成していた作品が、

今ごろになって公開されたところをみると、

おそらく「ボヘミアン・ラプソディ」の大ブームと、

ラミ・マレックのアカデミー賞受賞などが影響していることは間違いないでしょうね。

 

凄惨で残酷な刑務所から脱獄するハラハラドキドキ感も楽しめますが、

まったく違うタイプの2人、対照的なパピヨンとドクが互いを利用しながらも、

やがては深い友情で結ばれていく姿が見どころです。

 

本当の自己を発見する成長の物語ですね。
ぜひ、若い方も、もちろんオールドファンの方も、

劇場へ足を運んでみましょう。

 

 

そして2本目は、大阪の社員・K君オススメの映画、

「ウィーアーリトルゾンビーズ」

 

いやー、こんな映画はじめて観ました

筆舌に尽くしがたいほどの変わった映画です。もう超びっくり!

でも、凄い。これは名作です。

 

いわゆる「ゾンビ映画」ではないのですよ。

火葬場で出会った13歳の4人組は、みんな両親を亡くしたばかり

バス事故で両親とも事故死。

実家の中華店がガス爆発で焼死。

虐待DVの父の借金苦で自殺。

変質者のピアノ教師が両親を殺害。

 

両親が死んで悲しいはずなのに、

これっぽっちも泣けない子どもたち。

 

そう、まるでゾンビみたいに感情がない

 

夢も希望も歩き出す気力もないゾンビたちは、

ゴミ捨て場の片隅でとびきりのバンドを結成する。

その名も「LITTLE ZOMBIES」。

 

うーん、この作品は、上質のミュージカルでもあるのです。

 

またたく間に「LITTLE ZOMBIES」の動画は拡散され、

両親が死んだ少年少女の4人組バンドは社会現象となります。

 

ファーストアルバムのタイトルは「殺したのは誰だ?」

 

全編ブラックユーモアだらけのシニカルな物語なのですが、

この作品は、彼らが人の心を取り戻すために歩んだ冒険の記録であると言えるでしょう。

 

ベルリン国際映画祭やサンダンス映画祭で絶賛されたときには、

審査員が皆、口を揃えて叫んだらしい、

「こんなの初めて」と

 

子どもたちがゾンビなら、スマホばかり見ている大人たちもゾンビなのだと、

この映画は皮肉っています。

(スマホを見ながらふらふら歩くゾンビのような大勢の大人たちも登場)

 

何より、死生観を問い、哲学的な領域にまで踏み込んでいきます。

映画のサブタイトルもシャレていますよね。

 

「生きてるくせに、死んでんじゃねえよ。」

 

ゲームのような現実と空想の世界が、

ゴミ清掃車に乗って、これでもかこれでもと展開される終盤で、

突然、リアルな「出産シーン」が映し出され、

親が子の誕生を喜び、愛情を受けていたことを知るというシーンも印象的でした。

 

映画のラストは、広い草原をそれぞれ別々の方向へと歩き出す4人を、

空中からのカメラが俯瞰し引いていくロングショット。

 

主人公の子どもたちが新たな世界へ自由を求めて旅立つ姿を描きます。

 

でも実は、まだ物語は終わらず、エンドロールのあとにも続きがあって、

冒頭の葬式のシーンに戻り、主人公をクローズアップして締めくくるのです。

まだまだこれからも物語は続いていく、という象徴的なカット。

 

ラストの音楽が「お経」っていう映画は、初めて観ましたよ。

そう、終わりが始まりなのです。

いやはやなんとも、インパクトあり過ぎでしょ。

 

「現実はくだらな過ぎて泣くに値しない」

「僕の人生はクソみたいだ」

「核戦争で全世界が吹っ飛んでしまえばいいのに」

というような世紀末を望む厭世感に騙されてはいけません。

 

なぜなら、決して彼らは死を選ばず、

「希望」を抱いているからこそ、現実社会を皮肉るのです。

 

劇中で子どもたちは、何度もつぶやきます。

「絶望、ダッサ」と。

 

なるほど、絶望はダサいのか。

 

この作品をひと言で表現するならば、

「人生に絶望しない物語」なのです。

 

ぜひ、皆さんもご覧あれ。

 

きっと、「なんなんだ、この映画は!」と叫ぶでしょうね。

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(705冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【リーダーの器】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.705

『信長の原理』

平成最後の直木賞候補作

何故おれは、裏切られ続けて死にゆくのか。

織田信長の苦悩と行動原理を抉り出す、革命的歴史小説!

信長の飽くなき渇望。家臣たちの終わりなき焦燥。

その組織構造の瑕疵が、「本能寺の変」を呼ぶ。

垣根涼介著

角川書店

 

 

末森城家中の者はすべて、最近の勝家が

信勝から徹底して冷遇されていることを知っている。

だから話し合いが白熱しても、勝家が遠慮して発言しなかったのだと、

同情の視線で見られていた節がある。

とはいえ、本来は勝家が信勝付きの一番家老であり、

いざとなれば最も頼れる武将だということも分かっている。

さらには賛成派と反対派の主張がいつまでも平行線を辿り、

みな、いい加減議論に倦み始めていた。

誰かが話の落としどころをうまく見つけてくれるのではないかと期待する空気が、

暗黙裡に広間に満ち満ちていた。

 

さっそくその勝家の発言に飛びついたのが、

先ほどからなかなか進まぬ話し合いに疲れ、やや苛立ち始めていた土田御前だった。

「権六の申すこと、もっともであると思うが、みなはどうじゃ」

そう、場に詰めていた家臣に問いかけた。いや、問いかけというよりは、

既に自分の気持ちを決めた後の念押しのような口調だった。

 

紛糾する議論にやや疲れ始めていた信勝も、その尻馬に乗るようにして言った。

「わしもそうしようかと思う。たとえ兄者にまだ迷いがあったとしても、

懇ろに見舞ってその気にさせ、譲り状さえ書かせてしまえば、あとはこちらのものだ」

と、すっかりその気になっている。

 

さすがにこの母子の意向には、蔵人も黙り込むしかなかった。

ほんのわずかだが、蔵人のことが気の毒になった。

一年前のおれなら。まさしく今の蔵人のように反対していた。

こいつもこいつで、必死に信勝の身を案じて具申しているのだ。

 

が、勝家は既にこの母子を完全に見放していた。

だから、その後はまた無言を貫いた。

秀貞は言っていた。

あのお方では、織田家は持たぬ、と……。

確かにその通りだ。

この軽率さ。自分の大事にもかかわらず、ある種の野放図な無責任さ。

つまり、じっくりと長考する精神の粘りの無さや、長引く話し合いへの耐性の弱さだ。

まったくうんざりする。

 

以前、信長が陣触れを出した合戦――萱津の戦いや村木砦の戦いなど――に、

禅正忠家の筆頭武官として何度か馳せ参じたことがある。

確かに信長は、個人として見れば欠点だらけの若者だ。

短気で、無礼で、時には暴力衝動を抑え切れず、

失態を犯した小者を平気で手打ちにしたりもする。

重臣に対しても、人を人とも思わない。

頭ごなしに物を言うような傲慢な態度もしばしばとる。

 

が、戦の前の軍議となると、これが同一人物かと疑うほどにその態度は一変する。

武官たちの間で相反する戦術について議論が百出しても、

ほとんど口を挟まずに、最後まで我慢強く聞いている。

議論の途中で大将が下手に意見を挟めば、それに無意識に阿ろうとする家臣も出てくる。

話の全体の方向が、万一にも間違っているかも知れない自分の意見に

引き摺られることを、恐れているからだ。

おそらくは無意識だろうが、大将とはどうあるべきかを骨の髄まで分かっている。

粘り強く色々な可能性や方向性を考えられるだけ揃えたうえで、

その中から慎重に決断を下す。

 

一方で、大局的な戦略――その戦自体をやるのかやらないのか、

やるとしたらいつ始めるのかなど――は、誰にも相談せず、

自分の中で長い時間をかけてじっくりと検討する。

それは、大将が己の責任において一人で決断することだからだ。

少なくとも信勝のように重臣からの上申で右往左往することはない。

この点も、分かっている。そんな禅正忠家としての方向性を衆議にはかろうものなら、

たちまち敵対している他家に漏れ、戦う前から相手に防戦の準備をさせてしまう。

だから、一人で思い悩むことになる。

孤独の中で常に武門の重みを背負うことに耐え続ける。

悩み、苛立ち、躊躇しながらも、流動的な状況の中で、

いくつかの選択肢の中のどれが最善なのかを、常に考え抜くことが習慣化している。

 

勝家も、つらつらとこうして考えてみて初めて分かることだが、

だから結果として信長は、いつも憂鬱かつ不機嫌そうな顔をぶら下げているのだ。

その執拗さ、神経の太さ、耐性の強さ。

武門の棟梁としては必須であるこの三つの資質を、信長はすべて併せ持っている。

 

この違いだけでも、信長は信勝よりはるかに優れている。

家臣として恃むに足る。

 

対してやはり信勝には、一門の長たる器量はない――。

 

 

 

令和元年7月13日(土)

 

【編集後記】

 

今回は、柴田勝家が心で語る、

「兄・信長」と「弟・信勝」を対比する場面を抜粋してみましたが、

この本、「信長の原理」、最高に面白いですよ。

 

織田信長が組織における「二・六・二の法則」に悩む葛藤、

悪名高い松永久秀に再び裏切られる失態、

古参の功労者・佐久間信盛を罷免する決断など、

現代のビジネス社会で戦う我々とも共通する場面もあり、

垣根涼介タッチの描写にグイグイ惹き込まれます。

 

終盤は明智光秀の出番が多くて〝光秀の原理〟かと、混乱しそうになりますが、

それはそれで、明智光秀や柴田勝家の視点から織田信長を「知る」こともでき、

いろいろな角度から楽しめる物語です。

 

垣根涼介先生の前作に「光秀の定理」という、これまたメッチャ面白い小説があります。

どちらかというと、その「光秀の定理」の物語も含め、

最近の私は「明智光秀ファン」なのかも。

 

どちらの本も、話の展開に夢中になってしまい、

ページをめくる手が止まらず、一気読みしてしまいました。

 

来年の大河ドラマも光秀が主人公だと聞いて、楽しみで仕方ありません。

そう、「いだてん」がイマイチなだけに…(視聴率も低迷しているそうですね)。

 

きっと来年は「明智光秀ブーム」が来ます

単なる裏切り者の悪いイメージを一新することになるでしょう。

 

皆さんも、予習をしておいたほうがよいのではないでしょうか。

 

 

さて、鬼の織田信長の話に続いて、

「鬼の報告」です。

 

おかげさまで、『リーダーの鬼100則』

http://tsuitel.in/books/index.html

七夕を前にして、4刷目の「重版」が決まりました

ありがとうございます。

 

さらなるヒットを心から願う、七夕の夜でございました。

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

******************************

早川勝

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『リーダーの鬼100則』

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『営業の鬼100則』

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【907号】このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

2019-06-30

 

6月最終週は、東京で表彰式~北海道へ表彰旅行というスケジュール。

 

都心のホテルには、全国の支社から数百名の直販メンバーが大集結、

称賛の拍手を浴びる側の社員だけでなく、拍手する側の社員も一堂に会し、

盛大で華やかな式典が執り行われたのでした。

 

「未来の勝ち組」へもエールを贈るそのシーンは美しく、

祝福し合う仲間たちの姿は、眩しく輝いていました。

 

プロジェクションマッピングを駆使したド派手な3D演出にも、 圧倒されっ放しの数時間。

とはいえ、かつて私が外資系生保に所属していた頃のゴージャス感はありません。

心のこもった手作り感いっぱいのイベントだったのではないでしょうか。

 

さらにその夜、表彰パーティーのスペシャルMCは、この私早川が務め上げ、

軽妙なアドリブをツッコミ放題、大いに盛り上げました。

 

表彰者のご家族にもご参加いただいて手紙の朗読あり、

遠い故郷からは祝福のビデオレターも届き、

感動に次ぐ感動の嵐は、泣いて笑ってまた泣いて、

一生の思い出に残るパーティーとなりました。

 

翌日からの北海道旅行では、熱く素敵な仲間たちと共に、

大いに語り合い、大いに飲み食べ歩き、大いに「太り」ました。

雰囲気だけで、何でも美味しく感じてしまう純粋無垢な私です。

 

そして、大いに学べる「研修」のデザート付き。

おっと、研修はデザートではなかった…、メインディッシュです。

 

詳しい学習内容は企業秘密ですが、

デッカイ北海道のように、

ひと回りも、ふた回りも大きく成長を遂げた私たちでした。

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(704冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【人生の意思決定】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.704

このまま今の会社にいていいのか?

と一度でも思ったら読む 転職の思考法』

会社を辞めるべきかは「緊張と緩和のバランス」でわかる

自分の「市場価値」を測り、高める4つのステップ

人生を左右するほど大切だけど

誰にも聞けないこと、教えます。

転職に関するイメージを根本から変える画期的な作品

北野唯我著

ダイヤモンド社

 

 

「いいか。ひとつ問いたい。なぜ、初めての転職が多くの人にとって怖いと思う?」

「そりゃ、転職先がもし潰れたらどうしようとか、考えるからでしょうか」

「違う。いいか、転職というのは多くの人にとって『初めての意思決定』だからだ。

だから、怖いんだ」

「初めての意思決定?」

「そうだ、お多くの人は普通、じつは何も意思決定していないで生きている。

君は自分で大学を選び、就職先も自分で選んできたと思っているかもしれない。

しかし、それは、ただ単に、これまでレールの上を歩いてきただけで、

自分で何も決めていない。電車に乗り、目的地に進んでいく。

大学であれば世の中からいいといわれる大学を目指し、

就職先も、世間的にいい会社を選んできただけ。

だがな、意味のある意思決定というのは必ず、何かを捨てることを伴う。

これまでの人生で、そんな決断をしたことがあるのか?」

「捨てることを伴う意思決定……」

「多くの人が、転職に恐怖を感じるのは、何かを手にするからではない。

人生で初めて何かを手放すことになるからだ。しかも自分の意思で」

「……」

「これまで受験や仕事に頑張ってきた人のほうが、その投資分が大きく見えてしまい、

恐怖を感じる。そしてそれは転職した後も、しばらく付きまとう。

これでよかったのかな? あっちの道のほうがよかったんじゃないか? と。

さて、君はどうするんだ? わたしと契約するのか、しないのか」

 

正直、僕は自信がなかった。

自分を変えたい、それは強く思っていた。

だが、はたして何かを捨てる、そんなことができるのだろうか。

変化は誰にとっても本当は怖いものだ。誰もが、変化に柔軟なわけではない。

ましてや、黒岩のように何でもできるスーパーマンでもない。

だけど、このとき、僕の頭の中で蘇ったのは会社で働く人々の表情だった。

「目が死んでいる」、そう思ったのは事実だった。

金曜日だけを楽しみに生きている、それでいいのだろうか。

定年まで逃げ切ることしか考えていない、それでいいのだろうか。

言われた仕事以外は誰も責任を取りたがらない、それでいいのだろうか。

どの仕事にだって、ビジョンはそれなりにある。僕もそれに共感して今の会社に入った。

でも実態はどうか?

 

会社のビジョンと今自分がやっていることには、どうしても乖離がある。

いつからか、理想を追いかけるのをやめるため、自分に言い聞かせるようになった。

「転職しても何も変わりはしない。変わる確証なんてない」。

そして今の年になり、自分の目の前に引かれた白線を越えようとしなくなった。

結果、本当に何もできない大人になっていくのだろう。

 

(中略)

 

「いいか。組織にいると、給与は当たり前のようにもらえるものと勘違いする。

そして大きな会社にいる人間ほど、実力以上の給与をもらっていることが多い。

その中の多くの人間は、会社が潰れそうになったり、不満があると、

すぐに社長や上の人間のせいにする。だがな、勘違いするんじゃない。

君が乗っている船は、そもそも社長や先代がゼロから作った船なんだ。

他の誰かが作った船に後から乗り込んでおきながら、文句を言うのは筋違いなんだよ」

「じゃあ、僕らはどうすればいいって言うんですか?」

「金を稼ぐ力を身につける。それしかないに決まっているだろ。

一生下僕として生きていくのか。

上司から言われたことにイエスだけ言い続けて、

いつか、しがらみから解放される日を待つのか?

だがそんな日は来ないぞ。どれだけ出世しても上には上がいる。

君が課長になっても部長がいる。部長になっても本部長がいる。

本部長になっても役員がいる。仮に君が社長になっても、もっと偉い人がいる。

銀行と株主、そしてクライアントだ。

君が『自分の人生を選ぶ力』を得るまでは、永久に自由になどなれない」

「自分の人生を選ぶ力……」

「実地演習はここまでだ。どこかで続きを話そう」

 

(中略)

 

「転職活動をする際には注意点がある。

それは、転職を考えていることは、信頼できる人間にしか絶対言わないことだ。

この国は異常だからな。君の場合、口の軽い人間に言ってしまった。

それが完全に失敗だったな」

「でも……まさか言うとは」

「当たり前だろ。いまだにこの国では、転職をよく思っていない人間も多い。

いつの時代の脳みそなのか、俺は問いたくなるぐらいだがな」

「『転職は裏切り者のすることだ』……そう言われました」

「ふん。ハッキリ言っておこう。真逆なんだよ。会社にとっても、社会にとっても」

「真逆?」

「あぁ、考えてみろ。転職しようと思えばできる人がたくさんいる組織と、

転職したくてもできない人間、それどころか今の会社にしがみついて

足を引っ張るような人間だらけの会社。

どちらの会社が強いと思う?」

「それは……たしかに前者だと思います」

「強い会社というのは普通の発想とは逆なんだよ。

いつでも転職できるような人間が、それでも転職しない会社。それが最強だ。

そんな会社だけが今の時代を生き残れる。

だから、現代の経営者は考え直さないといけないんだ、

優秀な人間が2年、3年でも、御輿を担いで一緒に頑張ってくれたら御の字だってな」

「頭ではわかるのですが、そうは言っても

僕は新卒から今の会社一筋で……愛着もあります」

「ふん。馬鹿にされてもそれでも愛情があるのか。君の粘着性は異常だな。

だがな、冷静に考えてもみろ、君が言ったことが本当なら、

そんな会社が大きくなることに意味があるか?

従業員を大切にしない、足の引っ張り合いをする会社が大きくなることに意味はあるのか?

たとえるなら、腐ったミカンが腐ったミカンを増やしているようなものだ。

私が転職の手伝いをしているのは、そんな腐った会社の中から、

まだ腐っていない若者を見つけ、チャンスを与えるためだ」

「でも……今の会社にも、いいところはあるんです」

「ふん。まぁいい。それで、質問はなんだ?」

 

(中略)

 

「まさに今、僕はそのやりたいことで悩んでいました。

この半年いろんなことを考え、ようやく、やりたい仕事を見つけました。

ですが、二つあり、どちらも魅力的で正直迷っています。答えは出ないのです」

黒岩は答えた。

「世の中で最も恐ろしい言葉のひとつは、失敗という言葉だ。

これほど定義が難しく、残酷な言葉はない。

多くの成功者が言うように、最後さえ成功すれば、その途中の失敗も、

すべては『必要だった』と言える。要は考え方次第なんだ。

だが、その中でも『100%失敗を招く、唯一の条件』というものがある。

それは腹を括るべきタイミングで、覚悟を決めきれなかったときだ」

「覚悟を決めきれなかったとき……」

「そうだ、誰にも人生に数度は、腹を括るべきタイミングが存在する。

私にとっては最初の転職がそうだった。

そのときは覚悟を決めきれない。

これが100%後悔するための唯一の条件だ。

反対に腹を括り決断した人間には、長い目で見ると失敗などない。

誰に笑われても馬鹿にされても、何度でも立ち上がり未来を向くからな。

これがこの世の意思決定にまつわる最大の真理なんだよ」

 

 

 

令和元年6月30日(日)

 

【編集後記】

 

生保業界で30年、スカウト活動の場面において、

私自身も同じようなセリフを語り続けてきたなぁと、

しみじみ回想しながら「転職の思考法」を読み進めました。

 

「転職を考えていない」という若手ビジネスパーソンにこそ、

ぜひ、一読してほしい本ですね。

 

さて、『リーダーの鬼100則』の最新情報ですが、

この週末は、日経新聞の広告効果もあり↓

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ぐぐぐーっんと、ランキングがアップしました。

 

さらに、『リーダーの鬼100則』Kindle版の電子書籍化も決定しました。

電子派ファンの方々には、発売日が分かり次第、またシェアしますねー。

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

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【906号】刑務所しか居場所がない人たち 学校では教えてくれない、障害と犯罪の話

2019-06-23

 

東京五輪チケットの当選発表があり、

悲喜こもごもの争奪戦が、あちこちで話題となっているようです。

 

皆さんは、いかがでしたか?

お目当ての競技を引き当てることはできたでしょうか?

 

私の周りでは、

「サッカーの準決勝が当たった!」とか、

「バスケで八村選手が観られるかも!」とか、

「まさかの陸上決勝が当たるとは!やったー!」

という興奮気味のコメントの数々。

おめでとうございます。

 

えっ? 私…ですか?

私早川はですね、オリンピックの生観戦にはまったく興味なし。

 

すいません。盛り上がりに水を差すわけではないのですが、

東京五輪はテレビ観戦で十分、といったところでしょうか。

 

いや、でも、野球をはじめスポーツは何でも好きなんですよ。

毎日、スポーツ新聞の隅から隅まで1時間はじっくりと読み込むほどですから。

 

ただ、もしかすると、プロ競技に比べてアマチュア大会に興味が薄いのかもしれません。

というわけで、どれだけ「非国民」と罵られようとも、

オリンピックへの関心は〝ほどほど〟程度なのかと、自己分析しております。

 

おそらく私自身が、アマチュアスポーツに本気で取り組んで来なかったからでしょう。

そう、恥ずかしながら私は、中学3年間、「帰宅部」だったのです。

入学以来はじめからずっと一貫して「帰宅部」だったという生徒は、

私早川一人だけだったと記憶しています。

「帰宅部の一人キャプテン」といったところでしょうか。

 

ですから、学生時代の3年間、いや、6年間、10年間を必至に汗と泥にまみれ、

一つのスポーツを極めてきた方々のことは、心から尊敬している私です。

情熱と努力を持って地道な練習で技術を磨き、チームワークを尊び、

勝負を諦めないタフな精神力を養ってきた、それらを継続する力には頭が下がります。

(文化部の方々も同様であろうと思います)

 

帰宅部であった私は、「何も成し遂げて来なかった」という後悔があったもので、

これまであまり公表してこなかったのですが、

正確に申し上げるなら、「幽霊・陸上部員」でした

いわゆるペーパー・ランナー(ペーパー・ドライバーならぬ)であった時期があり、

口頭で「部活、入ったよ」と言いながら、一日たりとも練習に出なかった2か月間。

 

その後、クラスメイトのK君に誘われ「1日剣道部員」にも…。

昭和の名作ドラマ「おれは男だ!」の森田健作のイメージに憧れ、入部したものの、

「うさぎ跳び」をずっとさせられただけの練習に嫌気がさしたことと、

「ぎんざNOW」というテレビ番組を観たかったこともあって、

すぐ翌日から、サボってしまったため、なんとなく行きづらくなり、

そのまま「フェイドアウト退部」という事態に…。

 

「早川、部活やめるってよ!」みたいな、

映画のタイトルのような言葉が交わされたどうか知りませんが、

そうして私の部活生活は「自然消滅」していったのでした。

 

とはいえ、どちらかといえば「運動は好き」で、むしろ得意でした。

小学校の時は、野球チームのレギュラー・ショートで3番バッター、

学校代表のリレー選手に選ばれたこともあったほどです。

 

中学の体育の成績もよかったですし。

中学全校のマラソン大会などがあると上位入賞していたくらいですからね。

 

なぜ、体を鍛えていない私に体力があったのかというと、

毎朝、遅刻寸前だった私は、中学校まで全力で走っていたからです(笑)

いったいどんな試練が功を奏すのか、人生、わからないものですね。

 

中2の時、懸命に走るその一部始終を「走れメロス」風の作文に書き上げたら、

「遅刻の帝王がこんな面白い作文書いたぞー!」と担任の西村先生にめっちゃ褒められ、

クラスみんなの前で、その作文が読み上げられたことがあります。

「いつものように東急ストアの角を颯爽と曲ると、そこには工事中通行止めの看板が…」

「校門手前20メートルまでヘロヘロになって辿り着くと、無情にも始業のベルが…」

「おお、友よ、セリヌンティウス次郎よ、もう体力の限界だ。許してくれ…」

という内容だったと思います(笑)

先生は、このわけのわからない不思議な作文を相当気に入ってくれたのでしょう。

西村先生に褒められたのは、後にも先にもそのときが「初めて」でした。

 

さて、では毎日の放課後に、私が何をやっていたかと言いますと、

まずは寄り道して、書店で「立ち読み」

主にドカベンなどの野球マンガを見て、気持ちの上では部活動をしていました。

ときには横溝正史や星新一の短編を丸っと読み切ることもあり、

本屋のオヤジに〝はたき〟でパタパタやられ、世間の冷たい仕打ちとも戦っていたのです。

大昔はよく見られた定番の光景ですね。

 

そして帰宅後、全盛期の「せんだみつお」が司会をしていた月~金の帯番組、

17時からの「ぎんざNOW」を欠かさず見て〝エンタメ〟の勉強も欠かしません。

特に、月曜日は「素人コメディアン道場」というコーナーがあり、

今でいう「M1グランプリ決勝」のようなレベルで、これが実に面白かったのです。

その証拠に、初代チャンピョンは関根勤、

2代目以降は、ハンダース(清水アキラ、アゴ勇&桜キンゾー、アパッチけん)、

竹中直人、小堺一幾、柳沢慎吾、とんねるず、など今もおなじみの錚々たる顔ぶれ。

 

そのほかアーチスト系でも、キャロル時代の矢沢永吉やフィンガー5が準レギュラー、

ダウンタウンブギウギバンド時代の宇崎竜童や、

清水健太郎の「失恋レストラン」もこの番組から生まれました。

荒井由実時代のユーミンが初めてテレビに出たのも「ぎんざNOW」。

たしか、サザンオールスターズのデビュー当時も出演していたはず。

アシスタントは、後に「コメットさん」で一世を風靡する大場久美子でした。

 

そうです、この番組が見たかったための「帰宅部」だったのです。

 

さらに、「ぎんざNOW」が終わると、ラジオ番組への投書タイム

そう、私はせっせと「ハガキ」を書いていました

面白いネタ作りに励んでいた日々。

 

ニッポン放送では、よく読まれてましたよ。

たびたび「賞金3000円」を郵便為替でもらったこともありましたから。

当時の貨幣価値からすると、かなりいいアルバイト(お小遣い)になりました。

 

「湯原正幸・児島美ゆき チャレンジリクエスト」という、

ダジャレを川柳や物語にして曲をリクエストする番組があったのですが、

この番組では頻繁にハガキが読まれていましたね。

桜田淳子、キャンディーズ、郷ひろみなど、曲名もよく覚えています。今でも。

番組内での私は、ほぼ準レギュラー扱いでした。

 

本名で投書していたので、翌日、クラスの女の子から、

「昨日、ラジオで名前が出てたね!」

と言われるのを生きがいにしていました。

 

いやはやホントに、四十数年前の古すぎる話題ですいません。

若い方には、何のことか、さっぱり分からなかったことでしょう。

 

皆さんが、まじめに野球やサッカーに汗を流していた青春時代とは、

まるでかけ離れた、ふざけた中学生活でした。

本当にお恥ずかしい限りです。

 

ただ、こうして歳を取った今となってみると、

多少は執筆など仕事の役に立っているのかな、と思うこともあります。

 

あっ、東京五輪チケットの話題から、

だいぶ外れてしまいましたね。

 

話を元に戻しますと・・・、

いやー、でも、

歴史に残る東京開催のオリンピックですからねー。

記念に何か一つくらいは、

生観戦しておくのも悪くないかもしれませんね。

 

どなたかのお誘いをお待ちしております(笑)

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(703冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【真のコミュニケーション】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.703

『刑務所しか居場所がない人たち』

学校では教えてくれない、障害と犯罪の話 

刑務所がおうちになっちゃった!

堀の中は、社会の中で行き場をなくした人たちの

最後の避難場所――ヘンテコで悲しいこの国の現実

山本譲司著

大月書店

 

 

「あのお金は、お母さんが神様にあずけたんだ。

それを返してもらっただけ。だから、僕は悪くないよ!」

刑務所で出会ったAさんは、いつもこう言っていた。

 

彼は20代後半の男性。二度の窃盗罪で、2年6か月の懲役刑に服していた。

窃盗罪で懲役刑なんて聞くと、けっこうな大金を盗んだんだろうって思うかもしれないね。

でも、彼が盗んだのは合計300円。神社で賽銭どろぼうをしてしまったんだ。

 

Aさんは軽度の知的障害者で、子どものころは特別支援学級に通っていた。

両親は離婚し、ずっとお母さんと2人暮らしだった。

彼は、お母さんと初もうでに行ったときのことをよく覚えている。

賽銭箱に1000円入れたお母さんは、彼に言い聞かせた。

「神様にお金をあずけているんだよ。

困ったときに、きっと助けてくれるからね」

 

母子2人で寄り添うように暮らしていた。

だけど悲しいことに、お母さんは病気で亡くなり、彼はひとりぼっちになってしまった。

ほかに親戚も、頼れる友人もいないAさんは、障害があるために仕事が続かない。

否応なしにホームレス生活をするしかなかった。

 

そんなときに、お母さんの言葉を思い出したんだね。

「神様にあずけていたお金で助けてもらおう」って。

かつてお母さんと初もうでに行った神社で、賽銭箱をひっくり返した。

 

最初に盗んだのは200円。近くを通った人に通報され、すぐに逮捕された。

このときの裁判では、懲役1年6か月に執行猶予がついて釈放された。

執行猶予っていうのは、裁判で「懲役何年」とか刑が決まっても、

一定の期間中(執行猶予期間)に新しい事件を起こさなければ、

その刑を受けなくてすむといすう制度。

はじめての犯行のときや、被害が小さいときなんかによくある判決だ。

 

だけど、執行猶予がついたとはいえ、刑を言いわたされたんだから、

反省してもよさそうなのに、Aさんは違った。

「外に出られたから、やっぱり悪いことじゃないんだ」

そう確信し、また賽銭箱から100円盗んだ。

 

今度は執行猶予中の事件だから、釈放されない。

実刑判決を受け、刑務所に服役することになった。

 

Aさんのような軽度の知的障害者は、

人から言われれば、身のまわりのことはできるから、

一見、障害がないように見える。

だけど、善悪の区別がどこまでついているかはわからない。

 

二度目の裁判で、彼は裁判長に向かってきっぱりと言ったよ。

「まだ700円、神様に貸している」

その言いぶんは聞き入れてもらえなかった。

 

300円だって窃盗は窃盗だから、罪を償わなければならないのは当然だ。

でも、こういう軽い罪は、ふつうだったら刑務所に入るまでもない。

被害を受けた神社に心から謝って、

家族のもとへ帰るか、福祉施設に入るのが定番の流れだ。

 

だけど、Aさんは身寄りのない放浪暮らし。

知的障害があっても、福祉につながっていなかった。

彼は刑務所しか行き場がなかったんだ。

 

これは珍しい話ではない。

刑務所の中には、Aさんのように知的障害のある人が、おおぜいいるんだよ。

貧困とか悲惨な家庭環境とか、いくつもの悪条件が重なり、

不幸にして犯罪に結びついているケースが非常に多い。

 

彼らは、軽い罪を犯すことによって、

冷たい社会から刑務所へ避難してきたともいえるんだ。

 

(中略)

 

「あのときは、いったいどうなるかと思いました」

所長が「あのとき」と言うのは、東日本大震災が起きた2011年3月のことだった。

府中刑務所というと、数ある刑務所の中でも、

もっとも犯罪傾向の進んだ受刑者たちを収容するというイメージが強い。

凶暴な受刑者が集まっているのでは……と。

でも、その実態は、まったく違った。

 

僕が訪問したとき、府中刑務所には、約1800人の日本人受刑者が収容されていた

(ほかに約400人が外国人の受刑者)。

日本人受刑者のうち、なんと700人以上が精神か知的に障害がある人で、

約600人が身体に障害がある人だったんだ。

 

その障害者率の高さを知って、ほんとうに驚いたよ。

所内には五つの養護工場があるけど、それでもまだ足りないくらいだそうだ。

 

障害のある受刑者がいるのは養護工場ばかりじゃない。

刑務官の手に負えなくなった人は、「処遇困難者」として、

通称「レッドゾーン」と呼ばれるところに隔離される。

そこは、暴れたり叫んだりする人があとをたたず、

一日のうちに何度も非常ベルが鳴り響くエリアなんだ。

 

所長さんの話を続ける。

「あの震災時、レッドゾーンの収容者たちに対して、いちばん心配したのは、

計画停電のときです。いつも以上にさわぎだすんじゃないかと思って」

 

でも、その心配は、とりこし苦労に終わったらしい。

「わたしも含めて、たえずレッドゾーンを巡回していたんですが、

意外なことに、みんなおとなしくて、びっくりするほど静かだったんです」

 

電気が通じるときは、ずっと震災のようすをテレビで見せていたらしい。

所長さんは、こう振り返った。

「大変なことが起きているのに、さわいだりしちゃいけない、

という意識はあったんでしょう。

思い障害のある人たちでもそれがわかるんだと、妙に感心させられました」

 

府中刑務所では、震災の日から20日間以上、一度も非常ベルが鳴らなかったどころか、

受刑者から「ストーブをつけなくてもいいですよ。できれば灯油は東北に送ってください」

という申し出があったのだそうだ。

 

(中略)

 

断言しよう。障害のある人たちだって、かならずコミュニケーションができる。

僕は、施設で働くなかでよくわかった。

相手の訴えたいことをなんとしても聞きたい。

こっちの気持ちをなんとしても伝えたい。

そう強く思って接すると、ちゃんと意思疎通ができる。

障害のために、言葉を語らない人たちもね。

 

たぶん、ひと言ふた言のやりとりじゃわからない。

むずかしいけれど、お互いの気持ちを共感することができると、

コミュニケーションが前に進む。

 

いちばん共感しやすいのは「悲しい」という感情だ。

障害のある人は、悲しい思いをたくさん経験しているから、他人の悲しみに敏感だ。

あの府中刑務所のレッドゾーンに収容されていた彼らも、きっとそうだったんだと思う。

 

知的障害のある人の場合、とくに、お母さんが悲しんでいる気持ちはすぐに察する。

お母さんの表情が少しでも曇れば、彼らも落ち着かなくなる。

そんなとき「悲しいね」「つらいね」って声をかけていると、

いつしか心を開いてくれる。

 

それから、障害のある人の多くは、自分の気持ちを伝えようとしているのに、

それができないつらさや、SOSを求めているのに、

だれも手を貸してくれない心細さを、しょっちゅう感じている。

 

電車の中で、ウワーッ!と叫んでいる人がいたら驚くだろうけれど、

本人はつらさを表現しているだけかもしれない。

 

パニックを起こす原因は、人によってさまざまだよ。

健常な人は、ちょっとくらいいやなことがあっても、いつのまにか忘れてしまうよね。

脳に忘却という機能があって、忘れることで自分の身を守るんだ。

でも、障害のためにそれができない人もいる。

つらいことが生々しい映像としてずっと頭の中に残るんだ。

だから、小学生時代に石を投げられた悔しさとか、

かわいがっていた犬が死んだ悲しさなんかが、

大人になってもひんぱんによみがえって、その人を苦しめることがある。

 

もし、障害のある人と接する機会があったら、

「どんな気持ちでいるのかな?」

「何がつらいのかな?」って想像してみてほしい。

 

障害のある人を理解するっていうのは、

腫れもののようにあつかうことでも、

むやみに親切にすることでもない。

 

自分と同じ目線で接し、彼らの立場になって考えてみることだ。

周囲の人と気持ちを共有できた経験は、

障害のある人にとって、たいせつな成功体験になる。

 

そうやって、障害のある人に優しい社会、

つまり、君も含めてみんなを優しく包みこむ社会が築かれていくんじゃないかな。

 

(中略)

 

認知症のある人は、ご飯を食べたことを忘れてしまって、

「おなかがすいた」と言うことがある。

そんなとき、ふるさとの会のスタッフは、決して「さっき食べたでしょ」とは言わない。

 

だって、本人は食べていないと思っているのに、人から「食べた」って言われたら、

「みんな自分をだまそうとしているんじゃないか……?」って勘ぐりたくなるでしょ。

 

だから、「一緒に作りましょうか」

「そうですね、準備するので待っていてくださいね」

とか言うんだ。そのうち、

「やっぱり、おなかいっぱいだった」とか「もういいや」ってなることが多い。

 

精神障害のある人なら、幻覚が見えたり、幻聴が聞こえたりすることがある。

だれもいないのに「いまそこに人がいた」と怖がったり、

何も言っていないのに「あの人が自分の悪口を言う」と訴えたりするんだ。

 

そんなときにも「そうだったんですね、困りましたね」

「もうだいじょうぶですよ」と声をかける。

 

本人の世界を否定するんじゃなくて、そっと寄りそう。

それができれば、障害があっても公の福祉に頼ることなく、暮らし続けられる。

 

(中略)

 

刑務所を出所した人が、社会にとけこんでいくためには、

住まい、仕事にならんで、もうひとつ欠かせないものがある。

 

答えは「役割」だ。

人は、だれかに必要とされるから生きていようと思える。

自分が果たすべき役割があるから、がんばっていける。

それは、お金をもらう仕事じゃなくたってかまわない。

 

Lさん(30代・男性)は、軽度の知的障害で、幼いころから父親に虐待を受けていた。

窃盗罪で服役したいたけれど、周囲に心を閉ざし、刑務所の中でもだれとも口をきかない。

出所後は生活保護を受けて、

知的障害のある人が共同で暮らすグループホームに住んでいた。

 

そこには高齢の入居者もいる。

彼は、だれに頼まれたわけでもないのに、高齢者のお世話をするようになった。

グループホームのルールを忘れた高齢者が困っていると、一生けんめいに教える。

いつのまにか〝頼れる管理人さん〟のような立ち位置になった。

 

Lさんは、少しずつ笑顔を見せるようになり、

高齢者施設でボランティアをするようになった。

 

ほどなくして、生活保護をやめた。

なぜって?

結婚したい人ができたからだ。

 

同じく高齢者施設でボランティアをしていた女性と、恋に落ちた。

彼女と結婚し、新しい家庭を築くために、

生活保護を脱して自活できるようになろうとしている。

目標は、高齢者施設の事業者になることだ。

 

出所からボランティアを始めるまで約2年。

いまはもう、だれも彼を障害者とは思っていない。

 

 

 

令和元年6月23日(日)

 

【編集後記】

 

コミュニケーションの取り方は、

障害者に限らず、健常者同士においても、

同じことがいえると思います。

 

すべての人々が、安心して暮らせる社会になってほしい、と願うばかりです。

また私たちにも、そうした勇気ある行動が必要なのではないでしょうか。

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

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【905号】株の鬼100則 身銭を切った者しか知らない常勝法則 秘奥義100を一挙公開。

2019-06-16

 

先週号の「白内障手術」の話ですが、

いや~、各方面から大反響の嵐でした。

http://tsuitel.in/archives/1808(←904号)

 

ご心配をおかけいたしまして、申し訳ございません。

このたびは、お見舞いのお言葉の数々、ありがとうございます。

とても励まされました。

 

と同時に、皆さんがいかに健康や病気について高い関心をお持ちなのか、

改めてよく分かりました。

数々の最新情報や体験談など、これからの参考にさせていただきます。

 

そして偶然にもその翌日、同じタイミングで流れてきたのが、

「上皇后さま、白内障手術」というニュース

美智子さままでも、私と同時期に手術とは、ちょっとびっくりというか、

勝手に運命を感じています。

 

なぜ私が、「美智子さまのニュース」に運命を感じるのかと言いますと、

実は、上皇后美智子さまと私は、

畏れ多くも、同じ10月20日生まれだから。

 

単なる偶然の一致とはいえ、

「上皇后さまと運命を共に、白内障と闘うぞ!」と、

令和早々、日本国民を代表して勝手に意気込んでいる私です。

 

ちなみに、そのほかに、同じ「10月20日生まれの有名人」と言えば、

まずは、女優の「山口智子」さん。

 

その昔、山口智子さんは、唐沢寿明さんとペアで、

私早川の「結婚式」にお祝いメッセージを届けてくれたことがあるのですよ。

妻が「研音」という芸能プロダクションに勤めていた関係だったのですが…。

 

これも同じ誕生日のご縁でしょうか。

プチ自慢でございます(笑)

 

プロゴルファーの「中嶋常幸」さんも、同じ誕生日。

プロツアー通算48勝は歴代3位で、ライバルの青木功、尾崎将司と共に「AON時代」を築きました。

 

かつて、私のゴルフの腕前がまったく上がらなかった過去からすると、

ゴルフの運動神経と誕生日の相関関係はゼロだ、ということが分かります。

 

スポーツ選手では、元近鉄バファローズの「大石大二郎」さんも10月20日生まれ。

大石大二郎さんは、攻走守三拍子揃った名選手で盗塁王を何度も獲得、

当時、福本豊選手の14年連続の盗塁王を阻止して、一躍スター選手に上り詰め、

やがて、近鉄バファローズの日本人選手で初の年俸1億円選手となります。

オールスターゲームで江川卓投手の9連続三振を阻止するセカンドゴロを打ったのは、

あまりにも有名な一シーンです。

 

その後、近鉄のコーチからオリックスと合併後の「監督」に就任し、

クライマックスシリーズにも進出を果たしましたが、

監督解任後はソフトバンク・ホークスのヘッドコーチとして、

リーグ連覇と日本一達成に貢献しています。

 

いつか、もう一度「バファローズの監督」に返り咲いてほしいですね。

お得意のアグレッシブな走塁革命と「10/20生まれの強運」を持ってすれば、

長い低迷期からチームを脱出させてくれそうな気がします。

 

そのときには、ぜひとも、大石大二郎さんご本人と対面したいですねー!

これまた、オリックスグループつながりの縁を感じます。

 

それから他には、俳優の「山田孝之」さんも同じ誕生日

 

彼の演技力は天才的ですよ。

映画「クローズZERO」とか「闇金ウシジマくん」など、

ワイルドな役が多いですが、どの作品も役作りが半端ない。

「GANTZ」「十三人の刺客」などもそうですし、

「勇者ヨシヒコ」シリーズでは、コミカルな演技もでき、ファン層も幅広い。

 

ドラマ「白夜行」や「世界の中心で愛をさけぶ」の頃と比べると、

最近は役者としてますます磨きがかかっているのが分かります。

 

戦国時代劇ファンの私としては、映画「のぼうの城」の大谷吉継役もよかったし、

「信長協奏曲」の羽柴秀吉役もうまかった…。

さらには、「手紙」(東野圭吾原作)の演技では、号泣が止まりませんでしたよ。

この映画を観て「なぜ、罪を犯してはいけないのか」、本当の意味で腑に落ちました。

 

そんな山田孝之さんの作品の中で、最も秀逸だったのは、

数々の映画賞を総ナメした「凶悪」ではないでしょうか。

ピエール瀧やリリー・フランキーらの狂気と対峙し、

湧き出す感情を内に抑えた記者役の演技が圧巻でした。

 

赤西仁とのユニットや、綾野剛らとバンドを結成したりと、

もう才能があふれて止まらない、といったところでしょうか。

 

「ジョージア」のCMも味わいがあって好きですが、

スマホのCM「割れない刑事」シリーズ、あれもいいですよね。

 

話をドラマ部門に戻して、最優秀作品をあげるなら、アレですよ、アレ。

ちょっと題名が思い出せないのですが、

3年前くらいにテレビ東京で放映された脱獄もののスペシャルドラマ。

山田孝之が脱獄囚役でビートたけしが看守役、満島ひかりが奥さん役だったか。

 

無実の罪で収監され、過酷で凄惨な独房での拷問にも耐え忍び、

それでも鬼のような形相で脱獄を繰り返すその姿には鳥肌が立ちました!

まさに、「鬼気迫る演技」とはこのことです

 

あっ、「鬼」で、つながりました!

(ちょっと強引ですけど…)

鬼シリーズの早川と、同じ誕生日の「演技の鬼・山田孝之」。

 

上皇后美智子さまの話題からはじまり、

やっとここまできて、「鬼」につながりましたね。

 

なんだよ、おい、結局、本の宣伝かい!

というツッコミが聞こえてきそうですが…(笑)

 

それともう一人、1962年10月20日生まれで年齢も同じ、

すなわち、同じ日にこの世に誕生した有名人がいます。

 

それは、東大出の脳科学者である「茂木健一郎」さん。

茂木さんは、もう何十冊と本も出版されていますし、

テレビによく出演されていますから、皆さんもよくご存知だと思います。

 

私はまだまだ茂木さんの足下にも及びませんが、

本をたくさん出しているという共通点を励みに、

これからも「鬼」のように精進してまいります。

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(702冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

タイトル『株の鬼100則』と聞いて、

「えっ、もう第3弾が発売されたの?」

「早川さん、株の本まで出したの?」

と勘違いされている方も多いかと存じますが、

この本の作者は私早川勝ではありません。

 

「石井勝利」さんという投資の専門家です。

「勝」という字が入っているからといって、

私のペンネームではありませんので、あしからず。

 

著者は、早稲田大学政治経済学部卒の1939生まれ。

投資生活45年超の大先輩でございます。

明日香出版からは『日本経済新聞を120%読みこなす法』など、

10万部超のベストセラーを連発されていて、

著作の数はナント300を超え、安定したファンもいるとのこと。

 

それならばと、「鬼100則のシリーズ化」にOKを出しました!

今後は、その道の「鬼のような専門家」が、

次々と「鬼100則」シリーズを書いてくださるそうです。

シリーズ化の相乗効果で、

拙著がもっと多くの方々の目に触れる機会が増えたらいいなぁという思いです。

これからも鬼シリーズ、どうぞ宜しくお願いします。

第1弾『営業の鬼100則』(早川勝著)

http://tsuitel.in/books/backnumber/02/backnumber02.html

第2弾『リーダーの鬼100則』(早川勝著)

http://tsuitel.in/books/index.html

第3弾『株の鬼100則』(石井勝利著)

https://ux.nu/Zn6r9

第4弾は、また別の著者の方で「接客の鬼100則」が秋に発売、

年末には、第5弾として本家本元「早川版・鬼100則」が発売になります。

 

本日のテーマは、【投資は人生の縮図】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.702

『株の鬼100則』

身銭を切った者しか知らない常勝法則 

45年間市場と対峙してきた百戦錬磨の個人投資家が語る

あなたを株の「鬼」に変え

新時代の市場の動きに完全対応する

秘奥義100を一挙公開。

石井勝利著

明日香出版

 

 

08 不確実さが夢を呼ぶ

 

株の世界はリスクだらけ、ハイリスクである。

株というのは、企業活動に対して、お金を出して参加し、その果実にあずかるのだから、

お金を出して、事業という不確定なことに加わるようなものだ。

 

どのような分野の仕事に投資するかは、その人の判断によるから、

「この分野が最強」などと決まるわけではない。

でも、例えばトヨタ自動車という世界有数の自動車メーカーでも、

これから10倍に業績が伸びるわけではない。

だから、目先の利く投資家はトヨタにお金を滞留させない。

 

これから必要な事業に目を向ける。

例えば、医療、人工知能、宇宙開発という分野。

 

いま、何の病気で人が死ぬかといえば、2人に1人はガンである。

ガンに対しては、様々な企業が新薬開発にしのぎを削っている。

第四の治療法と呼ばれる「免疫療法」。

その先駆けは「オプジーボ」を製品化した小野薬品(4528)だ。

そのもとになるPD-1という物質の研究をした京都大学の本庶佑名誉教授は、

この画期的な研究が評価されてノーベル賞を授与された。

 

この小野薬品の株価を見ると、

まだまだ、オプジーボが日本で承認されるか「不確実」な時は、

株価がうなぎ上りに上がり、3年で6倍になった。

 

しかし、肺ガンや胃ガンなどに次々と承認適用されたにもかかわらず、

薬価の抑制などもあり、最近では冴えない展開だ。

 

もう、不確実でなくなり、世に知れ渡ったので、買われないのだ。

 

(中略)

 

16 市場は意図的に操作されているものと心得る

 

株式市場の相場形成はどのように行われるか。

それは誰にもわからない。

 

ただ、腹と腹の探り合いであることは間違いない。

すでに述べた「良い業績でも下がる」という株価の動きに、

その典型を見ることができる。

 

市場コンセンサスを基準にして、大手ファンドや証券会社は手ぐすねを引いて、

「意図的な売買の準備」をしている。

国家にスパイ活動があるように、企業にも一種の「スパイ」、

すなわち「インサイダー」がまかり通っているのが実情だ。

 

それは、ある銘柄のチャートの動きを見れば明らかになる。

業績好調がニュースなどで伝えられた時、その銘柄の日足チャートを見ると、

すでに10日、20日前から株価は右肩上がりになっているものだ。

要するに、業績の動向は内部の情報通からひそかに売買されて、

一部の投資家には伝わっているのである。

 

決算数字だって、事前に漏れている。

もし、コンセンサスを下回れば、怒涛の下げが演出され、

彼らは「売った後の買戻し」で、ちゃっかりと、利益を出す。

 

何かのニュースで売買に動くのは、個人投資家や国内の機関投資家の一部だけ。

それ以外の「ずるい」投資家は、何でも事前に情報をつかんでおり、

有利な立場で利益を出しているのだ。

 

そのうごめきを知ったうえで、あくまでも押し目を買う、

底値を待って仕込む余裕が大切になる。

 

(中略)

 

26 東京市場はガイジンがほとんどだ

 

市場は日本にあっても、東京のど真ん中にある証券所でも、

そこで取引している「プレーヤー」の実態は全く違う。

 

外国人の日本株の保有比率は3割に達している。

日本に住む外国人の比率は、わずか1%。

いかにガイジンが日本の株を多く持っているか、わかるだろう。

 

これで驚くのはまだ早い。

外国人の日本株保有数は3割でも、売買代金では6割を占める。

つまり東京市場で毎日売買している人の6割がガイジンなのだ。

 

東京証券取引所とはいっても、世界の中のTOKYO STOCK EXCHANGE。

ガイジンがうじゃうじゃ取引していて、その中で、我々も参加させてもらっている

というのが妥当なイメージだろう。

 

それだけではない。

日経平均株価に大きな影響を及ぼしている「先物取引」に至っては、7割から8割。

もう、ほとんどガイジンが占めている。

ガイジンが動かしていると言っても過言ではない。

 

「先物が高いから、日経が上がった」

「先物の下げで、利益確定が急がれた」とよく言う。

 

もう、ここまで来たら、東京という名を持つ国際市場のひとつ

と言ったほうが良いかもしれない。

東京でも、NY、ロンドン、フランクフルトで売買しているのと、

メンバーはほとんど変わらない。

 

そこの市場の参加者が何を考え、気にしているのか。

この視点から売買しているだけだ。

 

もはや、日本の中の小さな出来事だけを考えても意味がない。

ガイジンは何を軸に考えるか、どう感じるかの視点がないと

株価の動きか読めない時代なのだ。

 

(中略)

 

63 買った株は下がると思え

 

「自分が買ったら下がった」という考え方にとらわれる投資家は決して少なくない。

なぜそうなるのかと言えば、付和雷同的に勢いに任せて買いに出た結果だからだ。

 

株を買うには、それなりの判断の基準、言ってみれば投資の哲学がなければならない。

それがないと、次の売買の学びにつながらない。

 

本書では「飛びつき買い」を禁じているが、

株のトレンドには、必ず上げ下げがあり、

できることなら、上げの途中の押し目を買いたいところである。

 

上げトレンドの押し目と認識しているならば、

1日、2日の動きに惑わされてはならない。

 

トレンドが変わらなければ、待っていれば、下げに対して圧倒的な上げ局面があり、

さして辛抱しなくても「含み益」の時がやってくるはずだ。

 

もし「買うと下がる。それも長い間」というのであれば、

あなたは日常的に「高値掴み」「天井買い」「いわれなき強気」

という過ちを犯していることになる。

その投資スタンス、投資の癖は絶対に修正しなければならない。

でないと「勝てる投資家」にはなりにくい。

 

「皆が買ったから買う」ではなくて、

自分が買った理由を、理論的に言葉にできるだろうか。

それを見直すだけで、過ちは減る。

 

私が普段とっているのは「超不人気株」に注目して、

下値に届いたところで手を出す手法。

超不人気なだけに、情報がそこここから流れてくるようなことがない分、

人の言葉に惑わされずに済む。

時間はかかるが、失敗は少ない。

 

「幽霊と相場は寂しいほうに出る」という有名な格言があるが、

株を買う行動は孤独であり、

人が動かない時に行動する毅然とした信念や裏付けが必要だ。

それができなければ、株式投資で期待する成果は出せまい。

 

 

 

令和元年6月16日(日)

 

【編集後記】

 

「株の世界」というのは、「人生の縮図」ですね。

どちらにも共通した深いテーマを抜粋してみました。

 

かつて私が営業マンだった時代には、

株などで運用する「変額保険」を何千件も売ってきた経験から、

それなりの知識や相場観はあると思っていましたが、

やはり「身銭」を切って経験を積まないと身につかないものなのだと、

改めて思い知らされました。

まだまだ学ばなければいけませんね。

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

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【904号】「さみしさ」の研究 ビートたけし流「不良老人」のススメ みんな、本当の孤独を知らないだろ?

2019-06-09

 

皆さん、健康診断(人間ドック)の結果はいかがでしたか?

 

私の場合、新年度明けすぐに受けるのが通例となっています。

結果は、毎年の人間ドックは「オールA」判定というのが、

元気に50代を謳歌する私の〝健康自慢〟でした。

 

ところが実は、今年のドックで「視界不良のため眼底検査ができず」、

再検査せよ、との通知をもらってしまいました。

 

そういえば以前、コンタクトレンズを購入する際に診察してもらった眼科医に、

「軽い白内障」と言われたことがあったものの、

その時の眼科医から言われたのは、

「白内障なんて、歳を取ったら誰でもなるのが普通」

「白内障なんて、シワみたいなもんだから気にすることはない」

「白内障なんて、どうせ治らないんだから、しばらくほっとくしかない」

という程度のアドバイスでした。

 

ですから今回は、ほんの気軽な気持ちで「念のため」、

眼科へ「再検査」のつもりでふらっと立ち寄ったのです。

 

それが先月GW明け、移動途中のお昼休み時間のことです。

せいぜい30分程度でササッと終わるだろうと甘く見ていた私でしたが、

クリニック滞在は、まさかまさかの「5時間半」もの拘束

検査→待合室→検査→待合室→診察→待合室→検査→待合室→院長診察→精算→

と精算が終わった後も、さらなる検査、検査の嵐となったのでした。

急遽、午後は半休を取らざるを得ないはめに…。

 

なぜ、そんなに長くなったのか。

もちろん、混雑している人気の病院だった、という理由もあるのですが、

それは私が、白内障の「手術」が必要なほど症状が悪化していたからです。

 

まあ、たしかに、ここのところ、「窓からの陽ざしがまぶしい」

「蛍光灯の部屋は白っぽくモヤがかかって見える」

「新聞や本の文字が反射して見にくい」という症状はありました。

しかし、それらは老化現象なので我慢するしかなく、

視力の低下は、近眼が進んでいるだけなのだと高をくくっていました。

 

それだけに、手術することになるとは、まさかまさかの展開でした。

 

でも仕方ないですよね。ここは、しっかりとメンテナンスするしかない。

私は覚悟を決めました。

 

ただ驚くことはもう一つあったのです。

いやー、なんとなんと、その多額な「手術費用」には腰を抜かしました!

 

さあ、いったい、いくらかかると思いますか?

 

皆さんも、いつか歳を取ったら白内障になる可能性は高いですから、

決して他人事ではありませんよ。

参考までに知っておいても損はないですよね。

 

ではまず、手術費用の話の前に、

白内障とは何なのか、簡単に説明しておきましょう。

 

「透明の水晶体が白く濁る目の病気」、それが白内障です。

 

加齢が原因の白内障が最も多く、それは加齢性白内障とも呼ばれています。

目薬には「老人性白内障」と記載されていて、

そのネーミングに私はショックを受けています(笑)

(まだ若いつもりなもので…)

 

早い人では40代から発症し、進行度合いには差があるものの、

70歳を超えるとすべての人に白内障が発症すると言われています。

 

水晶体は、カメラに例えると「レンズ」の役割を果たしている器官で、

外から入ってきた光を網膜へと「ピントを合せる働き」をしています。

白内障によって水晶体が濁ってくると、光が水晶体を通過しなくなるため、

視界にも影響が出てくるというわけです。

 

原因は、「紫外線」が水晶体を通過するときに生み出す「活性酸素」の蓄積によって、

水晶体を構成する蛋白質の性質が変化するからだと言われています。

 

しかし、その白内障を治すためには、薬では効き目がありません。

薬には、せいぜい抑える程度の効能しかないのです。

そう、手術するしか根治させる方法はない、と言うではありませんか。

 

その白内障の手術というのは、

角膜を切開し、水晶体を包んでいる水晶体嚢という袋を丸くくり抜き、

濁った水晶体を超音波で細かく砕きながら吸引し取り除いた上で、

「人工の眼内レンズ」を挿入するというのですから、

説明を聞いているだけでも、目の玉がウズウズしてきます。

 

私が手術する病院では、医師のフリーハンドによるマニュアル手術ではなく、

「レーザー白内障手術」が〝売り〟らしいのですが…。

果たして大丈夫でしょうか。「目」のことですからねぇ、やはり心配です。

 

手術時間はたったの10分で、安全性・正確性が格段に違うと、

権威ある数々の栄光と表彰パネルをバックに、院長は力説していましたけど。

目にレーザーを当てて「水晶体の膜をくり抜く」と聞くと、

何だかやはり恐怖感ありありです。

 

日本での白内障による失明率は、約3%らしいのですが、

世界での失明原因の第1位は「白内障」なんだそうです。

医療の普及が遅れている発展途上国では、

「病院がない」「医療レベルが低い」といった生活環境に格差があり、

白内障を放置せざるをえない結果が失明につながっているとのこと。

うーん、そんなことを考えると、このまま放置しておくのも恐いですよね。

 

よって私は、勇気を振り絞って、手術を決意したわけです。

 

さてさて、勇気とは、手術への恐怖に加え、

もう一つ、支払額への恐怖があります。

 

白内障手術は、健康保険適用内である従来の「単焦点レンズ」から、

先進医療が進む近年では、近くも遠くもピントが合う「多焦点レンズ」が登場。

さらに、最新のレンズとして、

近方・遠方に加えて中間距離にも焦点が合う「トリフォーカルレンズ」が開発され、

白内障手術も新たな時代を迎えているんだとか。

 

「2焦点レンズ」は健康保険は適用外でも、厚労省の認可が下りているので、

保険会社に先進医療の給付金を請求することができますが、

ただ、「3焦点のレンズ」の場合は未認可のため、

完全に全額自己負担となってしまいます。

 

その額は、ざっと「2焦点レンズ」で両目100万円。

「3焦点レンズ」となれば、160万円となります。

 

いやー、迷いますよねぇ。

「どうしようかなー」と唸っていると、

眼光をキラリと輝かせた院長はすかさず、

「4焦点も合う最先端のレンズもあるんですよ」と来たもんだ!

 

老眼も近眼も、そして乱視も全部治っちゃいますよ的な!

このレンズを入れれば、死ぬまでメガネもコンタクトも入いりませんよ的な!

 

こ、こ、これは、40年もの間、近眼の不便さを強いられてきた私にとっては、

まさに「夢のような世界」です

白内障が治るだけでなく、人生がバラ色に見える「目」に生まれ変われるわけですから。

 

朝ぱっと目覚めた瞬間から、はっきりくっきり世の中が見通せるだなんて。

「メガネ、メガネ、メガネ・・・」と、横山やすしのように探さなくて済む、

プールサイドではサングラスもかけらける、

コンタクトレンズのゴロゴロ感からも解放される、

ハズキルーペや老眼鏡も一切必要ない、などなど、

それが死ぬまで続くだなんて、なんという幸せでしょう。

 

さらに、院長は畳みかけるように・・・、

このレンズは、すでにヨーロッパでは主流になっていて日本は遅れていると!

しかも、「4焦点に合うこのレンズを扱っているのは、日本では当医院だけです」

なんていう、どこかで聞いたことのあるセールスっぽいフレーズまで飛び出す展開に!

 

トドメのクロージングは「たったの30万しか違いませんよ」のひと押し!

 

はい、最先端の「4焦点レンズ」のお値段は・・・、

ナント「194万円」。

まさに「目ん玉」が飛び出しそうな金額です!

 

これは本当に安いのか、高いのか。

 

どちらにしても、どうせやるしかないのなら、

最もハイスペックな「目」に生まれ変わってやろうじゃないか、

と思い切って清水の舞台から飛び降り、

「194万円の4焦点レンズ」の手術を申し込んだ次第です。

 

私はまんまと4カ月先の手術を申し込みすることとなり、

その日のうちに「手付け金」として97万円を支払ってきたのでした。

「手付け金を払わないと予約は取れませんよ」

という会計窓口の女性の淡々としたな態度にも圧倒され、

顔を引きつらせながら、カードを差し出したのでした。

 

さすが、人気のクリニックは「超強気」ですね。

もしかして、わたし……騙されてますかね?(笑)

 

そんな、あまりにも突然の〝衝動買い〟に罪の意識も重なり、

しばらくの間は、妻に言い出せずにいたほどです。

 

残りの97万円は手術日の当日に支払わなければなりません。

まだまだ懸命に働いて稼ぎなさい、と神様に背中を押された思いですね。

 

手術日は、9/2と9/9。

それぞれ片目ずつ、1週間間隔で手術をするのですが、

術後しばらくは眼帯をして通院、その間は顔も頭も洗えないらしく、

(術後4日目以降、美容室でなら洗ってもいいとのこと)

何かと我慢を強いられる2週間となりそうです。

仕事も休まなくてはなりませんし、

手術のために支払う犠牲は少なくありません。

 

といっても、私の痛み(出費も含む)なんて、

もっと重い病に苦しんでいる方々のことを思えば、ほんの小さな苦痛であり、

あまり憂いてばかりいるとバチが当たりそうなので、このへんでやめておきます。

 

ここは熟練院長の実績と腕前を信じ、

そして自らの天命を信じ、前に進もうと決意しました。

手術が成功さえすれば、いっときの我慢で「バラ色の人生」が待っているのですから。

「転んでもただでは起きぬ」いつもの生き方で乗り越えていきます

 

そもそもこれまでも、

首から下は、オールAの完璧な健康体である私であるとはいえ、

首から上には何かとハンデを背負い、それを克服してきました

 

「中年型脱毛症」という、いわゆる薄毛をAGAの服薬で克服し、

今やフサフサの〝悩み無用〟状態になりました。

 

春先になると、くしゃみ鼻水が止まらなかった「花粉症」の重い症状も、

今や生活習慣を見直したおかげで、ほとんど軽微な症状のみに改善されました。

 

長年かけて(大金かけて)ガタガタだった「歯並びを矯正」し、

今やキラキラの笑顔が増え、人生観が激変しました。

 

そう…、「頭」「鼻」「口」と治してきて、

最後は「目」を治して総仕上げというわけです。

 

術後の9月に入りましたら、

白内障手術の続きをレポートさせていただきます。

 

どうぞお楽しみに!

 

 

 

以上、長い前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(701冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【老いと孤独】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.701

『「さみしさ」の研究』

「老い」と「孤独」、すべて語った。

ビートたけし流「不良老人」のススメ

みんな、本当の孤独を知らないだろ?

ビートたけし著

小学館新書

 

歳を取るってのは残酷だよな。

昔の自分と比べて、ドンドン不自由さが増していくのがよくわかる。

だから、多くの男たちは老いることに一抹の「さみしさ」を感じてしまう。

 

なぜ、自分の衰えがさみしくなるのか。

なぜ、老いを否定的にとらえてしまうのか。

それは、そもそも「老い」ってものに抗おうとしすぎているからじゃないか。

 

オイラは「いつまでも若々しくありたい」なんて願ったことはない。

「老い」を隠そうと思ったこともない。

昔より自由がきかなくなってきた体にちょっとイライラするのは事実だけど、

老化という当たり前の自然現象と戦おうとしたって、勝ち目はないんだからさ。

 

人生は、年齢を重ねるほど生きづらく、理不尽になっていく。

夢のように輝かしい老後なんてない。

若い頃に比べりゃ、つまらないことばかりが増えていく――それが真理なんだよな。

 

だけど、「どう開き直るか」で老後ってのは変わってくる。

積極的に老いを認めて、都合の悪いことはなんでも歳のせいにする。

何か失敗しても、「ジジイなんだから仕方ない」と開き直る。

怒られたら、ボケたフリをしてしまう。

それでいいじゃないか。

 

未練たらしいのはやめにしようぜ。

要するに、自分の年齢にウソついちゃいけないってことなんだ。

アンチエイジングなんて言葉が流行ってるけど、

そんなの自分の歳が恥ずかしいと言ってるようなもんでさ。

 

(中略)

 

最近、「老い」とか「老後の孤独」をテーマにした本が

次々とベストセラーになっているらしい。

その多くは「老後を素晴らしく、充実したものにするにはどうすればいいか」

を語ったものだ。

この本の担当編集者も、オイラにそんなことを語ってほしくて、

この本の出版を持ちかけたんだろう。

 

だけどオイラの考えは違う。

老後なんてのは「くだらなくて、みすぼらしい」のが当然だ。

それを「素晴らしいもの」「いいもの」にしようなんて思うから、

かえって辛くなってしまうんだよ。

 

ちょっとしたヒントで、男の人生ってのは、きっと変わってくる。

他人の目を気にせず自分のやりたいことを貫くにはどうすればいいか。

ちょっとオイラが考えてることを話してみたい。

 

男が老いと付き合っていくということ――それはちょっとカッコつけて言えば、

必ずやってくる「さみしさ」とどう向き合うか、ということなんだと思う。

 

オイラも、自分が想像していた以上に長くチンタラ生きてきてしまった。

47歳の時、バイク事故でまさに「九死に一生」を得た。

その時から、明らかにオイラの人生観や死生観というのは

それまでと変わってしまったところがある。

 

今でもたまに「オイラはあの事故で昏睡状態になっちまって、

それから後の人生は夢を見ているだけなんじゃないか」と思うことがある。

パッと目が覚めたら、事故の直後の病院のベッドの上に戻ってしまうじゃないかって

冷や汗をかいちまうんだ。

 

そう考えると、オイラのその後の人生は、明石家さんまの口癖じゃないけど

「生きてるだけで丸儲け」だ。

 

「あきらめ」とか「覚悟」なんて言うと、それこそ坊さんの説教みたいで好きじゃないけど、

そういう「老後があるだけ儲けもん」って感覚が、何かを変えていく気がするんだよな。

 

 

 

令和元年6月9日(日)

 

【編集後記】

久しぶりに、拙著『リーダーの鬼100則』https://ux.nu/thClLのネタから離れ、

ホンモノの著名人の本を紹介させてもらいました。

 

やっぱりビートたけしさんの本はいいですね!

毒舌が強烈すぎて、スッキリします。

さすが「いまだ衰えず」と言ったところでしょうか。

 

ビートたけしさんといえば、私の青春時代から活躍し続けて40年余り、

テレビやラジオにかじりつき大爆笑していた高校生当時を思い出します。

 

最近は、テレビの「規制」が厳しい時代ゆえ、

たけしさんの「毒」も、大人しくならざるを負えないのだと察しますが、

活字になると、まだまだ凄まじい勢いですよ。

本の終盤、どこまでも止まらないめった切りの毒舌にハラハラしてしまった私です。

 

私の「鬼の毒舌」なんて、まだまだだな、と力を貰った思いでございます。

 

そうそう、そういえば、『リーダーの鬼100則』https://ux.nu/thClL

「発売たちまち2刷3刷の大増刷が決まった!」と先週号でお知らせしましたが、

その重版分から帯の色を変更しました

書店の売り場の目印は、から「黒」です。

 

実は、ぶっちゃけ裏事情をバラしてしまいますと、

重版分は内容も「20カ所」ほど手を加えています。

「リベンジ」を「アベンジ」に変えたり、

よくよく考えて、表現を一部修正しました。

 

マニアの方は、ぜひ、初版と重版を読み比べてくださいませ。

目印は「赤色の帯」「黒色の帯」です。

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

【オフィシャルサイト】http://tsuitel.in

 

最新シリーズ↓

『リーダーの鬼100則』

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『営業の鬼100則』

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Bookサイト  http://tsuitel.in/books/index.html

 

【書籍案内一覧】↓

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【人気シリーズ】↓

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【903号】 愛ある鬼の一喝がリーダー魂に火をつけ、あなたの内に眠る「途轍もない力」を呼び覚ます!『リーダーの鬼100則』

2019-06-02

 

『リーダーの鬼100則』https://ux.nu/thClLが発売たちまち1週間で「重版」決定、

と先週号でお知らせしたばかりですが、

おかげさまで、すぐにまた「3刷」も決まり、さらなる大増刷となりました。

ありがとうございます。皆さんの応援の賜物でございます。

 

5/31金曜日の日経新聞(4面)にも大きな広告が載りまして、

本当に有り難いことですね↓

https://www.facebook.com/masaru.hayakawa2/posts/2302587936494056?notif_id=1559222833563423&notif_t=feedback_reaction_generic

 

このたびの『リーダーの鬼100則』の発売に合わせまして、

早川勝の「オフィシャルサイト」もリニューアルしましたので、

ぜひ、覗いて見てください↓

http://tsuitel.in/

 

と同時に、「Bookサイト」も新しくオープンしました↓

http://tsuitel.in/books/index.html

新刊『リーダーの鬼100則』の詳細な情報をドドーンと公開しています!

 

『営業の鬼100則』の特集ページも残っています↓

http://tsuitel.in/books/backnumber/02/backnumber02.html

 

「著書一覧」ページには、韓国語版などの紹介も入り、

ラインナップが充実してきましたよ。

(13作プラスα電子書籍・海外翻訳版)↓

http://tsuitel.in/books/book_list/index.html

 

新刊版の「名刺」も刷り上がり、ますますテンションが上がっております↓

https://www.facebook.com/masaru.hayakawa2/posts/2282771735142343?notif_id=1559397293540823&notif_t=feedback_reaction_generic

 

 

こうした「キャリアアップのための社外活動(副業)」を、

積極的に応援してくれる寛大な会社組織や前向きな仲間たちにも、

心から感謝しております。

 

本当に「働き方改革」の最先端をゆく会社であると胸を張れます。

 

先日、上役からも「もっと執筆で頑張って稼がなければ!」と率直に思えるような、

モチベーションの上がる激励をもらいました。

 

これからも一社員として、所属する組織・業界に貢献していきながら、

世の中の皆さんのお役立てる本を書き続けてまいりますので、

どうぞ宜しくお願いします。

 

 

 

以上、前置きはこれくらいにして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(700冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

大変恐縮ですが、またまた今週も、

シリーズ第2弾『リーダーの鬼100則』の本文から、

https://ux.nu/thClL

選りすぐりのメッセージを抜粋しました。

 

本日のテーマは、【上役にしっぽを振るな】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.700

『リーダーの鬼100則』

自分を磨き、部下を正し、勝ち続けろ!

世界TOP6%しかいないMDRT会員を次々と輩出した

伝説のマネジャーが教える、最強チームのリーダー原則

あなたの中の「鬼」が目覚め、

チームパフォーマンスが向上する

鬼奥義を一挙公開!

早川勝著

明日香出版

https://ux.nu/thClL

 

 

06 「ニンジン」をぶら下げるな 物欲・金銭欲の限界を思い知れ

 

危機感を煽り脅すだけのマネジメントは最悪だが、

ご褒美で釣るだけのマネジメントは〝粗悪〟である。

 

とはいえ、いわゆる「ニンジン作戦」というのは、多くのリーダーが最も好み、

最も速効性と浸透力が高く、最も伝統的な「動機づけ」なのではないだろうか。

ただそれで本当に、部下のモチベーションを喚起していると言えるのか、甚だ疑問である。

 

特に営業・販売部門においては、キャンペーンや〇〇アワードと、

ご褒美で釣る施策の〝飴〟あられだ。

高額な報奨金をはじめ、嵐のようにこれでもかこれでもかと施策を打ち出し、

金品をばら撒いている。そのエスカレートぶりたるや、目に余るほどである。

 

士気が落ちて困ったら「ニンジン」、そしてまた業績が落ちて困ったら「ニンジン」と、

それが常態化していくものだから、その「ニンジン」は大きくならざるを得ない

 

ご多聞にもれず、生保業界の営業組織においても、

もはや麻痺していると言ってもいいほどに凄まじい「ニンジン大作戦」を展開している。

ちょっとやそっとの「ご褒美」では誰も動かないため、

〝刺激〟は過剰にグレードアップしていくほかはなく、

さらにもっと豪華絢爛な 「ニンジン」をぶら下げ続ける 、

という悪循環を繰り返しているわけだ 。

 

たしかに、よく働く部下たちを「称賛」し、

承認欲求を満たしてあげることは大切であると思う。

達成意欲に火をつけるためにも、ときに必要なことなのかもしれない。

 

ところがやはり、それには限界がある。

いくらなんでもニンジン一辺倒では芸がなさすぎるだろう。

よくよく考えてみれば、「ニンジン」をぶら下げ続けなければ働かないと

思い込んでいること自体、あまりにも部下を〝馬鹿〟にしていないだろうか

 

部下には、給与もボーナスも払っている。

昇進昇格のための評価制度もある。

組織には、理念もビジョンもミッションもあるのではないのか。

そもそも仕事とは「自己実現」の場ではないのか。

経験こそが何よりの報酬であり、人生の「ご褒美」なのではないのか。

 

ニンジン作戦大好きリーダーというのは、

「動機づけが下手で無策な手抜きリーダーである」

と宣言している、と思われても仕方がない。

 

だからここは、我慢である。

これからは、手っとり早く「走れ、走れ」とニンジンをぶら下げて

「馬尻(バケツ)」を叩くのはほどほどに、

「手綱を握る」鬼のマネジメントを追求しようではないか。

 

 

09 育成なんてできると思うな 「環境」で人を育てろ

 

採用と育成、それは組織の発展に欠かせない両輪であることは言うまでもない。

ところが、売り手市場の昨今である。

ハイスペックな人材を大量に採用すること、それは至難の業だ。

限られた優秀な若者たちに対しては、もはや争奪戦の様相を呈している。

 

そこで起こるお決まりの悲劇がある。

それは、明らかに能力も適性も経験も劣ることは目に見えているのに、

「人が欲しい」というハロー効果に惑わされ、〝数合わせ〟に走る採用だ。

「時間とコストをかけて教育すればいい」という大義名分の下、

妥協の産物〝育成枠の採用〟となるわけである。

 

その結果、多くのターンオーバー組を生み出す、

という過ちを繰り返している顕著な例が生保業界だ。

ターンオーバーとは、 組織内の細胞が「増殖と死滅」を反転し続けることを意味する。

〝育成枠〟で採用した部下が、戦力として育っていった例は稀である。

 

どうやら、育成を前提とした採用には、焦りだけでなく

「リーダーの傲り」も隠されているようだ。

今さら20年30年と人生経験を積んできた「いい大人」に教育を施したからといって、

人間が大きく変わると思っていること自体、愚かで憐れな話だ。

 

まあまあ、ある程度のスキルや知識は身につくだろう。

経験から学ぶこともあるはずだ。

科学的に研究し尽くしてきた教育プログラムによって伸びていく部下もいるに違いない。

ただそれは、ある一定の能力や適性を兼ね備えていることが前提条件であり、

そもそも「育成」は特別な仕事ではない。

実行されて当たり前のルーティンワークなのである。

 

生まれ育った能力や適性については、ジタバタしたってほとんど変わらない。

ただ、素質を生かすか殺すかだけのこと。

伸びるか伸びないか、それは〝環境〟次第なのである。

 

私の経験上においても、良好な環境下でなら人は育ってきた。

環境さえよければ、すべての「生きとし生けるもの」は、自然に育っていくものなのだ。

生物は、空気がきれい、水がおいしい、エサがとれる、よき仲間がいる、

そして、素晴らしいリーダーがいる、

そんな環境でなら伸び伸びと育っていくのである。

 

だから優先すべきは、個々の育成ではない。

それより先に、その濁りきった「環境を整えろ」と声を大にして叫びたい。

 

環境の整った組織へと、伸び悩む部下を移して再教育を施し、

いつまで経っても環境の整わない組織こそ、「死滅」させるべきである。

 

 

31 同意を求めるな 「合意」せよ

 

部下との対話中に、論点がズレていくことがある。

同じテーマについて話し合っていたはずなのに、

それぞれの「角度」が違うことが原因で、話し合いのゴールが見えなくなってしまうのだ。

 

リーダーの主張も正しい。部下の主張も正しい

それが、お互いの話が平行線ならまだしも、

方向性の違いが生まれ、大きな溝をつくってしまうのは、なぜだろうか。

 

対話の中で、リーダーが部下へ強く同意を求めれば、

部下のほうは、何となく違和感を覚えながらも、「はい、はい、わかりました」と、

それなりに対話は進んでいくだろう。

 

しかし、しばらくして、方向性の違いに気がついたリーダーは

「そういうことを言っているわけじゃないだろ。

今までいったい何を聞いていたんだ!」

と、イライラを爆発させてしまう展開となる。

そして、その溝は越えられないほどに深く大きく掘られていく。

 

このような意見の食い違い、ボタンの掛け違いに、

思い悩んでいるリーダーはいないだろうか。

 

もちろん、最初はお互いの話に食い違いがあってもいい。

その食い違いを修正し、最終的には方向性の合致したゴールを定めていくのが、

コーチングの本質だ。

ではなぜ、毎度毎度、こんな食い違いが多発するのだろうか。

 

その答えは、あらかじめ「決断の合意」というゴールを設定しておかないからである。

 

誰もが、「自分は正しい」と思って正当性を訴える。

それはリーダーも部下も同様だ。

だからこそ、対話をはじめる前に前提条件とその流れを整理しておかなければならない。

 

最大のテーマや課題は何なのか、

対話する目的や理由は何なのか、

今日のゴール(決めごと)は何なのか、

というように、事前にメニューを開き、「本日のコース料理」をオーダーしておくのだ。

 

少なくとも、中華でいくか、フレンチでいくか、コースを決めておけば、

最後の最後で、杏仁豆腐にするのか、マカロンにするのか、

デザートで揉めることもなくなる。

 

よって、対話前に「決断の合意」を行い、

認識を合わせておくことが、絶対条件になってくるわけだ。

 

「今ここで、何を決めるつもりで話し合おうとしているのか」

という〝決断の合意〟が、常に必要不可欠なのである。

 

 

52 上役にしっぽを振るな どんどん「噛みつけ」

 

不人気リーダーのタイプ別ワーストランキングの調査をしたとするなら、

おそらく、ダントツ1位になるのは「上役へゴマをする上司」なのではないだろうか。

いわゆる「下に厳しく、上に媚びを売る」リーダーのことだ。

 

いつもチームメンバーには高慢な態度で偉そうに命令しているくせに、

上役に対しては、一転して手揉みしながら愛想笑いを振りまき、

「ですよね~」「はい、はい」「おっしゃるとおりです」と、

絶対に逆らうことのない姿勢で、ひたすら服従を誓っている。

 

たしかに、組織統治において、上役からの指示を

正確かつ迅速に遂行していく究極のイエスマンというのは欠かせないし、

信頼に値する存在だ。

とはいえ、あまりにもあからさまな

「ゴマすり」「おべんちゃら」「歯の浮くようなお世辞のオンパレード」を見せられたら、

やはりチームメンバーは興ざめだ。

しっぽを振る姿は、ただ見苦しいだけである。

 

そこに垣間見えるのは、組織のため、チームのため、ではなく、

そう、自分のため、評価のため。実力以上に「気に入られておこう」というわけだ。

なりふり構わず「自己保身」に走るその姿は、もはや憐れである。

 

いつも「上」しか見ていないから、

「下」からどう見られているのか、ということは気にも留めていないのだろう

基準はすべて「上役が喜ぶかどうか」。

そのためなら徹夜もするし、送り迎えの運転手もする。

いざとなれば身代わりとなって土下座だって辞さない。

そのエネルギーたるや、たいしたものである。

 

無論、礼儀礼節を持って上の者に尽くすのは悪くない。

お互いの立場というものもある。

それを尊重した上での関わりは必要だ。

しかしこれからはもう、チームメンバーが嫌悪感を抱くことのない、

堂々たる振る舞いを心がけてほしい。

 

そして、部下を見て、部下のために仕事をしてほしい。

それが結局は、組織のため、上役のため、とどのつまりは、自分のため、になるのだから

 

ときには毅然とした態度で、上役にも反対意見も進言するくらいでちょうどいい。

いざ部下のためなら、その上役に噛みついてでも、闘う姿勢を見せてほしいものだ。

 

そんな自己保身に走らないカッコいいリーダーであるからこそ、

部下は「一生ついていきたい」と思い、ますます人望を集めていくのである。

 

 

 

令和元年6月2日(日)

 

【編集後記】

 

さあーて、あなたの中に眠る「鬼」は目覚めたでしょうか?

 

今週も大サービスで、本文をご紹介しちゃいました!

といっても、100分の4つだけですけど…。

 

もっと読みたい方はコチラです↓

『リーダーの鬼100則』https://ux.nu/thClL

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

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『リーダーの鬼100則』

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