【847号】絶望に声を与えよう。感情を解放して、本当の自分と出会う。

2017-11-03

 

「スタジオジブリ・宮崎駿監督の新作長編アニメのタイトルが決まった」、

というニュースが飛び込んできました。

 

宮崎駿監督が引退を撤回したことも驚きでしたが、

その原作の題名を聞いて、なお驚きました。

 

「君たちはどう生きるか」

 

私が、約7年前のこのメルマガ553号にて、

感動した書籍として紹介した一冊だったからです。

http://tsuitel.in/archives/date/2011/01

 

それは、1937年に書かれた底本を、

1982年に修正して再版したもので、

私が購入したものは、2010年8月4日発行版でしたから、

なんとなんと「第62刷」。

 

それまで何度も何度も版が重ねられて、

今もなお、重版が続いているのはなぜなのでしょうか。

 

映画のタイトルは、その昭和初期の名著から取っていますが、

報道によれば、「その本が主人公にとって大きな意味を持つ」内容になるとのこと。

 

ストーリーが現代版にアレンジされるとしら、それもまた面白そうです。

 

最近、書店へ行くと、吉野源三郎の同著が「漫画版」としても発売され、

テレビ番組で紹介されたこともあって、

33万部を突破する話題作となっているらしいではないですか。

 

さらにこれから映画の相乗効果も相まって、

間違いなくミリオンセラーになっていきますね。

 

それではここで、

私が7年前に抜粋した本文の一部を再シェアします。

(主人公へ宛てたおじさんの手紙です)

「君たちはどう生きるか」

吉野源三郎著  岩波文庫

 

おじさんのNote

 

コペル君

 

僕やお母さんは、君の亡くなったお父さんといっしょに、

君に向かって、 立派な人間になってもらいたいと願っている。

世の中についても、人間として生きてゆくことについても、

君が立派な考えをもち、また実際、その考えどおり立派に生きていってくれることを、

僕たちは何よりも希望している。

 

だから、なおさら、僕がいま言ったことを、

よくよく呑みこんでおいてもらいたいと思うんだ。

僕もお母さんも、君に立派な人になってもらいたいと、心から思ってはいるけれど、

ただ君に、学業が出来て行儀もよく、先生から見ても友達から見ても、

欠点のあげようのない中学生になってもらいたい、などと考えているわけじゃあない。

 

また、将来君が大人になったとき、世間の誰からも悪くいわれない人になってくれとか、

世間から見て非の打ちどころのない人になってくれとか、いっているわけでもない。

 

そりゃあ、学校の成績はいい方がいいにきまっているし、

行儀の悪いのはこまることだし、また、世間に出たら、

人から指一本さされないだけの生活をしてもらいたいとも思うけれど、

それだけが肝心なことじゃあない。

 

そのまえに、もっともっと大事なことがある。

君は、小学校以来、学校の修身で、もうたくさんのことを学んで来ているね。

人間としてどういうことを守らねばならないか、ということについてなら、

君だって、ずいぶん多くの知識をもっている。

 

それは、無論、どれ一つとして、なげやりにしてはならないものだ。

だから、修身で教えられたとおり、正直で、勤勉で、克己心があり、義務には忠実で、

公徳は重んじ、 人には親切だし、節倹は守るし……、という人であったら、

それは、たしかに申し分のない人だろう。

こういう円満な人格者なら、人々から尊敬されるだろうし、

また尊敬されるだけの値打ちのある人だ。

 

しかし、――君に考えてもらわなければならない問題は、それから先にあるんだ。

もしも君が、学校でこう教えられ、

世間でもそれが立派なこととして通っているからといって、

ただそれだけで、いわれたとおり行動し、

教えられたとおりに生きてゆうこうとするならば、

――コペル君、いいか、

――それじゃあ、君はいつまでたっても一人前の人間になれないんだ。

 

子供のうちはそれでいい。

しかし、もう君の年になると、それだけじゃあダメなんだ。

 

肝心なことは、世間の眼よりも何よりも、

君自身がまず、人間の立派さがどこにあるのか、

それを本当に君の魂で知ることだ。

 

そうして、心底から、立派な人間になりたいという気持ちを起こすことだ。

いいことをいいことだとし、悪いことを悪いことだとし、

一つ一つ判断をしてゆくときも、また、君がいいと判断したことをやってゆくときにも、

いつでも、君の胸からわき出て来るいきいきとした感情に貫かれていなくてはいけない。

 

北見君の口癖じゃないが、「誰がなんていったって――」というくらいな、

心の張りがなければならないんだ。

 

そうでないと、僕やお母さんが君に立派な人になってもらいたいと望み、

君もそうなりたいと考えながら、

君はただ「立派そうに見える人」になるばかりで、

ほんとうに「立派な人」にはなれないでしまうだろう。

 

世間には、他人の眼に立派に見えるように、見えるようにと振舞っている人が、

ずいぶんある。

そういう人は、自分がひとの眼にどう映るかということを一番気にするようになって、

本当の自分、ありのままの自分がどんなものかということを、

つい、お留守にしてしまうものだ。

 

僕は、君にそんな人になってもらいたくないと思う。

だから、コペル君、繰りかえしていうけれど、

君自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、

くれぐれも大切にしなくてはいけない。

それを忘れないようにして、その意味をよく考えてゆくようにしたまえ。

 

今日、書いたことは、君には、少しむずかしいかもしれない。

しかし、簡単にいってしまえば、

いろいろな経験を積みながら、

いつでも自分の本心の声を聞こうと努めなさい、

ということなんだ。

 

 

―――「君たちはどう生きるか」より

吉野源三郎著  岩波文庫

 

 

いかがでしたか?

 

時代は変わっても、人間がどう生きるのか、というテーマは普遍的です。

 

物語のクライマックスになると、

もう涙があふれて止まりませんでした。

 

そして、私自らの子供の頃を思い起こし、

三十数年振りに小学校時代の親友に会いに行ったほどです。

 

詳しくは、7年前の553号を読んでみてください。

 

いつか私も、人々に数十年も読み継がれるような作品を書き遺したいものです。

 

さて、こちらの新作は永遠に語り継がれる作品となるのでしょうか?

「やる気があふれて、止まらない」

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866630140/kizunapub-22/

すでに読破されたという皆さん、

ぜひ、読後の正直な感想を、こちらのカスタマーレビューにて

多くの方々へシェアしていただきましたら、とても有り難いです。

 

短いひと言でもかまいません・・・どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

以上、前置きはここまでといたしまして、

今週号のメインコンテンツに入ります。

 

本号も、お薦め書籍(676冊目)の中から、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、

【なぜ、自分は愛されないのか】

です。

お役に立ちましたら幸いです。

 

それでは、どうぞ!

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私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ No.676

『絶望に声を与えよう。』 

Release Emotions , Find Your Real Life

感情を解放して、本当の自分と出会う。 

自己への絶対的信頼と未来に導く〈人生の作り方〉

ジョン・キム著

きずな出版

 

 

 

「自分の気持ちをわかってくれているんだ」

と知ったとき、涙を流す人は多い。

 

その問題を解決してあげたときに泣くのではなく、

たとえば頑張っている人が自分の信頼する人に、

「よく頑張ったね」というようなことを言われると涙が溢れ出す。

 

いまの「自分の状況」よりも、

「自分の感情」を少しでもわかってくれる人が一人でもいると、

人は救われた気持ちになる。

 

この苦しい感情を誰もわかってくれないと思っていたところに、

「この人はわかってくれているんだ」と知ったら、

感動と感謝と安堵感から涙が溢れてくる。

 

そこではじめて、相手との心のつながりができる。

 

そうしたら、もう永遠にやっていける。

 

 

人間関係において、「共感」というのはとても大事である。

 

それは感受性といってもいいかもしれない。

相手の感情の状態を理解しようとする気持ちをもって相手と接すると、

深い絆がつくられる。

 

でも実際は、感情よりも、相手の頭で考えていること、

相手が言葉にして話したこと、相手が行動したことから、

相手を理解したつもりになって、相手と接してしまいがちである。

 

そうではなく、その思考と言葉に行動には表れていない、その人の心の奥にある感情、

とくに、その感情の中でも、昔傷ついて、

絶対に表には出せないような感情に共感することを心がけながら接すると、

相手は癒され、徐々に心を開いてくる。

 

それができてはじめて、二人の関係は、心のつながった「本物の関係」になるのである。

 

(中略)

 

人間は、みんなナルシストである。

 

誰もが愛されたいと思う。

誰もが聞いてほしいと思う。

誰もが自分を理解してほしいと思う。

 

その愛や、その傾聴で、その理解によって、

自分という存在の価値を実感したいと思う。

 

しかし、近視眼的でエゴイストである人間は、

同じ類いに属する人間が、自分とまったく同じような欲望を持った

ナルシストであるという、少し考えればすぐわかるような事実を理解していない。

いや、理解しようとしない。

 

自分のことで精一杯であるがために、

他者を思いやり、他者の立場に立って、物事を考え、行動しようとしない。

 

もし、本当に相手のことを、心から愛しているのであれば、

相手の幸せを自分の幸せのように感じられるはずである。

 

そのくらいの感受性を持つ人なら、

 

自分を愛してほしいと願うとき、

相手を愛することを心がけるはずで、

 

自分の話を傾聴してほしいと願うとき、

相手の話に耳を傾けようとするはずで、

 

自分のことを理解してほしいと願うとき、

相手を理解しようと心がけるはずである。

 

人生では、「与えてほしいものを与える」ことができる者のみが、

本物の愛や幸せを手にすることができる。

 

人間は、最初に愛されることを経験し、

のちに愛することを学んでいく。

 

愛されることは、経験することで、

愛することは、学んでいくことである。

 

それもあってか、誰も愛されることを欲しがりながらも、愛することにはケチである。

 

人間、誰もが生まれたら、自分の両親や周りから愛されることになる。

赤ちゃんは、愛されるのが仕事で、愛することは知らない。

 

そういう赤ちゃんを、我々はエゴイストとは呼ばない。

生まれたての赤ちゃんは、愛される特権があると考えるからである。

 

その結果、赤ちゃんは、愛されることに慣れていき、愛されることが当たり前となり、

自分は愛してもらうべき存在であると、無意識の中に刻み込むようになる。

 

しかし、それも大人になるにつれ、愛をもらうということは当たり前ではなく、

それは簡単なことでもない、ということに気づくようになる。

そして、深く落ち込む。

 

無償の愛をもらう場面は、大人になるとほぼなくなっていく。

それもあって、大人になるにつれて、孤独を感じるようになり、

生きていくことが思っていたよりも、しんどく感じるようになる。

 

自分を守ってくれる人がいなく、自分を愛してくれる人もいない。

自分の身は自分で守らなければならないし、

自分を愛してくれる人を探さなければならない。

 

これは、自分に限ったことではなく、すべての人に共通するものである。

みんな愛されることは経験しているし、愛をもらいたいという欲求は持っているが、

自ら他者を愛そうとする人はそれほどいないものだから、

社会全体的には愛の需要と供給のミスマッチが発生する。

 

もらうことに慣れて、与えることにケチなもの。

その答えは「愛」である。

 

愛をもらうことは無意識な衝動になるが、

愛を与えることは意識的な行動による。

 

愛をもらうことに無意識に慣れている人ほど、

生きていくことに寂しさを感じるようになる。

孤独感が常につきまとうからだ。

 

このように、世の中には「愛をもらいたい人」で溢れている。

 

そこでもしあなたが愛を与える人になると、

あなたの存在価値は劇的に高まることになる。

みんなあなたの周りに集まってくるだろう。

子どもの頃に無意識に慣れていて、しかし、

大人になるにつれて失ってしまった愛される体験を取り返せるかもしれないと考え、

その人たちはあなたの周りに集まってくることになる。

 

その結果どうなるかといえば、

愛を一番与えた人が、愛を一番受けとる人になる。

 

愛をもらいたい人が愛をもらえるのではなく、

愛を与える人が愛をもらえるようになるのである。

これを「愛の逆説」とも呼ぶべきだろうか。

 

ここから導き出せる教訓としては、

「あなたが愛をもらいたければ、あなたが愛を与える人になればいい」

ということである。

 

それも無償に、無条件に、見返りを求めず、愛を与える人になることだ。

 

そうすれば、あなたは確実にみんなから愛される存在になっていく。

 

 

 

2017年11月4日(土)

 

【編集後記】

 

「愛されたければ、愛しなさい」とは、

当たり前のことのようで、こうして改めて問われてみると、

なかなかどうして、易しいことではないし、

ときには、エゴが暴走してしまうこともあります。

 

深いですね。

ふーむ。

幸福とは、愛されることではなく、愛することだったのか。

 

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そんな人生を送りたいものですね!

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では、また来週!
本日も最後までお読みいただきまして、

ありがとうございました。

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早川勝

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