【814号】その島のひとたち​は、ひとの話をきかない 精神科医、「自殺希少地域」を行く

2016-11-27

 

 

多忙な一週間でした。

 

祝日で休むはずだった23日(水)は、

急遽、日帰りで福岡へ出張

 

豚骨ラーメンを食べる間もなく、

夜の便出発15分前ギリギリに、

タッチ&ゴーで検査場へ飛び込みました。

 

初雪が降り積もる翌木曜日は有給休暇を取り、

第二地方銀行協会主催の研修会にて、

講師としてマイクを握りました。

 

全国各地から招集された役職の方々は、

素晴らしい人格者ばかりでしたよ。

おかげさまで、私自身のモチベーションもアップしました。

 

金融業界へ少しでも恩返しができたなら嬉しいのですが…。

ついでに本の読者の増えたなら、尚のことラッキー。

 

金曜日は、4時半起床。

早朝の新幹線で大阪へ日帰り出張して、

東京へトンボ帰り。

 

そしてその夜は、

初期研修期間中の新人たちの懇親会に参加。

20代・30代の若い社員たちから

もの凄くポジティブなエネルギーをもらいました。

 

とにかく、男女の隔たりもなくチームワークよくまとまっていて、

ホント、みんな素晴らしい!!

 

仲間同士が心からリスペクトし合っているし、

の場にいない仲間たちのことも褒めることしかしません

 

この月末にて2か月間に渡る集合研修が終わるのですが、

「仲間たちと別れるのが寂しい」と、

涙ながらに語るような、美しい結束力でまとまっています。

 

きっと、高いレベルで価値観を共有しているのでしょう。

 

いやー、私は感動しました。

 

彼らすべての面接に関わった立場としては、

「やはり私たちの見る目に間違いはなかった」と、

そう確信できた、熱い週末の夜となりました。

 

こうしてハードスケジュールな一週間を過ごしましたが、

なぜか、まったく疲れがありません。

 

充実した日々のおかげで、

寒ささえ感じることなく、風邪知らずです。

 

あっ、そうそう、

体調面と言えば、

AGAクリニックの処方箋を服用して半年が経ちますが、

まったく副作用もなく、ふっさふさに髪が増えてきました。

 

誰もが驚くほどの効果です。

 

「いったいどれだけ増えたのか」…画像を見たい方は、

Facebookにビフォーアフターの頭上写真を投稿しましたので、

ぜひ、こちらをご覧くださいませ。

↓(ホントにビックリしますよ)

http://www.facebook.com/masaru.hayakawa2

(友達リクエストもお待ちしています)

 

はい、ということで、

ただ今、組織は増員中、頭髪も増毛中、でございます(笑)

 

 

 

と、前置きはこれくらいにしまして、

メインコンテンツに入ります。

 

今週も、お薦め書籍(673冊目)の中から、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

 

本日のテーマは、

【助ける】

です。

お役に立ちましたら幸いです。

 

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ  No.673

 

『その島のひとたちは、ひとの話をきかない 』 

精神科医、「自殺希少地域」を行く

「今、即、助ける」「できることは助ける。できないことは相談する」

数々の支援活動で注目を浴びる精神科医が、

生きやすさのヒントを探す旅に出る。 「助けっぱなし、助けられっぱなし」……

森川すいめい著

青土社

 

 

痛みはピークとなり、

私は旅館のおやじさんに事情を伝えることにした。

おやじさんは最初、痛み止めの話などをした。

その場で解決できそうな提案をいくつかしてくれたが、

私はだいたいのことを既に実行していたから、

おやじさんの提案は何も役に立たなかった。

 

おやじさんは少し困った顔をしたので、

私は大丈夫だと伝えて部屋に戻った。

 

予定より早く帰るしかないかと思いながら

一時間くらい耐えた後で、電車の予定を見ようと部屋から出た。

 

そこにおやじさんがいた。

「いつもは隣町に歯医者がいるんやけど、今日はやってないみたいや。

この町の歯医者は今日休みやけど、

さっきいるの見たから起こしてきちゃろう」

 

私はこのときはまだ

休日の歯医者を起こして仕事をさせる勇気はなかったから、

「いや、そこまでは大丈夫です」

と断った。

 

実際はかなり痛みが強くなっていたから、

旅をやめて海部町から県庁所在地まで出よう、

自分で何とかしようとすでに決めていた。

 

私はまだひとに頼ることに慣れていなかったように思う。

 

ところがおやじさんは、

そんな私のことばは無視して話をさらに進めた。

 

「ここから八二キロ先にある歯医者が

今日はやっているのがわかったから、送るわ」

と言ったのである。

 

近所のひとを起こすのも悪いと思っているところを

今度は八二キロ先へというのは申し訳なさを通り越している。

 

ただの一宿泊客である。

私は、自分で何とかしようと、それも断った。

 

今振り返ると、おやじさんは私と対話をしてくれていた。

この対話力は自殺希少地域の特徴だとあとでわかることになる。

 

私の困りごとを聞き、私のニーズを私の存在を見ながら感じてくれて、

その感じたことを私にまた話してくれて、

決して私を説得しようとはしなかった。

 

それはとても心地のよい時間だった。

 

また、おやじさんは私の歯の痛みを解決するために

あらゆる情報を短時間で得ていたとわかる。

 

この情報量の多さと情報の速さは自殺希少地域の特徴だと

これも後で思うことになる。

 

(中略)

 

岡さんの研究では、自殺の多い地域のひとは、

自殺で亡くなることを仕方のないことだと思うひとの割合が高くなる。

 

一方で少ない地域では少ない。

 

同じ日本で同じ日本人で、

そして風土や経済力はそう違わない地域での比較調査である。

 

自殺で亡くなるひとが少ない地域になるための

何らかの方法があることが示唆される。

 

自殺希少地域でも自殺はある。

 

そしてその話を聞いたときはいつも、

「もっと相談してくれたらよかった」

「すごく頑張っていた、自分で抱え込んでしまったんだと思う」

そういう言葉を聞いた。

 

「どうして自殺することになったのか、残った家族に聞いて来ようと思う」

と言うひともいた。

 

仕方がないこととは思わない。

自分たちで何とかできたのではないかと思っている。

 

助けられることは助けたい。

 

人間関係が緊密ではないこの地域は、

緊密な地域よりもひととよくつながり、

そこに偏見はとても少なく、

そして、自殺は仕方がないことだとは思わないひとが多い。

 

(中略)

 

その若いひとは、都会に出て仕事である程度成功した。

しかし都会に出て、そこには何もないとわかったのだという。

 

「きらびやかな町でした。でも、ね」

美容院に行ったとき、その若いひとはいつも固まってしまっていた。

「かっこつけていたんですよね。かっこつけなきゃいけないんだって。

美容院に行っても、そこでまたかっこつけて。

なんかみんな、かっこつけていなきゃ生きられない町だなって」

 

都会に住んでいるひとがみんなそうだというわけではない。

自然なスタイルで生きているひともいると思う。

 

しかし、この地域から都会に出て、

そして仕事の成果も得たこの若いひとにとっては、

都会はかっこつけなきゃいけない場所だと感じられた。

 

「私、わかったんです。

じいちゃん、ばあちゃんが、ずっと私に言ってくれたことを」

 

都会生活をしながら思い出したことばが、

「ちいちゃいころから、

「そのまんまでいいんだよ」

「かっこつけなくていいんだよ」

って、言っていたのを聞いていた」

 

それを思い出して、この地域に戻ってきた。

そして今、とても生きやすいという。

都会へのあこがれはかっこつけだったと結論付けた。

 

その若いひとはほかにもいろいろなことを教えてくれた。

 

みんなが自然体で助け合っていること。

悪口はあってもめったにないこと。

お互いを大事に思っていること。

お互いをよく知っていること、

 

煩わしいと思うことも多いけどそれでいいのだということ。

 

「派閥がないんですよね」

とも教えてくれた。

 

よく話し合いをする。

誤解があったとして、誤解をそのままにしていたら地域で住めなくなる。

だからよく対話をする。

 

それで派閥がなくなる。

 

「派閥があると生きづらいんですよね」

 

(中略)

 

ヒッチハイクをして車で送ってくれたひとのうちのひとりとの会話が、

私の印象に強く残った。

 

「この地域のひとは、

困っているひとを放っておけないかもしれないね」

 

私たちはヒッチハイクに応じてくれた男性の次のことばを待った。

「困っているひとがいたら、できることはするかな」

と言った。

 

私はそこで、できないことだったら?

と聞いた。

男性は少し間を置いて、

「ほかのひとに相談するかな」

と言った。

 

「できることは助ける。できないことは相談する」

 

こうありさえできれば、

困ったことがあったひとは孤立しないと感じた。

 

精神的に病むことがあったときに、

最初は助けても、助けられないくらい重たいことになると

本人を置いてその場から立ち去ってしまうひとが

少なからずいると言われている。

 

このとき助けられないことの言い訳をしたり、

それを本人の自己責任だとしたりもする。

 

「甘やかしてはいけない」

「うつ病は甘えだ」

「人生をなめているのでは?」

などと病気になったのは自己責任だと言ってしまうひとまでいる。

 

それでは何の助けにもならない。

 

結果的に、病を抱える孤立したひとは、

病によってではなく

孤立によって自ら命を絶つかもしれない。

 

(中略)

 

幸福度が高い地域というのは、

男女が平等であることと相関がある

という研究結果がいくつかある。

 

世界経済フォーラムの二〇一五年度版の

男女平等に関しての調査報告では

一四五か国中、日本は一〇一位だった。

 

日本は男女平等ではない。

 

同様な各国の幸福度を比較したいくつかの調査でも

日本のランキングは低い。

 

さまざまな解釈や議論が成り立つところではあるが、

この圧倒的な低さは解釈をどう変えたとしてもよい面は見えない。

 

とはいえ、日本をひとくくりにするとそういう結果になるわけだが、

男女の平等さは地域によってもちろん違う。

そして自殺希少地域では、

おおむね男女平等だと思っているひとが多い印象である。

 

私たちはそのことも直接地元のひとたちに聞いた。

 

質問方法は単純だ。

この地域は「男女は平等ですか?」

と男性にも女性にも聞く。

 

そして、「平等だね」とこうした地域のひとは答える。

 

たくさんの人数に聞いたわけではないからはっきりとは言えないが

今のところ聞けたひとは「平等だね」と答えている。

 

少し背景を考えてみると、

こうした地域では男性と女性の共同の仕事がある。

旧平館村では夫婦で漁に出る。

大きな漁は男性ばかりが行くことになるが、

小さな漁が主流な地域では男女で行く。

 

男性も女性も仕事に出ている。

 

幸福度も平等指数も両方とも上位にあるノルウェーで、

「幸福度ランキングが高いみたいなんだけどどうして?」

と、船乗り場の受付をしている女性に聞いたことがあった。

 

女性はとても笑顔で、その事実を知っていると言った後で、

「機会が平等だからよ」

と答えた。

 

(中略)

 

いつも感じるのは、ひとを助けるのにおいて

相手の気持ちをあまり気にせずに助けようとする態度である。

 

その地域のひとたちの中に人助け慣れしているひとたちがいる。

櫛をいただいたり、貴重品であったカイロをいただいたときも同様で、

相手が何かに困っていて

自分が助けられることがあったならば

いっきに助けてくれる。

 

しかも見返りなしだ。

 

人助け慣れしているから助け方も上手だ。

とても心地がよい。

 

こんなことが各地で起こっていたとしたら、

悩み事が大きくなる前に

たくさんのことが解決してしまうだろうと思う。

 

小さなうちに解決したほうがよいことは多い。

抱え込まなくていい。

 

そのうえ、この連続人助け攻勢に対して

自分の考えを打ち出すのには相当の対話力が必要になる。

 

NOと言える対話力である。

 

この対話を、この地域のひとたちは

子どものころからやっているのである。

 

私の友人の中で、このようなひとが少数いる。

ひとを助けることばかりしていて見返りをいっさい求めない。

 

お礼をしようとしても断る。

 

なんでもしてくれていて人一倍働いている。

 

困っているひとがいると黙っていられないのだという。

 

実際にひとは助かっていて、

私も本当にたくさん助けてもらっている。

 

そのひとは、

「自分がどうしたいか」

それだけなのだという。

 

そのひとのお子さんたちは、

その方針で育っていてとてもすばらしい人生を生きている。

 

自分がどうしたいかを貫いている。

 

苦労がないわけでもなければ悲しみがないわけでもない。

ただ、そうやって生き抜いている。

 

みんながそうあれたならば本当にすばらしいのだろうなと

彼女たちを見ていると思う。

 

自殺希少地域で、私はそう感じるのである。

 

自分がどうしたいのかと。

 

自分が助けたいと思うから助けるのだ。

 

相手にとってはよけいなお世話になることもあるのかもしれないが

それでも貫くのである。

 

「習うより慣れる」

人助け慣れしていく。

 

そして助けられ慣れていく。

 

このことは、自殺希少地域での核心のひとつと感じている。

 

 

 

2016年11月27日(日)

 

 

【編集後記】

 

私早川も、大概「おせっかい」をやってしまいます。

 

本社に引っ込んでればいいのに…、

と煙たがられているかもしれないけど、

それでも放っておけないから、

すぐ営業現場に出ていって、何でも首を突っ込みがちです。

 

判断基準はいつも、自分が「助けたいかどうか」。

 

人が決めたルールや役割分担も大事ですが、

緊急時にはそれよりもっと大事なことがある気がします。

インティグリティに基づき、これが正しいと思ったら、

煩わしいと思われても進んで助けたい

 

すいません。

今度こそ、営業社員の辞めない組織を創りたくて。

 

ここんとこ、かなり死ぬ気で働いてます。

 

ではまた来週!

今週も素敵な一週間をお過ごしください。

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早川勝

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『ツイてない僕を成功に導いた強運の神様

「最高の自分」に生まれ変われる8つの教え』

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