【904号】「さみしさ」の研究 ビートたけし流「不良老人」のススメ みんな、本当の孤独を知らないだろ?

2019-06-09

 

皆さん、健康診断(人間ドック)の結果はいかがでしたか?

 

私の場合、新年度明けすぐに受けるのが通例となっています。

結果は、毎年の人間ドックは「オールA」判定というのが、

元気に50代を謳歌する私の〝健康自慢〟でした。

 

ところが実は、今年のドックで「視界不良のため眼底検査ができず」、

再検査せよ、との通知をもらってしまいました。

 

そういえば以前、コンタクトレンズを購入する際に診察してもらった眼科医に、

「軽い白内障」と言われたことがあったものの、

その時の眼科医から言われたのは、

「白内障なんて、歳を取ったら誰でもなるのが普通」

「白内障なんて、シワみたいなもんだから気にすることはない」

「白内障なんて、どうせ治らないんだから、しばらくほっとくしかない」

という程度のアドバイスでした。

 

ですから今回は、ほんの気軽な気持ちで「念のため」、

眼科へ「再検査」のつもりでふらっと立ち寄ったのです。

 

それが先月GW明け、移動途中のお昼休み時間のことです。

せいぜい30分程度でササッと終わるだろうと甘く見ていた私でしたが、

クリニック滞在は、まさかまさかの「5時間半」もの拘束

検査→待合室→検査→待合室→診察→待合室→検査→待合室→院長診察→精算→

と精算が終わった後も、さらなる検査、検査の嵐となったのでした。

急遽、午後は半休を取らざるを得ないはめに…。

 

なぜ、そんなに長くなったのか。

もちろん、混雑している人気の病院だった、という理由もあるのですが、

それは私が、白内障の「手術」が必要なほど症状が悪化していたからです。

 

まあ、たしかに、ここのところ、「窓からの陽ざしがまぶしい」

「蛍光灯の部屋は白っぽくモヤがかかって見える」

「新聞や本の文字が反射して見にくい」という症状はありました。

しかし、それらは老化現象なので我慢するしかなく、

視力の低下は、近眼が進んでいるだけなのだと高をくくっていました。

 

それだけに、手術することになるとは、まさかまさかの展開でした。

 

でも仕方ないですよね。ここは、しっかりとメンテナンスするしかない。

私は覚悟を決めました。

 

ただ驚くことはもう一つあったのです。

いやー、なんとなんと、その多額な「手術費用」には腰を抜かしました!

 

さあ、いったい、いくらかかると思いますか?

 

皆さんも、いつか歳を取ったら白内障になる可能性は高いですから、

決して他人事ではありませんよ。

参考までに知っておいても損はないですよね。

 

ではまず、手術費用の話の前に、

白内障とは何なのか、簡単に説明しておきましょう。

 

「透明の水晶体が白く濁る目の病気」、それが白内障です。

 

加齢が原因の白内障が最も多く、それは加齢性白内障とも呼ばれています。

目薬には「老人性白内障」と記載されていて、

そのネーミングに私はショックを受けています(笑)

(まだ若いつもりなもので…)

 

早い人では40代から発症し、進行度合いには差があるものの、

70歳を超えるとすべての人に白内障が発症すると言われています。

 

水晶体は、カメラに例えると「レンズ」の役割を果たしている器官で、

外から入ってきた光を網膜へと「ピントを合せる働き」をしています。

白内障によって水晶体が濁ってくると、光が水晶体を通過しなくなるため、

視界にも影響が出てくるというわけです。

 

原因は、「紫外線」が水晶体を通過するときに生み出す「活性酸素」の蓄積によって、

水晶体を構成する蛋白質の性質が変化するからだと言われています。

 

しかし、その白内障を治すためには、薬では効き目がありません。

薬には、せいぜい抑える程度の効能しかないのです。

そう、手術するしか根治させる方法はない、と言うではありませんか。

 

その白内障の手術というのは、

角膜を切開し、水晶体を包んでいる水晶体嚢という袋を丸くくり抜き、

濁った水晶体を超音波で細かく砕きながら吸引し取り除いた上で、

「人工の眼内レンズ」を挿入するというのですから、

説明を聞いているだけでも、目の玉がウズウズしてきます。

 

私が手術する病院では、医師のフリーハンドによるマニュアル手術ではなく、

「レーザー白内障手術」が〝売り〟らしいのですが…。

果たして大丈夫でしょうか。「目」のことですからねぇ、やはり心配です。

 

手術時間はたったの10分で、安全性・正確性が格段に違うと、

権威ある数々の栄光と表彰パネルをバックに、院長は力説していましたけど。

目にレーザーを当てて「水晶体の膜をくり抜く」と聞くと、

何だかやはり恐怖感ありありです。

 

日本での白内障による失明率は、約3%らしいのですが、

世界での失明原因の第1位は「白内障」なんだそうです。

医療の普及が遅れている発展途上国では、

「病院がない」「医療レベルが低い」といった生活環境に格差があり、

白内障を放置せざるをえない結果が失明につながっているとのこと。

うーん、そんなことを考えると、このまま放置しておくのも恐いですよね。

 

よって私は、勇気を振り絞って、手術を決意したわけです。

 

さてさて、勇気とは、手術への恐怖に加え、

もう一つ、支払額への恐怖があります。

 

白内障手術は、健康保険適用内である従来の「単焦点レンズ」から、

先進医療が進む近年では、近くも遠くもピントが合う「多焦点レンズ」が登場。

さらに、最新のレンズとして、

近方・遠方に加えて中間距離にも焦点が合う「トリフォーカルレンズ」が開発され、

白内障手術も新たな時代を迎えているんだとか。

 

「2焦点レンズ」は健康保険は適用外でも、厚労省の認可が下りているので、

保険会社に先進医療の給付金を請求することができますが、

ただ、「3焦点のレンズ」の場合は未認可のため、

完全に全額自己負担となってしまいます。

 

その額は、ざっと「2焦点レンズ」で両目100万円。

「3焦点レンズ」となれば、160万円となります。

 

いやー、迷いますよねぇ。

「どうしようかなー」と唸っていると、

眼光をキラリと輝かせた院長はすかさず、

「4焦点も合う最先端のレンズもあるんですよ」と来たもんだ!

 

老眼も近眼も、そして乱視も全部治っちゃいますよ的な!

このレンズを入れれば、死ぬまでメガネもコンタクトも入いりませんよ的な!

 

こ、こ、これは、40年もの間、近眼の不便さを強いられてきた私にとっては、

まさに「夢のような世界」です

白内障が治るだけでなく、人生がバラ色に見える「目」に生まれ変われるわけですから。

 

朝ぱっと目覚めた瞬間から、はっきりくっきり世の中が見通せるだなんて。

「メガネ、メガネ、メガネ・・・」と、横山やすしのように探さなくて済む、

プールサイドではサングラスもかけらける、

コンタクトレンズのゴロゴロ感からも解放される、

ハズキルーペや老眼鏡も一切必要ない、などなど、

それが死ぬまで続くだなんて、なんという幸せでしょう。

 

さらに、院長は畳みかけるように・・・、

このレンズは、すでにヨーロッパでは主流になっていて日本は遅れていると!

しかも、「4焦点に合うこのレンズを扱っているのは、日本では当医院だけです」

なんていう、どこかで聞いたことのあるセールスっぽいフレーズまで飛び出す展開に!

 

トドメのクロージングは「たったの30万しか違いませんよ」のひと押し!

 

はい、最先端の「4焦点レンズ」のお値段は・・・、

ナント「194万円」。

まさに「目ん玉」が飛び出しそうな金額です!

 

これは本当に安いのか、高いのか。

 

どちらにしても、どうせやるしかないのなら、

最もハイスペックな「目」に生まれ変わってやろうじゃないか、

と思い切って清水の舞台から飛び降り、

「194万円の4焦点レンズ」の手術を申し込んだ次第です。

 

私はまんまと4カ月先の手術を申し込みすることとなり、

その日のうちに「手付け金」として97万円を支払ってきたのでした。

「手付け金を払わないと予約は取れませんよ」

という会計窓口の女性の淡々としたな態度にも圧倒され、

顔を引きつらせながら、カードを差し出したのでした。

 

さすが、人気のクリニックは「超強気」ですね。

もしかして、わたし……騙されてますかね?(笑)

 

そんな、あまりにも突然の〝衝動買い〟に罪の意識も重なり、

しばらくの間は、妻に言い出せずにいたほどです。

 

残りの97万円は手術日の当日に支払わなければなりません。

まだまだ懸命に働いて稼ぎなさい、と神様に背中を押された思いですね。

 

手術日は、9/2と9/9。

それぞれ片目ずつ、1週間間隔で手術をするのですが、

術後しばらくは眼帯をして通院、その間は顔も頭も洗えないらしく、

(術後4日目以降、美容室でなら洗ってもいいとのこと)

何かと我慢を強いられる2週間となりそうです。

仕事も休まなくてはなりませんし、

手術のために支払う犠牲は少なくありません。

 

といっても、私の痛み(出費も含む)なんて、

もっと重い病に苦しんでいる方々のことを思えば、ほんの小さな苦痛であり、

あまり憂いてばかりいるとバチが当たりそうなので、このへんでやめておきます。

 

ここは熟練院長の実績と腕前を信じ、

そして自らの天命を信じ、前に進もうと決意しました。

手術が成功さえすれば、いっときの我慢で「バラ色の人生」が待っているのですから。

「転んでもただでは起きぬ」いつもの生き方で乗り越えていきます

 

そもそもこれまでも、

首から下は、オールAの完璧な健康体である私であるとはいえ、

首から上には何かとハンデを背負い、それを克服してきました

 

「中年型脱毛症」という、いわゆる薄毛をAGAの服薬で克服し、

今やフサフサの〝悩み無用〟状態になりました。

 

春先になると、くしゃみ鼻水が止まらなかった「花粉症」の重い症状も、

今や生活習慣を見直したおかげで、ほとんど軽微な症状のみに改善されました。

 

長年かけて(大金かけて)ガタガタだった「歯並びを矯正」し、

今やキラキラの笑顔が増え、人生観が激変しました。

 

そう…、「頭」「鼻」「口」と治してきて、

最後は「目」を治して総仕上げというわけです。

 

術後の9月に入りましたら、

白内障手術の続きをレポートさせていただきます。

 

どうぞお楽しみに!

 

 

 

以上、長い前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(701冊目)として、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、【老いと孤独】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.701

『「さみしさ」の研究』

「老い」と「孤独」、すべて語った。

ビートたけし流「不良老人」のススメ

みんな、本当の孤独を知らないだろ?

ビートたけし著

小学館新書

 

歳を取るってのは残酷だよな。

昔の自分と比べて、ドンドン不自由さが増していくのがよくわかる。

だから、多くの男たちは老いることに一抹の「さみしさ」を感じてしまう。

 

なぜ、自分の衰えがさみしくなるのか。

なぜ、老いを否定的にとらえてしまうのか。

それは、そもそも「老い」ってものに抗おうとしすぎているからじゃないか。

 

オイラは「いつまでも若々しくありたい」なんて願ったことはない。

「老い」を隠そうと思ったこともない。

昔より自由がきかなくなってきた体にちょっとイライラするのは事実だけど、

老化という当たり前の自然現象と戦おうとしたって、勝ち目はないんだからさ。

 

人生は、年齢を重ねるほど生きづらく、理不尽になっていく。

夢のように輝かしい老後なんてない。

若い頃に比べりゃ、つまらないことばかりが増えていく――それが真理なんだよな。

 

だけど、「どう開き直るか」で老後ってのは変わってくる。

積極的に老いを認めて、都合の悪いことはなんでも歳のせいにする。

何か失敗しても、「ジジイなんだから仕方ない」と開き直る。

怒られたら、ボケたフリをしてしまう。

それでいいじゃないか。

 

未練たらしいのはやめにしようぜ。

要するに、自分の年齢にウソついちゃいけないってことなんだ。

アンチエイジングなんて言葉が流行ってるけど、

そんなの自分の歳が恥ずかしいと言ってるようなもんでさ。

 

(中略)

 

最近、「老い」とか「老後の孤独」をテーマにした本が

次々とベストセラーになっているらしい。

その多くは「老後を素晴らしく、充実したものにするにはどうすればいいか」

を語ったものだ。

この本の担当編集者も、オイラにそんなことを語ってほしくて、

この本の出版を持ちかけたんだろう。

 

だけどオイラの考えは違う。

老後なんてのは「くだらなくて、みすぼらしい」のが当然だ。

それを「素晴らしいもの」「いいもの」にしようなんて思うから、

かえって辛くなってしまうんだよ。

 

ちょっとしたヒントで、男の人生ってのは、きっと変わってくる。

他人の目を気にせず自分のやりたいことを貫くにはどうすればいいか。

ちょっとオイラが考えてることを話してみたい。

 

男が老いと付き合っていくということ――それはちょっとカッコつけて言えば、

必ずやってくる「さみしさ」とどう向き合うか、ということなんだと思う。

 

オイラも、自分が想像していた以上に長くチンタラ生きてきてしまった。

47歳の時、バイク事故でまさに「九死に一生」を得た。

その時から、明らかにオイラの人生観や死生観というのは

それまでと変わってしまったところがある。

 

今でもたまに「オイラはあの事故で昏睡状態になっちまって、

それから後の人生は夢を見ているだけなんじゃないか」と思うことがある。

パッと目が覚めたら、事故の直後の病院のベッドの上に戻ってしまうじゃないかって

冷や汗をかいちまうんだ。

 

そう考えると、オイラのその後の人生は、明石家さんまの口癖じゃないけど

「生きてるだけで丸儲け」だ。

 

「あきらめ」とか「覚悟」なんて言うと、それこそ坊さんの説教みたいで好きじゃないけど、

そういう「老後があるだけ儲けもん」って感覚が、何かを変えていく気がするんだよな。

 

 

 

令和元年6月9日(日)

 

【編集後記】

久しぶりに、拙著『リーダーの鬼100則』https://ux.nu/thClLのネタから離れ、

ホンモノの著名人の本を紹介させてもらいました。

 

やっぱりビートたけしさんの本はいいですね!

毒舌が強烈すぎて、スッキリします。

さすが「いまだ衰えず」と言ったところでしょうか。

 

ビートたけしさんといえば、私の青春時代から活躍し続けて40年余り、

テレビやラジオにかじりつき大爆笑していた高校生当時を思い出します。

 

最近は、テレビの「規制」が厳しい時代ゆえ、

たけしさんの「毒」も、大人しくならざるを負えないのだと察しますが、

活字になると、まだまだ凄まじい勢いですよ。

本の終盤、どこまでも止まらないめった切りの毒舌にハラハラしてしまった私です。

 

私の「鬼の毒舌」なんて、まだまだだな、と力を貰った思いでございます。

 

そうそう、そういえば、『リーダーの鬼100則』https://ux.nu/thClL

「発売たちまち2刷3刷の大増刷が決まった!」と先週号でお知らせしましたが、

その重版分から帯の色を変更しました

書店の売り場の目印は、から「黒」です。

 

実は、ぶっちゃけ裏事情をバラしてしまいますと、

重版分は内容も「20カ所」ほど手を加えています。

「リベンジ」を「アベンジ」に変えたり、

よくよく考えて、表現を一部修正しました。

 

マニアの方は、ぜひ、初版と重版を読み比べてくださいませ。

目印は「赤色の帯」「黒色の帯」です。

 

 

それではまた、来週号をお楽しみに!

 

本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

【オフィシャルサイト】http://tsuitel.in

 

最新シリーズ↓

『リーダーの鬼100則』

https://ux.nu/thClL

『営業の鬼100則』

https://goo.gl/dd1QQF

 

Bookサイト  http://tsuitel.in/books/index.html

 

【書籍案内一覧】↓

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