【780号】幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え  人生を再選択せよ!!

2016-04-03

 

クエンティン・タランティーノ監督の映画を観た。

「ヘイトフル・エイト」。

 

猛吹雪の夜、ロッジに閉じ込められたクセ者8人。

ワケありの7人の猛者と1人の囚人女、

その全員が嘘をついている。

 

彼らの疑心暗鬼が頂点に達したとき、

予測不能の密室連続殺人がはじまる。

いったい真犯人は誰なのか。

 

オープニングからのすべての会話や何気ない素振りにも

巧妙かつ緻密な伏線を張り巡らせていて、

タランティーノ監督独自のブラックユーモアと

過激で残酷なアクションが満載。

 

おかげさまで、

ひと夜の「謎解き」を楽しむことができた。

 

それにしても、西部劇の本格ミステリーとは、珍しい。

かつて、賞を総なめした「パルプ・フィクション」から

近年の「イングロリアス・バスターズ」や

「ジャンゴ/繋がれざる者」に至るまで、

“B級映画へのオマージュ”がこめられたタランティーノ作品には

いつもいつも驚かされる。

 

演出の素晴らしさも去ることながら

「脚本家」としても超一流だ。

 

あなたもぜひ、映画館でご覧あれ。

 

実はこのたび、

私早川勝も、一編の「脚本」を書いた。

ある機会を得て、短編の映像が出来上がったのだ。

 

プロの俳優さんたちが私の脚本を演じてくれるとは、

本当に感無量である。

 

新たに完成した次作の「ファンタジー小説」が

映画化されるという夢の実現に向かって

ますます妄想が膨らむ今日この頃。

 

その前にまずは「短編映像」を

どこかであなたにお見せする機会があるかも。

ぜひ、お楽しみに!

 

 

と、前置きはこれくらいにして。

そろそろメインコンテンツに入ります。

 

今週も、お薦め書籍(642冊目)の中から、

ためになる一節を抜粋し、ご紹介いたします。

本日のテーマは、

【愛する勇気】です。

お役に立ちましたら幸いです。

それでは、どうぞ!

↓↓↓↓↓↓↓

私の本よりためになる「お薦め書籍」シリーズ  No.642

『幸せになる勇気』

自己啓発の源流「アドラー」の教え

人生を再選択せよ!!

岸見一郎 古賀史健著

ダイヤモンド社

 

運命の人は、いない

 

哲人  立ち止まってはいけません。もう一歩前に進みましょう。

本日の最初、教育に関する議論に中でわたしは、

ふたつの「強要しえないもの」について話しました。

 

青年  ……尊敬と愛、ですね。

 

哲人  そう。どんな独裁者であれ、わたしを尊敬しろと強要することはできない。

尊敬の関係においては、こちらから先に尊敬を寄せるしかない。

その結果、相手がどのような態度に出ようとも、自分にできることはそれしかない。

そんな話をしました。

 

青年  そして、愛も同じだと?

 

哲人  ええ。愛も、強要することはできません。

 

青年  しかし、先生はまだ大きな質問にお答えになっていません。

わたしにだって、誰かのことを愛したい気持ちはあります。嘘偽りなく、あります。

愛への恐れとは別に、愛を渇望する気持ちはあるのです。

では、どうして愛に踏み出さないのか?

……肝心の「愛すべき人」に出会えていないからですよ!

運命的な相手に出会えていないから、愛をかなえられずにいる!

恋愛に関する最大の難関は、「出会い」にあるのです!

 

哲人  真実の愛は、運命的な出会いからはじまると?

 

青年  当然でしょう。

自分の人生を捧げ、人生の「主語」まで変えるような相手なのですから。

いい加減な相手に自分のすべてを差し出すような真似はできません

 

哲人  それでは、どのような人のことを「運命の人」と呼ぶのでしょう?

つまり、どうやって運命の人を察知するのでしょう?

 

青年  わかりません。……きっと「そのとき」がくれば、わかるのでしょうね。

わたしにとっては未知の領域です。

 

哲人  なるほど。それではまず、アドラーの基本的な立場をお答えしましょう。

恋愛にしろ、人生全般にしろ、アドラーは「運命の人」をいっさい認めません

 

青年  われわれに「運命の人」はいない!?

 

哲人  いません。

 

青年  ……ちょっと、それはさすがに聞き捨てならない話ですよ!

 

哲人  なぜ、多くの人は恋愛に「運命の人」を求めるのか?

どうして結婚相手にロマンティックな幻想を抱くのか?

その理由についてアドラーは、「すべての候補者を排除するため」だと断じます。

 

青年  候補者を排除する?

 

哲人  あなたのように「出会いがない」と嘆く人も、

じつは毎日のように誰かと出会っているのです。

よほど特別な事情がない限り、この1年のあいだ誰とも出会わなかったという人はいません。

……あなたもたくさんの人と出会っていますよね?

 

青年  同じ場所に居合わせる、という程度も含むのでしたら。

哲人  しかし、そのささやかな「出会い」を、なにかしらの「関係」に発展させるには、

一定の勇気が必要です。声をかけたり、手紙を送ったり。

 

青年  ええ、そうですとも。一定の勇気どころか、最大限の勇気が必要です。

 

哲人  そこで「関係」に踏み出す勇気をくじかれた人は、どうするか?

「運命の人」という幻想にすがりつくのです。

……いまのあなたがそうであるように。

目の前に愛すべき他者がいるのに、あれこれ理由を並べて「この人ではない」と退け、

「もっと理想的な、もっと完璧な、もっと運命的な相手がいるはずだ」と目を伏せる。

それ以上の関係に踏み込もうとせず、ありとあらゆる候補者を、自らの手で排除する。

 

青年  ……い、いや。

 

哲人  こうして過大な、ありもしない理想を持ち出すことによって、

生きた人間と関わり合いになることを回避する。

それが「出会いがない」と嘆く人の正体だと考えてください。

 

青年  わたしは「関係」から逃げている……?

 

哲人  そして可能性のなかに生きているのです。

幸せは、向こうから訪れるものだと思っているのです。

「いまはまだ幸せが訪れていないが、

運命の人に出会いさえすれば、すべてがうまくいくはずだ」と。

 

青年  ……忌々しい! ああ、なんと忌々しい洞察だ!

 

哲人  たしかに、聞いていて気持ちのよくなる話ではないでしょう。

しかし、「運命の人」を求める「目的」を考えると、

おのずと議論はそこに落ち着きます。

 

愛とは「決断」である

 

青年  じゃあ、聞きましょう。

仮に「運命の人」が存在しないとするなら、

われわれはなにをもって結婚を決意するのです?

結婚とは、この広大な世界からたったひとりの「この人」を選ぶことですよね?

まさか容姿や財力、地位などの「条件」で選ぶとでも?

 

哲人  結婚とは、「対象」を選ぶことではありません。

自らの生き方を選ぶことです。

 

青年  生き方を選ぶ!? じゃあ、「対象」は誰でもいいと?

 

哲人  究極的にはそうでしょう。

 

青年  ふ、ふざけるな!! そんな議論、誰が認めるものか!

撤回しなさい、いますぐ撤回するのです!!

 

哲人  反発の多い議論であることは認めます。

しかし、われわれはいかなる人をも愛することができるのです。

 

青年  冗談じゃない!

だったらあなたは、そのへんを歩いている、どこの誰とも知らない女性をつかまえ、

その女性を愛し、結婚することができますか?

 

哲人  わたしがそれを決意するならば。

 

青年  決意!?

 

哲人  もちろん、誰かとの出会いに「運命」を感じ、

その直感に従って結婚を決意した、という人も多いでしょう。

しかしそれは、あらかじめ定められた運命だったのではなく、

「運命だと信じること」を決意しただけなのです。

フロムはこんな言葉を残しています。

「誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではない。

それは決意であり、決断であり、約束である」と。

出会いのかたちなど、どうでもいい。

もしもそこからほんとうの愛を築いていく決意を固め、

「ふたりで成し遂げる課題」に立ち向かうのであれば、

いかなる相手との愛もありえます。

 

青年  お気づきですか? 先生はいま、ご自身の結婚に唾を吐きかけているのですよ!

わたしの妻は運命の人ではなかった、相手は誰でもよかったのだと!!

ご家族の前でそう言ってのけるのですか!

もしもそうだとしたら、あなたはとんでもないニヒリストだ!!

 

哲人  ニヒリズムではなく、リアリズムです。

アドラー心理学は、あらゆる決定論を否定し、運命論を退けます。

われわれに「運命の人」などいないのだし、

その人が現われるのを待ってはいけない。

待っていたのでは、なにも変わらない。

この原則を譲るつもりはありません。

しかし、パートナーと一緒に歩んできた長い年月を振り返ったとき、

そこに「運命的ななにか」を感じることはあるでしょう。

その場合の運命とは、あらかじめ定められていたものではない。

偶然に降ってきたものでもない。

ふたりの努力で築き上げてきたものであるはずです。

 

青年  ……どういう意味です?

 

哲人  もうおわかりでしょう。

……運命とは、自らの手でつくり上げるものなのです

 

青年  ……!!

 

哲人  われわれは運命の下僕になってはいけない。

運命の主人であらねばならない。

運命の人を求めるのではなく、運命といえるだけの関係を築き上げるのです。

 

青年  でも、具体的にどうしろと!?

 

哲人  踊るのです

わかりもしない将来のことなど考えず、存在するはずもない運命のことなど考えず、

ただひたすら、目の前のパートナーと「いま」をダンスするのです

アドラーは、ダンスのことを「ふたりの人間が共同の仕事に参加する喜び」だとして、

子どもたちにも広く推奨していました。

愛と結婚は、まさしくふたりで踊るダンスのようなものでしょう。

どこへ行くのかなど考えることなく、互いの手を取り合い、

今日という日の幸せを、いまという瞬間だけを直視して、くるくると踊り続ける。

あなたたちが長いダンスを踊りきった軌跡のひとを、人は「運命」と呼ぶのでしょう。

 

青年  愛と結婚は、ふたりで踊るダンスである……。

 

哲人  あなたはいま、人生というダンスホールの壁際に立って、

ただ踊る人たちを傍観している。

「こんな自分と踊ってくれる人などいるはずがない」と決めつけ、

心のどこかで「運命の人」が手を差し伸べてくれることを待ちわびている。

これ以上みじめな思いをしないように、自分を嫌いにならないように、

歯を食いしばって精いっぱいに自分を守っている。

……やるべきことはひとつでしょう。

そばにいる人の手を取り、いまの自分にできる精いっぱいのダンスを踊ってみる。

運命は、そこからはじまるのです

 

(中略)

 

哲人  愛していなかったのではありません。

「愛する」ということを知らなかったのです。

もしもし知っていたなら、あなたはその女性と運命の関係を築くことだってできたでしょう。

 

青年  彼女と? わたしが彼女と!?

 

哲人  フロムは言います。「愛とは信念の行為であり、

わずかな信念しか持っていない人は、わずかしか愛することができない」と。

……アドラーならこの「信念」を、「勇気」と言い換えるでしょう。

あなたはわずかな勇気しか持っていなかった。

だから、わずかにしか愛することができなかった。

愛する勇気を持てず、子ども時代の、愛されるライフスタイルにとどまろうとした。

それだけなのです。

 

青年  愛する勇気があれば、わたしは彼女と……。

 

哲人  ……ええ。愛する勇気、すなわちそれは、「幸せになる勇気」です

 

青年  あのとき、「幸せになる勇気」を持って入れば、

わたしは彼女を愛し、「ふたりで成し遂げる課題」に向き合っていたと?

 

哲人  そして自立を果たしていたことでしょう。

 

青年  ……いや、いや、わからない! だって愛だけ、愛だけですか!?

われわれが幸せを手に入れるには、ほんとうに愛しかないのですか!?

 

哲人  愛だけです。

「楽をしたい」「楽になりたい」で生きている人は、

つかの間の快楽を得ることはあっても、ほんとうの幸せをつかむことはできません。

われわれは他者を愛することによってのみ、自己中心性から解放されます。

他者を愛することによってのみ、自立を成しえます。

そして他者を愛することによってのみ、共同体感覚にたどりつくのです

 

青年  でも、幸せとは貢献感であり、

「貢献感を持てれば、幸せが得られる」とあのときおっしゃったじゃありませんか!

あの言葉は嘘だったのですか!!

 

哲人  嘘ではありません。問題は貢献感を得るための方法、もしくは生き方なのです。

本来、人間はただそこにいるだけで誰かに貢献できています。

目に見える「行為」ではなく、その「存在」によってすでに貢献しています。

なにか特別なことをする必要はないのです。

 

青年  嘘です! そんな実感ありません。

 

哲人  それはあなたが、「わたし」を主語に生きているからでしょう。

愛を知り、「わたしたち」を主語に生きるようになれば、変わります。

生きている、ただそれだけで貢献し合えるような、

人類のすべてを包括した「わたしたち」を実感します

 

青年  ……パートナーだけではない、全人類を包括する、「わたしたち」を実感すると?

 

哲人  すなわち、共同体感覚です。

……さあ、わたしはこれ以上、あなたの課題に踏み込むことはできません。

しかし、もしもアドバイスを求められるとしたなら、こう言うでしょう。

「愛し、自立し、人生を選べ」と。

 

 

2016年4月3日(日)

 

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早川勝

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